Gクラス初の完全電動モデル
ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツは、中国・北京で開幕中の北京モーターショーで新型EV「G580 with EQテクノロジー」の実車を出展した。Gクラス初の完全電動モデルで、コンセプトEQGの量産型となる。
【画像】「Gクラス」の名に偽りなし。破格のオフロード性能誇る最新モデル【メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジーを写真で見る】 全33枚
基本的な構造やデザインは従来の内燃エンジン版を踏襲しているが、4基の電気モーターと大容量バッテリーを搭載し、1回の充電での航続距離473km、Gクラスらしいタフなオフロード走破性能を誇る。
エクステリアとしては、空力効率に配慮したAピラーやボンネット、ルーフ前面のスポイラーリップを採用。空気抵抗係数を表すCd値はG450d(ディーゼル)の0.48から0.44に低下している。
フロントグリルや「EQ」バッジの装着など、細部にもさまざまな違いが見られる。リアのスペアタイヤホルダーは、同じスタイルの充電ケーブルホルダーに変更することができる。
なぜこんなにも「長い車名」に?
メルセデス・ベンツの従来のEVラインナップでは、EQAやEQSのように「EQ」というサブブランドから始まる名称を採用している。
EV版Gクラスも当初は「コンセプトEQG」として公開され、その名が量産型に反映されると思われた。
しかし、最終的には「G580 with EQテクノロジー」という長い名称が採用された。これはGクラスのシリーズであることを強調するためであり、EQテクノロジーという接尾辞がEVであることを示しているという。
この新しいネーミング戦略が他のラインナップに適用されることはないようだ。例えば、昨年のIAAモビリティで披露された「コンセプトCLAクラス」は、量産型でも内燃エンジン車、EVともに「CLA」を名乗る見込みだ。
4モーターで合計出力587ps
G580の電動パワートレイン開発責任者であるマニュエル・ウルステッガー氏は、「GはGのままです。デザインやサウンドだけではありません。パワートレインは妥協のないオフロード性能を提供します」と述べている。
4基の電気モーターが搭載され、各車輪を個別に駆動する。モーター出力は1基あたり147ps(108kW)で、合計出力587ps(432kW)、最大トルク118.7kg-mを発生する。
0-100km/h加速タイムは5秒以下、最高速度180km/h。
モーターユニットは専用開発されたもので、それぞれに独立の2速トランスミッションを備えている。異例なまでに複雑なパワートレイン構成だが、これはGクラスの厳しい仕様要件を満たすためのものであり、他のラインナップでは使用されないという。
「厳しいプロジェクトでしたが、目標はすべて達成しました。オフロードでは内燃エンジンのGよりも優れています」とウルステッガー氏は言う。
フロントサスペンションは従来と同じ独立懸架式で、リアにはド・ディオン式リジッド・アクスルが採用された。機械式ではなく “仮想” のディファレンシャル・ロック機能を備え、優れたトルク・ベクタリングを実現するという。
従来モデルを超えるオフロード性能
最も重視したのはオフロードの走破性だ。ローレンジのトランスミッションを搭載しており、適切な路面では最大100%の勾配追従性を発揮するとされる。
車軸間の最低地上高は250mm、アプローチアングル32度、デパーチャーアングル30.7度、ブレークオーバーアングル20.3度で、最大35度の側方勾配での走行が可能だ。
電気駆動ユニットが密閉されているため、最大渡河水深は従来モデルより100mm深い850mm(充電口の高さに制限を受けたもの)となっている。
さらに、オフロード走行を支援する3つの独自機能が用意されている。その場で最大2回の360度旋回が可能な「Gターン」、モーターの個別制御により旋回半径を最小化する「Gステアリング」、そして上り坂や下り坂で最大2km/hの低速走行が可能なオフロードクロール機能だ。
また、フロントカメラを使って前方の路面状況を車載スクリーンに映し出す「トランスペアレント・ボンネット(透明ボンネット)」機能もある。
メルセデス・ベンツによると、オフロード性能に関わる要素で内燃エンジン版に唯一劣るのは最低地上高で、わずかに低いという。
EV独自の機能も満載
プラットフォームはGクラスのラダーフレーム構造を改良したものだが、バッテリーは新設計のパックでフレームに取り付けられている。
EQSと共通化した116kWhのリチウムイオンバッテリーを採用し、充電速度は最大200kW、航続距離は473km(欧州WLTPサイクル)と謳われている。
バッテリーを損傷から守る特殊なアンダーガードは、オフロード走行時にスキッドプレートとしても機能する。G580の車両重量は3085kgと従来より約500kg重いが、この差を相殺できるほどの走行性能を備えているという。
EVのためエンジン音はないが、「Gロア」機能により車内で「エモーショナルなサウンド体験」を提供する。インテリアはエンジン車とほぼ同じだが、より充実した快適装備が用意されている。
G580 with EQテクノロジーの価格や導入時期についてはまだ明らかにされていない。
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