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最大の敵は”涙”だった? 天才ジャン・アレジ、F1唯一の勝利:1995年カナダGP

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最大の敵は”涙”だった? 天才ジャン・アレジ、F1唯一の勝利:1995年カナダGP

 1995年のF1カナダGPを制したのは、フェラーリのジャン・アレジだった。カーナンバーは27。同グランプリの開催地は”サーキット・ジル・ビルヌーブ”であり、27と言えばジル・ビルヌーブが現役時代につけていたナンバー。その奇遇な関係性に、世界中のファンが熱狂した。

 一方でアレジにとっては、ようやくの初勝利。それまで、度々手をかけつつも手が届かなかった表彰台の中央を、ついに手に入れることになった。しかも、その日は彼の誕生日(6月11日)でもあった。

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 ただ彼のキャリア同様、1995年のカナダGPは、簡単なレースではなかった。挑戦的な出来事があり、不満が募る部分があり、さらに感情的な起伏が激しいレースだった……しかし、最終的には良い思い出となったのだ。

 残り10周という時、先頭を走っていたミハエル・シューマッハー(ベネトン)がギヤボックストラブルにより緊急ピットイン。これによりアレジが先頭に立ち、地元のファンは興奮した。アレジは当初、何が起きているのか分からなかったという。

「ファンはコースのすごく近いところにいた。そしてそれが起きた時、グランドスタンドで多くの動きが起きているのを見たんだ」

 アレジは当時のことを、motorsport.comの独占インタビューに語った。

「ヘアピンからピット前に戻るまでに、大きなTVモニターがあった。僕はその画面を見たんだけど、何が映っているかまでは確認できなかった。だから何が起きているのか本当に分からなかったんだ」

「その後でピット前を通過した時、メカニックはサインボードのポジションの表示を変える時間がなかった。だから僕はまだ2番手と表示されたままだった。それで僕は『オーケー! 何も変わらない』と思ったんだ。僕はプッシュし続けた。そして僕は観衆と、彼らが振る旗などを見ていた。僕の周りには、本当に大きな、大きな動きがあったんだ」

「次のピットの前を通り過ぎた時、”1番手”という表示を見た。その瞬間から僕は感動してしまい、涙が止まらなかった。それを抑えることができなかったんだ」

「ターン1に向けてブレーキングをした時、目には涙が溢れていたから、正しいラインを維持するのは簡単じゃなかった。その後、そのことについて自分自身に腹を立てたんだ。でもゆっくり、ゆっくりと、今日は僕の日なのかもしれないということを理解し始めた」

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みんなのコメント

2件
  • アレジはチャンピオンにはなれなかったかもしれないが、5つや6つは勝っていたはずだった。でも、フェラーリで27番をつけた最後のエースとして、誰も彼のことを忘れないと思う。
  • おこぼれの1勝だけ。
    その間にシューマッハは何度もチャンピオンに。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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