2024年9月5日~8日(現地時間)、WRC世界ラリー選手権第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャが同国中部のラミアを起点としたグラベル(未舗装)路で開催され、ヒョンデのティエリー・ヌーヴィルが優勝。2位にはダニ・ソルド、3位にはオィット・タナックが入り、ヒョンデが1-2-3フィニッシュを達成した。トヨタはラリー1ではセバスチャン・オジェの16位が最高位。勝田貴元(トヨタ)は金曜日に足回りを損傷させてデイリタイアし、その後再出走したものの30位に終わった。
ヌーヴィルが開幕戦モンテカルロ以来のシーズン2勝目
WRCカレンダーの中でも路面の過酷さでは随一のアクロポリスラリー。戦いを見つめるオリンポスの神々は、選手権争いの天秤をヒョンデに大きく傾けたようだ。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
王者トヨタはラリー初日の金曜日から絶望的なアクシデントとトラブルが相次いだ。まず犠牲になったのはエルフィン・エバンス。SS1でパンクに見舞われたばかりか、ターボトラブルで大きなペースダウンを余儀なくされて早くも上位争いから脱落してしまう。
続いてアクシデントに見舞われたのがSS2でベストタイムを刻んで2番手に浮上していた勝田だった。こちらはツイスティなセクションでペースノート情報を勘違いしてコーナーでワイドに膨らみ、右リアにダメージを負ってデイリタイアとなってしまったのだ。
不運はさらに続く、午後のSS5終盤で今後はオジェのGRヤリスにターボトラブルが発生。首位から陥落したばかりか、続くSS6でもタイムロスを喫して4番手まで陥落した。
迎えた土曜日、今度はトヨタ勢総崩れの状況で1-2-3を独占していたヒョンデ勢をアクシデントが襲う。まずこの日のオープニングとなるSS7で、オジェに代わって首位に立っていたタナックが2度もパンクを喫して大きくタイムロス。6番手にまで後退する。
代わって首位となったソルドも午後のSS10でパンクを喫してしまい、ここで金曜日にエンジン不調と路面掃除役に悩まされてペースの上がらなかったヌーヴィルが首位に立った。
ヌーヴィルはその後もトラブルを避ける慎重な走りで土曜日の残るステージと日曜日の3ステージを走り切り、開幕戦モンテカルロ以来のシーズン2勝目を達成。ドライバーズ選手権ポイントでも、土曜日までの首位と日曜日単独4位、そして最終パワーステージの4位で大量ポイントを稼ぐことに成功した。
WRCは今季残り3戦、トヨタの王座防衛に赤信号
一方、トヨタは日曜日も不運が続いた。この日の最初のステージでソルドが後退したことで2番手に浮上していたオジェが、最終パワーステージ序盤で大転倒してしまったのだ。オジェは大きなタイムロスを喫しながらフィニッシュまで辿り着き、なんとか土曜日までのポイントを確保したものの、ヒョンデに1-2-3フィニッシュを許すことになってしまった。
これでドライバーズ選手権では首位ヌーヴィルが192点までポイントを伸ばし、ランキング2番手に浮上したチームメイトのタナックとの差を34点に拡大。オジェは38点差のランキング3位となり、土曜日に転倒・デイリタイアを喫してポイントの伸びなかったエバンスは52点差と大きく後退することになった。
マニュファクチャラーズ選手権では、ヒョンデがトヨタとの差を35点にまで広げることに成功。今シーズンのポイントシステムでは点差を縮めることは容易ではないため、残り3戦でのトヨタの逆転王座は厳しい情勢になってきた。
次戦WRC第11戦ラリー・チリは、9月26日~29日、ビオビオ州コンセプシオンを起点としたグラベル(未舗装)路で開催される。ラリーは森林地帯のテクニカルな中高速ステージが大部分を占め、路面は全体的にはスムーズなグラベルとなる。(文:新村いつき)
2024年 WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャリザルト
2024年 WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ 結果
1位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1ハイブリッド)3h38m04.2s
2位:D.ソルド(ヒョンデ i20N ラリー1ハイブリッド)+1m36.8s
3位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー1ハイブリッド)+2m57.3s
4位:S.パエリ(トヨタ GRヤリス ラリー2)+7m01.1s
5位:R.ヴィルベス(シュコダ ファビアRS ラリー2)+7m01.1s(同タイム)
6位:Y.ロッセル(シトロエン C3 ラリー2) +7m31.9s
7位:K.カエタノビッチ(シュコダ ファビアRS ラリー2)+9m54.0s
8位:F.サルディヴァー(シュコダ ファビアRS ラリー2) +11m27.9s
9位:J.マクリーン(シュコダ ファビアRS ラリー2)+12m27.2s
10位:R.グギリエルメッティ(シュコダ ファビアRS ラリー2) +13m44.9s
────────
16位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1ハイブリッド)+23m44.5s
18位:E.エバンス (トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)+24m45.5s
30位:勝田貴元 (トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)+41m22.2s
2024年 WRCドライバーズランキング(第10戦終了時)
1位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)192
2位 O.タナック(ヒョンデ)158
3位 S.オジェ(トヨタ)154
4位 E.エバンス(トヨタ)140
5位 A.フルモー(Mスポーツ・フォード)130
6位 K.ロバンペラ(トヨタ)86
7位 勝田貴元(トヨタ)80
2024年 WRCマニュファクチャラーズズランキング(第10戦終了時)
1位 ヒョンデ 413
2位 トヨタ 388
3位 Mスポーツ・フォード 215
[ アルバム : 2024年 WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
マジか…? 新制度導入で「車検」通らないかも!? 10月から始まった“新たな車検”何が変わった? 覚えておきたい「OBD検査」の正体とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
苦手な「前向き駐車」なぜコンビニで推奨されるのか? 「もちろんやってる」「出る時が怖い…」賛否あり!? バック駐車じゃない理由への反響は?
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント