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【岡崎宏司のカーズCARS】イタリア車は、オーナーをハッピーにする! ボクはアルファとパンダで「ラテンの楽しさ」を学んだ

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【岡崎宏司のカーズCARS】イタリア車は、オーナーをハッピーにする! ボクはアルファとパンダで「ラテンの楽しさ」を学んだ

イタリア車はアルファロメオで開眼した

 ボクがクルマに熱くなったのは大学に進学(1959年)したころからだ。ボクの周囲はほとんどが英国車ファンだった。
 当時のわが家は、クルマ好きの溜まり場になっていた。連日のように集まってくるほとんどが英国車。オースチン、MG、ミニ、トライアンフ、コルチナ・ロータス、バンデンプラ、ジャガーといったクルマで8割が占められ、残りがポルシェやアメリカ車だった。そんなことで、ボクも当然のように英国車に興味を持つようになった。結果、ヒルマン、MGA、MGB、ADO16といった車歴が重なっていった。

【岡崎宏司のカーズCARS】ボクはアメリカ車に始まり、欧州のスポーツモデルに昂った!

 そんなボクがイタリア車に出会い、イタリア車に痺れたのは1971年。31歳になったときだ。かなり遅咲きということになる。
 ある日突然、親しくしていたセールスマンが、1968年型のアルファロメオ・ジュリアスーパーに乗ってわが家を訪れた。そして、「よかったら乗ってみませんか?」といってくれたのである。

 むろん、断る理由などない。喜んで乗ってみたのだが、一発で気に入ってしまった。
 ボディは少しヤワっぽかったものの、エンジンは気持ちよく回るし、音もいい。しなやかなフットワークは未体験ゾーンだった。スタイルは単純なスリーボックスのようにも見えたが、時間の経過とともに「ただ者じゃないな!」といった感覚が押し寄せてきた。

「やっぱりイタリアのデザインはひと味違いますね!」というセールスマンの声に、ボクは「そうですね!」と即答。艶やかなイエローゴールドのボディカラーも気に入った。

 エンジンルームにも見惚れた。カッコいいカムカバーの1.6リッターDOHC4気筒には、ツインチョークウェーバー・キャブレターが2連装されている。そして、フロントがダブルウィッシュボーン、リアはトレーリングアーム(ともにコイルスプリング)のサスペンションに4輪ディスクブレーキ。ジュリアスーパーには、憧れていたものがすべて揃っていた。5速ギアボックスを上手く扱うには少しコツを必要としたが、それもまた楽しかった。

 ボクはその場で購入を決めた。ワインレッドとオフホワイトの2トーンに塗り替え、大のお気に入りだったMG1300(ADO16)を手放して、アルファロメオ・ジュリアスーパーを買うことにしたのだ。 
 本革シートとウッドパネルの内装は贅沢でスタイリッシュ。一般的にはスプリントGT(クーペ)のほうが人気はあったが、「ベルリーナの個性」に改めて気づかされた。
 ジュリアスーパーとは2年ほどを共に過ごした。もっと一緒にいたかったのだが、修理費がだんだんキツくなり、泣く泣く手放した。 

 以後、イタリア車はアルファ155ツインスパーク、アルファ164スーパー、フィアット・パンダに乗った。みんな楽しかった。
 ボディカラーを黒にした164はクールで、赤の155は粋でヤンチャ、薄いグリーンのパンダは愛らしかった。
 ジュリアスーパーからパンダまで、それぞれが強い個性の持ち主だった。とはいえオーナーを「楽しく! 嬉しく! 幸せにする!」という点は共通していた。
 そう、イタリア車を最も的確に表現するのは「ハッピー」という単語だと思う。

【プロフィール】
おかざき こうじ/モータージャーナリスト、1940年、東京都生まれ。日本大学芸術学部在学中から国内ラリーに参戦し、卒業後、雑誌編集者を経てフリーランスに。本誌では創刊時からメインライターとして活躍。その的確な評価とドライビングスキルには定評がある。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員

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みんなのコメント

7件
  • カードラ愛読していました。その中での岡崎宏司さんの記事は隅々までじっくり読みました。1台の車を評価する時に今の評論家の様に他車と比較するのではなく、その車の良い所と良くない所を的確に記事にされていて、いつも納得して読んでいました。
    岡崎宏司さんが評価された車の特別編集したカードラは今でも大事に保管しています。
  • HAPPYにする?? アンハッピーの間違いでは? 少なくとも故障しても「大丈夫、大丈夫いつもの事!」って言えるくらいの寛容さがなけりゃアカンやろ…スペアに日本車持ってなけりゃ…ねぇ、車が無いと生活出来ない場所にはイタ車はオススメ出来ません(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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