イタリアのクラシックカー・メーカー、イソッタ・フラスキーニは、今年後半にWEC世界耐久選手権デビューを予定している『ティーポ6 LMH コンペティツィオーネ』を発表した。
1900年に創業、初期のレーシングカーや高級車の製造で有名なミラノを拠点とする同社は、2022年10月にル・マン・ハイパーカー(LMH)の開発とWEC参戦の意向を表明していた。2月28日にミラノ自動車クラブで発表されたこの四輪駆動LMH(ル・マン・ハイパーカー)は、すでにパートナーとして発表されているイギリスのベクター・スポーツが走らせる予定だが、将来的にはカスタマーカーが導入される可能性もある。
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ベクター・スポーツのハイパーカークラスへのフル参戦申請はWECにより却下されたものの、このマシンは早ければ7月の第5戦モンツァ6時間レースでデビューするものと理解されている。だが、まだ確定はしていない。
HWAがチューニングした3リッターV6ツインターボエンジンを搭載し、270馬力を発生するフロントの電気モーターと組み合わせて、合計最大700馬力となるパワートレインが実現。これがフェラーリの長年のパートナーであるミケロットが開発した特注シャシーと組み合わされ、車重はLMHの最低値を下回る1000kgに抑えられている。
空力開発はウイリアムズの風洞で行われ、その他、ブレンボ(ブレーキ)、PWR(冷却システム)、マルチマチック(サスペンション)、Xトラック(ギヤボックス)、ウイリアムズ(バッテリーシステム)、パンクル(トランスミッション)、ボッシュ(エレクトロニクス)といった主要パートナーもプロジェクトに参画している。
「我々は今日、4カ月前にイソッタ・フラスキーニが復活すること、そして伝統に従ってレーシングカーとともに復活することを発表したときに予期した場所に、まさに立っているのだ」と、イソッタ・フラスキーニのモータースポーツ・ディレクターを務めるクラウディオ・ベッロは述べている。
「ティーポ6 LMH コンペティツィオーネは現在、完全かつ実際の形になっており、マシンがFIAによってホモロゲートされ次第『レースごと』の方式でWECに参戦することが、2023年の我々の意図だ」
「それまでは、ベクター・スポーツとともに、できるだけ早く準備ができるよう多くの距離を稼ぐつもりだ」
1台目の車両はベクター・スポーツの英国本社で製作が完了し、まもなくダイノ・テストを開始し、その後サーキットでのテストを行う予定だという。
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