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なぜヒョンデは日本に再上陸したのか?

掲載 更新 41
なぜヒョンデは日本に再上陸したのか?

2月8日、Hyundai Mobility Japan(ヒョンデ・モビリティ・ジャパン)は、日本の乗用車市場への再参入を発表した。そこでの質疑応答とは?

ターゲットは既成概念にとらわれない人

新型ヒョンデIONIQ 5日本上陸! 479万円からの韓流最新EVとは?

約13年ぶりに日本の乗用車市場へ再参入することとなったヒョンデ。かつての“ヒュンダイ”は、今回の再参入に伴い呼称を変更してイメージチェンジを図る。

まず日本で販売されるのは2台のゼロ・エミッション・ヴィークル(ZEV)で、「IONIQ 5(アイオニック5)」(BEV:バッテリー式電気自動車)と「NEXO(ネッソ)」(FCEV:燃料電池自動車)だ。いずれもデザイン、性能、装備のレベルはかなり高い。

2台のお披露目と、ヒョンデの日本再上陸に関する発表会は東京・大手町にある大手町三井ホールでおこなわれた。本国で代表取締役社長を務める張在勲(チャン・ジェフン)氏のビデオメッセージのあと、ヒョンデ・モビリティ・ジャパンのマネージングディレクター、加藤成昭(かとう しげあき)氏、R&Dセンターデザインチーム長の占部貴生(うらべ たかお)氏、シニアプロダクトスペシャリストの佐藤健(さとう けん)氏が登壇し、車両の解説や日本におけるマーケティング戦略を語った。

プレゼンテーションの後、加藤氏、占部氏、佐藤氏が質疑応答に応じた。ただし質問は事前にウェブで集められたものの一部で、現場では質問出来なかった。

以下、質疑応答の要約を掲載する。

Q:なぜ今、日本参入を決めたのか? その理由やタイミングのわけ

加藤:12年前に撤退したあと、政府の二酸化炭素削減計画が打ち出されたり、環境車のインフラ整備や補助金が打ち出されたり、われわれを取り巻く環境が変わりました。環境車に大きな需要が望めると思いまいした。日本の低炭素社会実現が課題になってきた今、この2台によって参入を決めました。

Q:アフターサービスについて教えてください

加藤:私どもとしてはお客様との“絆”が1番大事だと認識しております。説明しました「One ID」によってオンラインでシームレスな関係を構築していきます。直営拠点であるヒョンデ・カスタマー・エクスペリエンス・センターや協力整備工場、全国ネットのロードサービスでサポートしていきます。

Q:オンライン販売のみでしょうか? 販売戦略は?

加藤:私どもが認識しているマーケットは、時間や場所の制約をうけないクルマの購入を望まれている層です。私どもとしては、お客様本位が大切なことだと考えています。カスタマーセンターでの対応を含め、さまざまなエリアで、ご質問・ご要望にこたえられるように整備しました。今回の特徴はオンラインとオフラインをシームレスにつなげる点にあります。ほぼ新参入なのでAnyca様のご協力も賜って、お客様へ試乗機会を提供し、スタートしたいと考えます。

Q:ターゲットは?

佐藤:かけがえのない時間を求める方、とプレゼンでは表現しました。日本の自動車の環境が変わって、お客様が求める価値も変わっています。カーシェアが増え、それに乗る若い人をたくさん見かけます。今までの移動の手段や、プレミアなクルマを持つことが誇りだと感じるのは違う、と思う人も増えたと思います。今までの既成概念にとらわれず、「クルマのなかでかけがえのない時間を過ごす人」。既成概念にとらわれない人がターゲットです。

Q:販売目標を教えてください。

加藤:私どもはオンライン販売を中心とした、新しい販売方法でお客様に提供していくとさだめました。これはわれわれにとっても新しいことで、ブランドの認知も必要です。まず、今日を皮切りにお客様への試乗機会を最大化し、ブランドの認知を拡大化していきます。明確な販売目標は設定していませんが、5月のオーダー開始時にはなにかしら話せるよう努力したいです。

Q:日本における市場展望は?

加藤:政府や業界の取り組みはいろいろおこなわれていますが、EVとFCEVは1%にも満たない0.9%の市場規模で、非常に小さいです。私どもとしてはZEVで、しっかり日本の低炭素社会の実現に協力したい。お客様がより多くのクルマを選択できるよう取り組みたいと思います。

質疑応答は、時間の都合、以上で終了した。内燃機関車や、プレミアム・ブランド「ジェネシス」の導入予定、中古車マーケットへの参入・計画についても訊きたいところだった。

現代自動車の日本市場復帰、『愛の不時着』や『イカゲーム』のような大ヒットに“韓流EV”もなるのか? まだまだ目が離せないことばかりだ。

文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.)

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みんなのコメント

41件
  • Nもジェネシスも導入せず、販売はディーラーを置かずネットのみ。
    カスタマーセンターが日本国内にいくつあるのか知らないけどアフターサービスが充実するとは到底思えない。
  • 日本の社会が喜んで迎え入れるとは到底思えない
    事あるごとに日本は悪者だと世界中で罵倒し続ける限り韓国の車が普通に日本国内で見かける事は無いだろうね
    少しでも日本の補助金をくすねる為の茶番だな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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