カム交換とバルタイセッティングがポイント!
ローラー式シャシダイで482.1ps/56.3kgmをマーク
「本気仕様のオーラを漂わせる漆黒のJZA80スープラ直線番長」NOS全噴射時はオーバー800馬力に到達!
ダイナパック(係数ゼロ)で401.1ps/45.1kgm、ボッシュのローラー式では482.1ps/56.3kgmをマークしているダンディ(※)チューンのBCNR33。RB26チューンでは特に驚く数値ではないが、これがBCNR33純正タービンのブーストアップ仕様で…となると話は変わってくるはずだ。
目に見えるところで変わってるのはエアクリーナーとラジエター、それとインタークーラー交換に伴った吸気系のパイピングくらいなもの。秘密はエンジン本体で、唯一手が加えられたカムシャフト、東名ポンカムタイプRにスライドスプロケットを組み合わせ、キメ細かくバルタイ調整しているところにある。
「本来ポンカムは、純正スプロケットとのセットで十分な性能を発揮するように設計されているんだけど、バルタイを振ってみたらさらに具合が良くなったんだよね」とダンディ田中代表。
最大ブースト圧は1.2キロ。ボッシュのシャシダイが描いたグラフを見ると、まずパワーは5000rpmで400psをオーバーし、6000~8000rpmで480ps台をキープ。一方トルクは3500rpmで45kgmに到達すると、上は7000rpmまで50kgm台が持続しているのだから、凄いとしか言いようがない。
具体的にバルタイの度数は企業秘密だそうだけど、その効果は想像以上に大きく、純正444ccインジェクターでは容量が足りなくなったほど。現在はニスモの燃料ポンプと同時に800ccインジェクターを組んで容量を確保している。
田中代表いわく「RB26のブーストアップ仕様で燃料ポンプとインジェクターまで交換したのはコレが初めてだよ」とのことだ。
一方の足回りは、ザックスSP-7にアイバッハスプリング(F8kg/mm R7kg/mm)という組みあわせ。ダンパーのオーバーホールをかねて一度仕様変更したそうで、ストリートでの快適性や乗り心地を重視した味付けにリセッティングされている。
シートとトリムはロブソンレザーで生地を張り替えたスペシャルなモノ。しかも、シートの座面と背もたれの中央には、なんとリアルカーボンが使われているのだ。
エクステリアは非常にシンプルなメイキングだが、空力を追求してフロントアンダー部にはダンディでワンオフ製作されたアルミ製ディフューザーをセット。もともと高速安定性に優れるBCNR33だが、ディフューザー装着によってフロントの接地感がさらにアップしたそうだ。
リヤウイングステーのパネルをカーボンタイプに交換し、ホイールにBBS LM(F&R10.0J+20)を装着してる以外、外装は完全にフルノーマル。「見ためはノーマルでも走るとチューニングカー。そういうのが好きなんですよ」とはオーナー。
RB26DETTのパワーチューンはビッグシングルターボ仕様が大半だが、純正タービンも突き詰めれば驚くほどのポテンシャルを発揮する。それを証明するような1台だ。(※ダンディは現在閉店しています。)
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