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【上位はやはり日本勢】ハイブリッド・ハッチバック 10選 欧州で注目の電動コンパクト

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【上位はやはり日本勢】ハイブリッド・ハッチバック 10選 欧州で注目の電動コンパクト

もはや主流となったハイブリッドシステム

text:AUTOCAR UK編集部

【画像】欧州で注目のハイブリッド・ハッチバック【各モデルを写真で見る】 全250枚

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

最近では、「ハイブリッド」という言葉は、2000万円クラスのスーパーGTから100万円台の軽自動車まで、あらゆるカテゴリーのクルマに使われるようになってきた。

電動化技術が進化し、ハイブリッド車は海外でも珍しい存在ではなくなっている。ディーゼルエンジンの人気の低下と、電動モビリティへの移行が世界中で進む中、ハイブリッド車を求める人は増えてきている。

今回は、厳しい環境規制が実施されている欧州で、注目すべきハイブリッド・ハッチバックを紹介する。

大型バッテリーを搭載したプラグイン・ハイブリッドではなく、小排気量のガソリンエンジンと電気モーター、小型バッテリーからなる一般的なハイブリッド車である。完全EVはもちろん、スターター/ジェネレーターを搭載した最新世代の、いわゆるマイルド・ハイブリッド(MHV)も含まれていない。

タイプはあくまでハッチバックだが、一般的なコンパクトカーからハイライドなクロスオーバーまで範囲を広げ、さまざまなモデルを取り上げている。

各モデルには共通して2つの重要なポイントがある。それは、充電用のプラグソケットが付いていないことと、日常走行における燃費の向上を実現していることだ。

日本未導入のモデルもあるが、欧州ではどんなハイブリッド車が注目されているか、という視点で見てほしい。

1. トヨタ・カローラ

20年以上かけてハイブリッド・パワートレインを世界に展開してきたトヨタは、今やこのカテゴリーを率いるリーダー的な存在となっている。そして欧州ではカローラ・ハッチバック(スポーツ)を超えるハイブリッド車は販売されていない。

2019年にオーリスの後継モデルとして登場したカローラは、販売上非常に重要なCセグメントにおける画期的なモデルだ。

洗練されたスタイリングと十分に上質なインテリアを兼ね備えており、新しいグローバル・プラットフォームをベースにして乗り心地やハンドリングを際立たせている。

2.0Lのハイブリッドモデルでは、スポーティな走りを実現している。アクセルを踏み込んだ時のラバーバンド感のある加速は見られるが、一般的なスロットル操作における応答性は予想以上に良く、高い安心感がある。

燃費を気にする人にとっても満足できるだろうし、所有して運転することに喜びを見出せるクルマとして多くの人に受け入れられるはずだ。

2. トヨタ・ヤリス

この4代目のように、デザインに好感が持てるヤリスは久しい。

見た目だけでなく、運転していて気持ちがいい。従来のライバル車ほどの魅力はないかもしれないが、ハイブリッドを選んだとしても、コンパクトカーの特徴であるダイナミズムや個性を諦める必要はないということを証明してくれている。

不満点は、強いて言うなら、1.5Lエンジンの加速力に少し物足りなさを感じる。しかし、それを補って余りあるのが、街中での運転のしやすさと、驚くほどの燃費の良さだ。

トヨタはいい仕事をしてくれたと思う。

3. ルノー・クリオEテック(ルーテシア)

長い間、欧州ではハイブリッドのコンパクトカーは珍しい存在で、トヨタ・ヤリスとホンダ・ジャズ(フィット)くらいしかなかった。しかし、今、ルノーはそのカテゴリーにクリオという刺客を送り込んできた。

クリオEテックと呼ばれるこのクルマは、1.6Lガソリンエンジンと2基の小さな電気モーター、そして1.2kWhの小型バッテリーを組み合わせた複雑なパワートレインを搭載している。

しかし、その複雑なシステムとは裏腹に、信じられないほど簡単に乗りこなすことができる。2つの動力源をシームレスに切り替えられ、ヤリスやジャズよりもパンチが効いている。

何よりも、通常のクリオの優れた乗り心地とハンドリングのバランスを維持している点と、フランス車ならではのスタイリッシュな見た目が魅力的だ。特に躊躇なく、この1台をお勧めできる。

4. トヨタ・プリウス

ハイブリッドのグランマ(祖母)ともいえるプリウスは、最新の第4世代で新しいプラットフォームを採用し、1.8Lガソリンエンジンの効率と性能をさらに向上させている。

全体的に、プリウスは以前よりもさらに使いやすくなり、燃費も改善されている。単なる節約好きのクルマというわけではなく、スロットルの反応も上々だ。

高速でも快適な走行も可能で、日常的な使用でも乗り心地は申し分ない。

2万5000ポンド(346万円)以下の価格設定も、世界で最も売れているハイブリッド車として納得がいく。このクラスでは、燃料代を節約したい人や、自宅で充電できない環境にいる人にとって大きな魅力となっている。

その一方で、充電環境が整っていて、さらなる効率性を求める人にとってはPHEVバージョンも検討に値するだろう。

5. トヨタC-HR

ここまで紹介した5台のうち4台がトヨタ車だが、やはりハイブリッド・パワートレインにおける同社の専門性・優位性は揺るぎないものとなっている。

C-HRは2019年に改良され、サスペンションの調整と2.0Lのハイブリッド・パワートレイン(海外仕様のみ)が導入された。その成果は健全なもので、パフォーマンスとハンドリングが市場の求めるレベルにまで高められた。

もちろん、その過程で使い勝手が悪くなったわけではない。十分に洗練されたクロスオーバーとして、街中では乗り心地が良く、実用性も十分にある。

確かに、低いルーフラインが後席のヘッドクリアランスを少し食っているが、個性的なスタイリングには好感が持てる。少なくとも、ハッチバックの派生モデルとして登場したライバルのクロスオーバーとは一線を画している。

6. ホンダ・ジャズ(フィット)

ジャズはボディサイズこそ小さいかもしれないが、その独創的なデザインにより、最も実用的で柔軟性の高いコンパクトカーの1つとなっている。

広い室内空間を提供するだけでなく、高効率の1.5Lハイブリッド・パワートレインは、大型で重いクルマでは難しかった低燃費を実現する。

AUTOCARのロードテストでは、805kmの一般道・高速走行で平均25.5km/lを記録した。この数字に感銘を受けないわけにはいかない。

走行性能においてはベストとはいえないが、所有して一緒に暮らすクルマとしては悪い選択肢ではない。乗り心地は基本的に快適で、日本車らしく信頼性の高さも期待できる。

7. レクサスUX

ハイブリッド専用のCTの間接的な後継モデルとして登場したコンパクト・クロスオーバー、UX。どことなくハイライドな高級ハッチバックという印象を受けるのは、その背景にCTが垣間見えるからかもしれない。

室内の広さはやや物足りないが、新鮮なスタイリングと質の高いインテリアにより、ラグジュアリーな雰囲気を演出している。ただ、レクサスの車載システムは直感的な操作性に欠ける。

ハイブリッドシステムは、高い効率性とドライバビリティ、洗練性を実現している。ディーゼルのような長距離走行での効率ではなく、都市部における低速走行の燃費に貢献している。

8. ヒュンダイ・アイオニックHEV

ヒュンダイ・アイオニックは、1つのモデルにハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、EVの3種類の電動パワートレインが設定された初のクルマでもある。

ハイブリッド仕様では、1.6Lのガソリンエンジンと小型の電気モーターを組み合わせて、141psと26.9kh-mのトルクを発揮。前輪を駆動する。

しかし、大半のハイブリッド車がCVTを使用しているのに対し、アイオニックは6速DCTを採用している。

驚くほど質素で経済的ではあるが、ヒュンダイのガソリンエンジンは時折、荒い振動や音を立てることがある。

それでも基本的にはスムーズに運転でき、落ち着いたハンドリングと快適な乗り心地を実現している。実用性もかなり良いのだが、室内は所々プラスチッキーに感じる。

運転の楽しいクルマはほかにもたくさんあるが、それでもアイオニックは有能なハッチバックの1つである。また、手ごろな価格設定も魅力だ。

9. キア・ニロ

ヒュンダイ・アイオニックと同様に、SUVのキア・ニロにもハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、EVの3種類が用意されている。

ハイブリッドとプラグインはどちらも1.6Lガソリンエンジンと44psの電気モーターを組み合わせ、141psと26.4kg-mのトルクを発揮する。どちらも前輪駆動で、6速DCTを使用している。

両モデルの違いは、充電用のソケットの他に、駆動用バッテリーのサイズ(ハイブリッドが1.6kW、プラグインが8.9kWh)が異なるくらいで、デザインやパフォーマンス面での大きな差はない。

クロスオーバーSUVであるニロは、通常の5ドアハッチバックに比べて実用性と利便性に優れているが、ドライバビリティとハンドリングは、AUTOCARがテストした他のハイブリッドほど洗練されておらず、経済性も最高とは言えない。

対照的に、完全EVのe-ニロは手ごろな価格の電動ファミリーカーとして大きな魅力がある。欧州でニロを検討している人に対しては、e-ニロをお勧めしたい。

10. スバルXV e-ボクサー

ここにきて10位に輝いているのは六連星だ。スバルはハイブリッド・パワートレインを一番の売りにするメーカーではないと思うが、新しいe-ボクサーは期待を裏切らない。

軽量かつコンパクトなe-ボクサーは、従来のボクサーエンジンに大きな改造を行うことなく装着でき、定評のあるスバルのオフロード性能や牽引能力、積載容量を損なうことなく、電気の恩恵を受けることできる。

現在はXVとフォレスターの2車種に設定されている。

両モデルとも、低速走行時には積極的にエンジンを止めようとする。できるだけ電気だけで走ろうとすると、アクセルペダルの踏み方には非常に気を遣うが、オフロードや牽引時における低速トルクの力強さは魅力的だ。

XVは個性的なクロスオーバー・ハッチバックだ。電気のみでリアアクスルを駆動するライバル車の四輪駆動とは異なり、本格的なオフロード性能と頑丈さを備えている。ハイブリッド・ハッチバックにそれらを求めているなら、XV e-ボクサーはベストな選択肢かもしれない。

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みんなのコメント

2件
  • すごくまともな意見だ。日本のライターのように、バカ高いドイツ車を手放しで褒めることはしない。これが本当の評価だと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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