現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スーパーカー世代には今でも人気!? “サーキットの狼”でも活躍したランチア「ストラトス」って覚えてる? 半世紀前の名車とは

ここから本文です

スーパーカー世代には今でも人気!? “サーキットの狼”でも活躍したランチア「ストラトス」って覚えてる? 半世紀前の名車とは

掲載 14
スーパーカー世代には今でも人気!? “サーキットの狼”でも活躍したランチア「ストラトス」って覚えてる? 半世紀前の名車とは

ランチアがWRC制覇のために情熱を注ぎ込んだストラトス

 モータースポーツで数多くの功績を残してきたイタリア車ですが、そのなかでもラリー界に大きな影響を与えたメーカーにランチアがあります。

【画像】風吹裕矢の相棒!? 人気のスーパーカー「ランチア・ストラトス」を写真で見る(26枚)

 現在のランチアは「イプシロン」のみがイタリア本国で正規販売されているだけですが、1960年代から1970年代まではラリー界で華々しく活躍していました。

 1950年代にはF1にも参戦経験がありましたが、思うほど戦績が残せず、1960年代に主戦場をラリーに移すと目まぐるしいほどの活躍を見せます。

 1966年に投入した「フルビア・クーペHF」の活躍は、フラワーラリーやモンテカルロラリーで勝利するなどラリーシーンにおけるランチアの基盤を築き上げました。

 そのフルビア・クーペHFで得たノウハウを注ぎ込んだのが、1970年にトリノ・モーターショーで導入された「ストラトス」になります。

 ストラトスのボディデザインはランボルギーニ・カウンタックを手がけたマルチェロ・ガンディーニ氏が担当することで、デザインはラリーカーとは思えないほどの流麗なボディとなりました。

 フレームはモノコックとリアサブフレームを組み合わせたもので、パワーユニットはミッドシップに配置するなどレーシングカーと呼ぶに相応しい構成です。

 パワートレインもフェラーリ「ディーノ246」と同じ2.4リッターV6自然吸気エンジンを配置し、最高出力は190psを誇ります。

 また、クーペのような美しさを兼ね備えながらもラリーカーとしての資質も十分で、全幅は1750mmもありながらホイールベースは軽自動車よりもはるかに短い2180mmと現在のクルマでは考えられないようなスペックです。

 しかし、この異様ともいえるスペックが功を奏し、前後オーバーハングが短くショートホイールベースによる回頭性の高さは、ラリー界で大活躍し1974年から3年連続でタイトルを獲得するほどです。

 ただし、ショートホイールベース、ミッドシップハイパワーエンジンはとにかくクイックで、アマチュアドライバーでは手に余るクルマだったようです。

 このようなランチアの顔ともいえるストラトスが、オークション最大手の「サザビーズ」に出品されて話題になりました。

1975年式最終モデルはレストアなしの極上個体 落札額は?

 今回の個体はランチア「ストラトスHFストラダーレ」で、ルーフスポイラーとウインドディフレクターを省略した1975年の最終モデルです。

 ボディカラーはアズーロキアーロ(ライトブルー)で、走行距離は1万2000km、5速マニュアル仕様となっています。

 特筆すべき点は購入以来、修復等をおこなっていないノンレストアの状態のまま維持していたことです。

 エクステリアの塗装も良好な状態で、グラスファイバー製のパネルにも目立った割れはありません。

 インテリアも良好な状態で、カーペット、シートシェル、ダッシュボードに至るまで、黒いアルカンターラで覆われています。
 
 なお、今回の個体は最初のオーナーが30年保管し、その後3人のオーナーに渡りました。

 またランチアによってクルマの検査を受けた際には、492台のみの生産台数のうち323台目の個体ということが確認でき、証明書が付属しています。

※ ※ ※

 今回のオークションでは、59万ユーロ(約9952万円)で落札される高額取引となりました。

 ラリーカーにレーシングカーの技術をフィードバックした、贅の限りを尽くしたロードバージョンのストラトス。

 他のスポーツカーや名ばかりの限定モデルとは一線を画すモデルの極上車ということだけに、正しく評価がされたようです。

こんな記事も読まれています

「R36誕生か!?」と話題沸騰! ウワサのスペシャル「GT-R」の実力とは? “R34風デザイン”の高性能車を生み出すワケあり企業の正体
「R36誕生か!?」と話題沸騰! ウワサのスペシャル「GT-R」の実力とは? “R34風デザイン”の高性能車を生み出すワケあり企業の正体
VAGUE
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
Auto Messe Web
フェラーリ初のSUV「プロサングエ」買うなら年収はいくら必要? 価格未公表の「超人気モデル」を手に入れるために“お金よりも必要なもの”とは?
フェラーリ初のSUV「プロサングエ」買うなら年収はいくら必要? 価格未公表の「超人気モデル」を手に入れるために“お金よりも必要なもの”とは?
VAGUE
イタリア最古のメーカー発「最新なのに旧車の味わい」のバイクとは? モト・グッツィがこだわる“Vツインエンジン”の魅力は何か
イタリア最古のメーカー発「最新なのに旧車の味わい」のバイクとは? モト・グッツィがこだわる“Vツインエンジン”の魅力は何か
VAGUE
名門アルピナが放つ「流麗な4ドアクーペ」の魅力とは? 529psの“直列6気筒ツインターボ”を搭載! 新しい「B4 GTグランクーペ」は何が進化した
名門アルピナが放つ「流麗な4ドアクーペ」の魅力とは? 529psの“直列6気筒ツインターボ”を搭載! 新しい「B4 GTグランクーペ」は何が進化した
VAGUE
ケータハム新型「スーパーセブン600」「2000」日本登場! 70年代英国2人乗りスポーツカーを現代風にアレンジ
ケータハム新型「スーパーセブン600」「2000」日本登場! 70年代英国2人乗りスポーツカーを現代風にアレンジ
VAGUE
70年前に初登場した“宇宙船”!? 先進メカニズム満載のフランス車 シトロエン「DS」の希少な“7人乗りワゴン”を発見
70年前に初登場した“宇宙船”!? 先進メカニズム満載のフランス車 シトロエン「DS」の希少な“7人乗りワゴン”を発見
VAGUE
フルチューン済み、ノイエ・クラッセのBMWの相場感は?「1800TI」のFIA公認済みの個体なら800万円程度が妥当!?
フルチューン済み、ノイエ・クラッセのBMWの相場感は?「1800TI」のFIA公認済みの個体なら800万円程度が妥当!?
Auto Messe Web
日産 スカイラインHT 2000GT-R(昭和48/1973年1月発売・KPGC110型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト072】
日産 スカイラインHT 2000GT-R(昭和48/1973年1月発売・KPGC110型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト072】
Webモーターマガジン
悲報……大ヒット・コンパクトカー フィアット「500」の日本向け生産がついに終了。ネットや販売店での反応とは?
悲報……大ヒット・コンパクトカー フィアット「500」の日本向け生産がついに終了。ネットや販売店での反応とは?
VAGUE
「ロータリーエンジン搭載」赤と白のスポーツカー実車展示! “ナマ”のマツダ「アイコニックSP」にSNS大盛り上がり!! 市販化のゆくえは?
「ロータリーエンジン搭載」赤と白のスポーツカー実車展示! “ナマ”のマツダ「アイコニックSP」にSNS大盛り上がり!! 市販化のゆくえは?
VAGUE
こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】国産車最後の5ナンバーサイズFRクーペ[ロードスタークーペ]
こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】国産車最後の5ナンバーサイズFRクーペ[ロードスタークーペ]
ベストカーWeb
アルファ・ジュリアやジャガーFタイプも狙い目 今なら半額!な有能「中古」モデル(3) 高速サルーン/クーペ編
アルファ・ジュリアやジャガーFタイプも狙い目 今なら半額!な有能「中古」モデル(3) 高速サルーン/クーペ編
AUTOCAR JAPAN
V8ツインターボで800馬力、エアロも盛り盛り 公道走れる? フォード・マスタングGTD、欧州発売へ
V8ツインターボで800馬力、エアロも盛り盛り 公道走れる? フォード・マスタングGTD、欧州発売へ
AUTOCAR JAPAN
【今さら聞けない】フィアットの屋台骨「パンダ」 45年の歴史をおさらい、4代目はどんな「ファミリー」に?
【今さら聞けない】フィアットの屋台骨「パンダ」 45年の歴史をおさらい、4代目はどんな「ファミリー」に?
AUTOCAR JAPAN
FRポルシェにラングラーショート、アルピナ高騰確実!? 今ならまだ買える!! むしろ今買っとかなきゃなクルマたちイッキ見
FRポルシェにラングラーショート、アルピナ高騰確実!? 今ならまだ買える!! むしろ今買っとかなきゃなクルマたちイッキ見
ベストカーWeb
ホンダの「V型10気筒エンジン」搭載スーパーカー!「“NSX”後継車」指名された本気の「超ロングノーズ」モデルに反響あり!
ホンダの「V型10気筒エンジン」搭載スーパーカー!「“NSX”後継車」指名された本気の「超ロングノーズ」モデルに反響あり!
くるまのニュース
220馬力のホットハッチ アルピーヌ新型「A290」世界初公開! ブランド初のピュアEVは全長4mの5ドア・スポーツモデル
220馬力のホットハッチ アルピーヌ新型「A290」世界初公開! ブランド初のピュアEVは全長4mの5ドア・スポーツモデル
VAGUE

みんなのコメント

14件
  • ハンセン
    でもみんなが思ってるのは、アタリアカラー。
  • wat********
    かっちょいいねー
    キットカーでもいいから欲しかったな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村