長期テスト トヨタ・ミライ（3） 水素にまつわる安全性、もちろん問題なし

もくじ

ー 積算5644km　ヒンデンブルク号とは違う
ー デキがよく高効率
ー テスト車について
ー テストの記録

積算5644km　ヒンデンブルク号とは違う

われわれのミライをはじめて見たひとが、みんなおなじ反応をするわけではない。なかには、「動力源となる電気は燃料電池で圧縮水素からつくる」と聞いたとたんに、ほらやっぱりという顔で「ああ、ヒンデンブルク号みたいなものか」などとのたまう否定派もいたりする。

1937年のアメリカ・ニュージャージーで、映像におさめられたものとしては1、2を争ういまわしいガス爆発事故をおこした、あの水素飛行船を引きあいに出してくるのだ。

ミライ否定論者がいまだにそんなことを持ちだしてくるのは残念だ。ヒンデンブルク号事故の原因は、のちの検証で可燃性の外皮にあったとされているのだから。

もちろんトヨタだって安全性を考えていないわけがない。もし水素に点火してもガソリンよりずっと速く火が消えることをくり返しアピールしているし、ネットでは両者の発火シーンの比較映像もわかりやすく紹介している。

デキがよく高効率

これまでのところは、水素燃料電池車の意義を疑ってはばからないひとでも、いちどミライに乗せてデキのよさと省エネルギー性そして洗練された快適さを見せつければ、まずそれ以上なにも言えなくなってしまうのが常だ。

つねに技術の最先端を走ってきたトヨタ自身、これからのクリーンな移動手段のカギとなるのは水素だといっている。いまのところ反論の余地はないといっていいだろう。

テスト車について

モデル名：トヨタ・ミライ
新車価格：6万6000ポンド（973万円）
テスト車の価格：6万1500ポンド（907万円）　政府補助金4500ポンド（66万円）を差し引いたもの
オプション：なし

テストの記録

燃費：85km/kg H2
故障：なし
出費：なし