もくじ
ー 次期型ゴルフGTI、2種の出力
ー ハイブリッド・モデルは却下
ー 新型ゴルフGTI、内外装の変化は
ー 番外編:GTIのキャラ、変わらぬことに価値
新型フォルクスワーゲン・ゴルフ マクドナルドに最新テスト車両
次期型ゴルフGTI、2種の出力
フォルクスワーゲンは次期型ゴルフGTIの仕上げに取り掛かっている。
定期的にパフォーマンスの向上が約束されたGTIの新型には、ヴォルフスブルクで当初計画されていた先進的なハイブリッド化によるパワーアップを採用しないことに決まったようだ。
2020年初期に発売が予定されている8代目のゴルフGTIは、結局のところ、7代目モデルを評価の面でも商業的にも成功に導いたハードウェアの大部分を引き継ぐことになる。
これはつまり、既に7代目ゴルフGTIで使われているアウディが開発したEA888型2.0ℓ直列4気筒ガソリン・ターボ・エンジンのアップデート・バージョンを搭載するということを意味する。
現行モデルと同様に、次期型ゴルフGTIにも2種類の最高出力が設定される見込みで、標準仕様は255ps、TCRのバッジが付く高出力仕様は290psになる。後者は現行GTIの「パフォーマンス」バージョンの後継となる。
TCRのバッジは、現行7代目ゴルフGTIの限定モデルで初めて使用された。レーシングカーのGTI TCRとロードカーのGTIの関連を高めるためにデザインされたクルマなのだ。
最大トルクは現行GTIの35.6kg-mとGTIパフォーマンスの37.3kg-mよりさらに高められ、パフォーマンスの新たなレベルを確立するとVWでは主張している。
高性能版の方は0-100km/hまで6秒以下で加速し、最高速度は250km/hに達する。ギアボックスは現行の6速マニュアルと7速デュアルクラッチ式DSGがどちらも引き継がれるだろう。
ハイブリッド・モデルは却下
昨年10月、VWはIQのバッジを付けたガソリン・ハイブリッド・モデルのパフォーマンス・フラッグシップとして、次期型ゴルフGTIにマイルド・ハイブリッドの採用を計画していた。
このシステムもまたEA888エンジンをベースにしたもので、今年発表される予定だった。
しかし、マティアス・ミュラーの後任としてVWグループのCEOに就任したヘルベルト・ディースは、ミュラー前CEOの決定を覆し、これをゴルフGTIに使わないように指示した。
このシステムは、横置きした2.0ℓ直列4気筒エンジンに1基の電動モーターと48V電装系を組み合わせたもので、より小さな1.5ℓ4気筒ガソリン・エンジンや、2.0ℓ4気筒ディーゼル・エンジンと共に、次期型ゴルフに搭載することをVWは計画していた。
8代目となる次期型ゴルフは今夏に発表され、9月のフランクフルト・モーターショーで一般公開が予定されている。GTIもおそらくこのイベントに加わるだろう。
当初の計画では、ゴルフGTIの低速域におけるレスポンスを、電気モーターによって引き上げる考えだった。加えてこのテクノロジーは、エンジンをアイドリング状態のまま切り離して車両を空走させるコースティング機能や、減速エネルギー回生システムも備えている。
しかし、VWはこのハイブリッド・テクノロジーを却下したため、次期型ゴルフGTIは現行型と似たキャラクターになるはずだ。
新型ゴルフGTI、内外装の変化は
新型ゴルフGTIは、現行モデルのMQBプラットフォームを改良して使用する。ゆえにサスペンションも現行型と同様、フロントがマクファーソン・ストラット、リアはマルチリンクで、アダプティブ・ダンパーが組み合わされる。
新型の開発に関わっているエンジンの話では、特にステアリングの精度に注力しているという。現行型の電気機械式パワーステアリングは大幅に改良が施され、フィードバックとダイレクト感が向上する。
次期型GTIのエクステリアは、現行型から大きくかけ離れたものにはならないだろう。しかし、内部関係者は、特にフロント・グリル周りが、さらに派手でアグレッシブなルックスになり、ベントの切り込みはより深く、そして最新のLEDテクノロジーによるスリムなヘッドライトを採用するとほのめかした。リア・ホイール周りは幅が拡がり、スポーティさを増したスタンスになると予想される。ボディは5ドア・バッチバックのみの設定となり、3ドアは廃止されるようだ。
車内の変化としては、新しいデジタル・コクピットやオプションのヘッドアップ・ディスプレイが挙げられる。センターコンソール周りやスイッチ類も新しいデザインになり、DSGには短いT型のシフト・レバーが採用される。
テック系の刷新は、GTIも標準モデルの次期型ゴルフに倣うことになる。最大の注目点は、新しい大型のタッチ機能付きセンター・ディスプレイだ。新しい触感式のコントロール・システムによって、頻繁に使用する設定を簡単に調節できるようになる。
番外編:GTIのキャラ、変わらぬことに価値
新型ゴルフGTIの情報を見てあなたは驚いただろうか? おそらくそんなことはないだろう。標準のゴルフと同様にGTIも、その前の2世代で誤った方向性を正した5代目から続く控えめな進化と改良を受ける。つまり、相変わらず最も実用的なオールラウンダーのホットハッチになるだろう。たとえ最もエキサイティングなモデルにはならなくとも。
しかし、まったく異なる可能性もあった。VWは当初、8代目GTIにマイルド・ハイブリッド・テクノロジーの採用を計画しており、これがゴルフGTIをこれまでになく急進的なキャラクターに変えてしまうかもしれなかったのだ。
マイルド・ハイブリッド・テクノロジーは幅広い回転域でドライバビリティを向上させ、燃費も改善される。特にGTIの低回転域はかなり力強さが増すだろう。
7代目GTIの2.0ℓターボは、特にパフォーマンス・パッケージによるパワーアップが施されていないモデルでは、過給器によるブーストがほんのわずかで、ほとんど自然吸気エンジンのように感じられた。素早い発進加速のためには本気でペダルを踏み込み、エンジンの回転を上げてやる必要があった。また、それが古典的なホットハッチの味わいを感じさせた。
マイルド・ハイブリッドが採用されたら、他のホットハッチと肩を並べる強力な低回転域のブーストが得られただろう。しかし、もうしばらく間、我々は古典的なキャラクターを楽しむことができそうだ。
(マーク・ティショー)
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