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イデミツ/エネオス/トヨタ/三菱重工業の4社がCN燃料導入と普及に向けた検討を開始

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イデミツ/エネオス/トヨタ/三菱重工業の4社がCN燃料導入と普及に向けた検討を開始

 5月27日、出光興産、エネオス、トヨタ自動車、三菱重工業の4社は、カーボンニュートラル(CN)社会の実現を目指して、自動車の脱炭素化に貢献する『カーボンニュートラル燃料(CN燃料)』の導入、普及に向けた検討を開始したと発表した。日本国内において2030年ごろのCN燃料の導入を目指し、供給、技術、需要のそれぞれで主要な役割を果たす4社が共同で検討を進めていく。

 カーボンニュートラル燃料は、製品ライフサイクル全体においてCO2排出量を抑えられる燃料で、水素とCO2を原料とする合成燃料(eフューエル)や、光合成でCO2を吸収する植物等を原料にしたバイオ燃料などの総称。液体のCN燃料はエネルギーを『ためる』『はこぶ』点において優位性があり、輸送可能なエネルギー源として適しているとされる。

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 4社は今後、日本の自動車市場におけるCN燃料の導入シナリオやロードマップ、市場導入に必要となりうる諸制度について議論、検討していくほか、日本におけるエネルギーセキュリティ等の観点から、製造の実現可能性を調査していく。

 モータースポーツの世界では、サステナブルなレース開催へカーボンニュートラル燃料は積極的に研究、活用が進められており、スーパーGTでは2023年からGT500クラスで全車が使用。さまざまなエンジン形式の車両が混在するGT300クラスでは、2024年から50%配合の燃料が使用されている。

 また、スーパー耐久シリーズでは2022年からトヨタGR86の次世代車両開発を兼ねたORC ROOKIE GR86 CNF Conceptが、スバルの内燃機関活用の燃料の選択肢を広げるTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptが参戦。2台は競い合いながら情報交換を行い、CN燃料の可能性を探ってきた。またこの戦いには2023年からMAZDA SPIRIT RACINGも加わり、さらにホンダ/HRCは別種類のCN燃料でシビック・タイプR CNF-Rを投入。ニッサン/ニスモもZ GT4をベースとした車両にCN燃料を使用し毎年富士SUPER TEC 24時間レースに参戦している。

 今後は全日本スーパーフォーミュラ選手権でもCN燃料導入を目指すことが明らかにされているが、これまでのモータースポーツにおける活用では、燃料希釈の問題などが発生してきた。各メーカーが対応を進めており、スーパー耐久でもこれらの問題解決が研究されている。

 現在のところ3カテゴリーともドイツ製のCN燃料が使用されているが、国産燃料の開発はモータースポーツ界のみならず、社会全体においても既存の内燃機関活用に繋がる。4社は「CN社会の実現に向けたCN燃料の普及には、産業を超えた連携・仲間づくりが不可欠です。その第一歩として、出光興産、エネオス、トヨタ、三菱重工は連携して、CN燃料の導入・普及に向けた検討を進めてまいります」としている。

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