「MDV-S809F」がオススメのワケ
執筆:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)
【画像】唯一の8V型フローティング、彩速ナビTYPE S「MDV-S809F」 細部を解説【連携ドラレコも】 全36枚
購入を予定しているクルマやふだん乗っている愛車に大画面カーナビを取付けたくても、「装着スペースがない」、「予算的に厳しい」といった理由であきらめている人は少なくないだろう。
そこで注目したいのがケンウッドの「彩速ナビTYPE S MDV-S809F」だ。
このモデルは本体とディスプレイユニットがアームで接続された「フローティングスタイル」により、標準的なカーナビよりひと回り大きな8V型大画面を採用しながらも、約310車種に装着が可能。
しかも10万円を切る価格(JVCケンウッドストアで9万8800円/税込)で、これならば2DINサイズの7V型画面モデルに少しだけ予算を足せば手が届く。
まずはフィッティングだが、写真のようなコンパクトカー(2016年式ヴィッツ)には「8V型」というサイズが良い塩梅でピタリと納まる。
ちなみに8V型フローティングモニターを搭載するカーナビは他に存在しない。当然ながらエアコン吹き出し口を塞いでしまうことや、各操作スイッチの作動を妨げることもなく純正機能を損なう心配は無用だ。
ディスプレイパネルはドライバーが見やすいよう前後角度の調整ができ、CDやSDメモリーカードを入れる際にはいっぱいまで前方に倒せる(可動範囲は-10°~+60°)。取付時のみクルマに合わせた高さ調整が可能だ。
実際に使ってみた 3D地図も搭載
彩速ナビシリーズに触れて誰もが驚くのがレスポンスのよさで、「彩速」というネーミングの「速」はこれをイメージしたもの。
このモデルも例に漏れずデュアルコアCPUやケンウッド独自のS3フォーマットによってあらゆる動きが素早く、地図スクロールや画面の切替え、ルート探索などでストレスを感じることがまったくない。
3D地図の角度調整は「3Dスライダー」によって1度単位でスムーズな調整ができる。
画面横のハードキーは、ボタンではなく触れるだけで反応するタッチキーとしているのも扱いやすい。
ナビ機能は基本性能に優れているのが特徴だ。
ふだんもっとも目にする機会が多い地図表示には徹底して見やすさにこだわって開発された「スマートカラー」を搭載。ドライバーの欲しい情報がスマートに目に入ってくるよう色味・彩度を最適に調整し、文字と背景色の重複も考慮して配色やコントラストが決められている。
道路や設定ルートがクッキリとしていてわかりやすく、施設名やアイコンの情報も読み取りやすい。
そしてルートガイドも充実しており、交差点の案内情報を簡略化して視認性を高めた「ここです案内」やルート上の案内ポイントを事前に確認できる「案内先読みガイド」などケンウッド独自の機能を数多く備えている。
HDMI入力あり! 車内で動画サービスを
エンタメ機能についても豊富に用意。
地デジやDVD、CD、SDメモリーカードなどで映像・音楽を再生できるのはもちろん、USB端子やHDMI端子、Bluetoothなどに手持ちの機器を接続することもできる。
なかでもクラスで唯一の対応となるHDMI入力は、スマホやビデオカメラの映像を8V型の大きな画面で見られ、Amazon Fire TV Stickなどサブスク系動画サービスの視聴をする楽しみが広がる。
いずれのソースについても音響カスタマイズ機能によって、自分好みのイイ音で味わえる。
ビクタースタジオの収録技術とケンウッドのオーディオ技術から生まれた高音質化技術「K2テクノロジー」や全ソースをハイレゾ音質へと高められる「192kHz/32bitアップコンバート」、だれでも手軽にセッティングができる「リスニングポジション調整」「フロントフォーカス調整」「13バンドグラフィックイコライザー」などを搭載。USBメモリーや接続機器に収録したハイレゾ音源(WAV/FLACファイル)の再生にも対応している。
このように機能満載といえる1台に仕上げられているが、ユーザーの使い方に合わせてシステムアップができる周辺機器も数多く用意する。
連携ドラレコも 彩速シリーズ、価格帯で検証
ケンウッドでは「スマート連携」と名付け、2カメラ型ドライブレコーダー、ETC2.0車載器、マルチビューカメラ、リアモニター、ハイレゾスピーカーなどを揃えている。
なかでもドライブレコーダーとの組み合わせはイチオシで、記録映像の再生や設定操作をナビ画面上で行えるなど使い勝手がとてもいい。
リアカメラの映像をバックミラー代わりやバックカメラのサポートに使用することもでき、当て逃げ・車上荒らしの様子を捉えられる駐車監視録画機能も搭載している。
それも、コンパクトな2台のセパレート型カメラを備えた「DRV-MN970」とルームミラー型の「DRV-EMN5700」の2タイプから選べる。
ここまで紹介したように「MDV-S809F」はクラストップレベルといえるほど魅力の詰まった1台。予算が10万円前後という人に自信を持ってオススメできる。
なお、彩速ナビには「TYPE M」というコダワリ派向けのフラッグシップシリーズもある。
こちらにもフローティングモデルがあり、「MDV-M909HDF(JVCケンウッドストアで15万1800円/税込)」はひと回り大きく解像度が2.4倍となる9V型HDディスプレイを搭載している。
最後に、さらに悩ませてしまうかもしれないが……。
そのTYPE Mの7V型HDディスプレイ搭載の「MDV-M809HDW(200mmワイドサイズ)」、「MDV-M809HD(2DINサイズ)」は、今回紹介した「MDV-S809F」と同じ実勢価格。TYPE Mの7V型の予算で、TYPE Sなら8V型フローティングタイプを購入できるわけだ。
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みんなのコメント
車両のディスプレイはナビだけでなくマルチファンクションディスプレイとなりエンジンやトランスミッションなどの油温油圧など様々な情報が表示されたり車両の設定なども兼ねているので交換しようとも考えなくなった。30年ぐらい前は後付ナビを自分で取付けてサイドブレーキ検出線をボディアースに落として走行中に目的地設定やTV見られるようにしたのが懐かしいです。