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最終決戦直前。GT500チャンピオン候補、それぞれのタイトル獲得条件

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最終決戦直前。GT500チャンピオン候補、それぞれのタイトル獲得条件

 4月に開幕した2021年シーズンのスーパーGTは、11月27~28日に富士スピードウェイで開催される第8戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 300km RACE』で最終戦を迎える。シリーズチャンピオン決定の舞台となる第8戦富士を直前に控え、改めてGT500クラスのタイトル獲得の可能性を残す6台の、それぞれのドライバーズタイトル獲得条件をみてみよう。

 タイトル獲得の可能性を残す6台のうち、最もチャンピオンに近いのが第7戦もてぎ終了時点で60ポイントを獲得し、シリーズランキングトップにつけるディフェンディングチャンピオンの1号車STANLEY NSX-GTの山本尚貴だ。3ポイント差のランキング2番手に、山本のチームメイトで、第1戦を欠場した牧野任祐が続いているが、牧野は第8戦でも山本とともに1号車STANLEYのステアリングを握るため、単独でのドライバーズタイトル獲得の可能性はほぼ消滅したと考えていいだろう。

2021スーパーGT第8戦富士 TV放送&タイムスケジュール

 STANLEYコンビに続くランキング3番手(実質の2番手)には第6戦オートポリス、第7戦もてぎの連勝でタイトル候補におどり出た8号車ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)が、ランキング4番手には17号車Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が続き、ホンダNSX-GT勢がランキング上位3台を占めている。

 続くランキング5番手には今季未勝利ながらトヨタGRスープラ勢トップにつける36号車au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)が、ランキング6番手には今大会でラストレースを迎えるニッサンGT-RニスモGT500勢トップの12号車カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)が続き、40ポイントでランキング7番手につける14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)までの6台がシリーズタイトル獲得の可能性を残し第8戦富士に挑む。

 それでは、各車のタイトル獲得条件をみてみよう。6台中、自力タイトルの可能性を残すのは上位2台のみとなる。単独トップの1号車STANLEY山本は、ポール・トゥ・ウイン(21pt獲得で81pt)、または優勝(20pt獲得で80pt)、もしくはポール獲得+決勝2位(16pt獲得で76pt)で、ライバルの順位に関わらず2年連続のドライバーズタイトルを手にする。

 一方の8号車ARTAはポール・トゥ・ウイン(21pt獲得で76pt)でのみ、自力タイトル獲得となる。決勝2位(15pt獲得で70pt)の場合でもタイトル獲得の可能性はあるが、その場合は1号車STANLEYがP.P.+4位(9pt獲得で69pt)以下、17号車AstemoがP.P.+2位(16pt獲得で68pt)以下とならなければタイトルを逃すこととなるため、自力タイトルの可能性を残すべく、是が非でも予選でのポール獲得を狙ってくるだろう。

 ランキング4番手の17号車Astemo以下は自力タイトルの可能性をすでに失っている。17号車Astemoはポール・トゥ・ウイン(21pt獲得で73pt)を手にした上で、1号車STANLEYが決勝3位(11pt獲得で71pt)以下、8号車ARTAが決勝2位(15pt獲得で70pt)以下とならなければタイトルには手が届かない状況だ。

 続くランキング5番手の36号車auから6番手12号車カルソニック、7番手の14号車ENEOSまでの3台はポール・トゥ・ウイン(21pt獲得)、または優勝(20pt獲得)しかチャンスは残されていない。つまり、トヨタGRスープラ、ニッサンGT-Rの両陣営は、予選でポールを獲得し、決勝を制したとしても、1号車STANLEYを筆頭とするホンダNSX勢の順位次第ではタイトルを逃すという厳しい状況で最終戦を迎えるということだ。

 トヨタのホームコースである富士スピードウェイだけに、GRスープラ勢の好走が期待されるが、2021年シーズンこれまでの勝利は第1戦岡山での14号車ENEOSのみと、GRスープラ勢は苦戦が続いている。また、富士で行われた過去5戦ではNSXが3勝、GRスープラが2勝、GT-Rが未勝利と、NSX勢が速さをみせており、今季最多勝となる4勝をマークするNSX勢の好走が富士でも続くことが予想される。

 また、既報のとおり、ニッサンはGT500クラスに参戦する車両を、2022年から変更すると発表した。そのため、2008年シーズンからGT500を戦ってきたR35 GT-Rにとって、今大会はラストレースとなる。それだけに、ニッサン勢の今大会にかける想いははかり知れない。GT-R勢で唯一タイトルの可能性を残す12号車カルソニックが、GT-Rとともに過ごした14シーズンの集大成となる走りをみせ、逆転タイトルに望みを繋げられるかは大いに注目したいところだ。

 全車がノーウエイトかつ、燃料流量リストリクターの制限もない最終戦では、2年連続タイトルを狙うホンダ、ホームコースでの勝利を渇望するトヨタ、そしてGT-Rラストレースに花道を飾りたいニッサンによる三つ巴の戦いが繰り広げられる。その戦いの行方からは一瞬たりとも目が離せない。

■GT500クラス第8戦富士終了後の獲得見込みポイント表(編集部集計)

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