レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、狭く抜けないモナコGPの舞台モンテカルロ市街地サーキットがコースレイアウトを現代F1に適応させていく必要があると語っている。
F1世界選手権設立前の1929年から続くモナコは今年で80回目の開催となった。主催者側は、ピット施設を新設するなど近代化を図り、2023年にはこれまで問題視されてきた国際放送のコントロールやスポンサー契約をF1へ明け渡した。
■F1分析|現代F1マシンはモナコにとってデカすぎる? マシンの大きさがオーバーテイク回数に与える影響とは
しかし、サーキットのレイアウトは基本的に変わっていない。特に2017年にF1マシンが大型化して以降は、オーバーテイク数は極めて少なくなり、予選順位がさらに重要視されるようになった。
F1オーナーのリバティ・メディアにとって有益なラスベガスGPや、マイアミGP、カタールGPといった新たな開催地がカレンダーに加わる中、モナコGPは生存競争を強いられており、F1パドックではオーバーテイクの可能性を生み出すためにモンテカルロ市街地サーキットはレイアウトを変更すべきだとする声が高まっている。
レッドブルのホーナー代表もそのひとり。歴史的価値のあるグランプリを残すためには、レイアウトの面で改善していく必要があると考えている。
「このレースはユニークなイベントだ」とホーナーは言う。
「もし今、誰かがこのサーキットを作って発表したら、そこでレースをすることはないだろう。モナコだから、歴史があるから、レガシーやそうした背景があるから、全てが魅力的なんだ」
「モナコはグランプリのカレンダー内で極めて重要なポジションを占めていて、とても価値のある場所だ。このイベントに来るのは、いつだってワクワクする」
「どのレースにも共通することだが、一部のレースには特別な価値がある。そして、モナコにはそれがある」
「もちろん、インフラは劇的に変化している。10年前、あるいは20年前と比べれば、ピットは全て改善された」
「あまり変わっていないのは、サーキットとマシンだ。見ての通り、サーキットは変わっていないし、マシンは大きくなった。それによって、普通のレースコンディションでのオーバーテイクはほぼ不可能になった」
「だから、目先のことではなく、このイベントの長期的な存続のために……決して立ち止まってはいけない」
「何事も進化し続けなければならない。サーキットに本物のオーバーテイクのチャンスを設けたり、サーキットを時代に適応させるために、何が可能かを検討するのは素晴らしいことだ」
一方で、スクーデリア・フェラーリのスポーティングディレクターで、来季はスクーデリア・アルファタウリのチーム代表に就任予定のローレン・メキーズは、歴史的価値を残すためにも、既存のレイアウトを存続させるべきだと考えている。
「レイアウトに関しては、個人的にオーバーテイクが非常に難しく、予選日にのみ集中することを受け入れている。それはこのイベントの特徴の一部だと思う」
「個人的には、歴史的な背景やこうした個性を保つために、コースレイアウトに手を加えるのは避けたい」
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みんなのコメント
コース改修も車体縮小も無しで追い抜きバトル促進することが矛盾してるんだよね。
もうラップタイムで争う形式にしたらどうかな?