11月9日(土)、2024全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦鈴鹿大会の公式予選が三重県、鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催され、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が後続にコンマ2秒以上の差をつける速さを見せて自身初ポールポジションを獲得。岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が2番手、3番手に入った。
注目のタイトル争いでは、ランキング3位につける野尻智紀(TEAM MUGEN)がQ1敗退という波乱の展開に。ランキングトップの坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)と同2位の牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の直接対決は、牧野が坪井を0.1秒上回って4番手に入り、2列目グリッドを確保。坪井は予選5番手となっている。
フリー走行が行われた前日同様に、秋晴れの真っ青な空が広がった鈴鹿サーキット。朝からキンと冷たい空気に包まれたなか、午前9時5分にQ1A組のセッションがスタートした。
このセッションには小高一斗(KONDO RACING)、牧野、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、三宅淳嗣(ThreeBond Racing)、岩佐、国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、大津弘樹(TGM Grand Prix)、山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)が出走している。
セッション開始早々にコースインした全車は、1周のチェックラップを行いピットイン。今大会でスーパーフォーミュラからの卒業を発表した山本を先頭に、大津、三宅、福住が比較的早めにコースに向かい、牧野、笹原、小高らが残り5分を切ったところでピットを後にした。
タイヤのウォームアップを経て真っ先にアタックに入ったのは三宅だったが、バックストレッチでウォームアップ中の車両に引っかかってしまい、タイムは1分38秒046にとどまる。ここから次々に各車がアタック開始。まずコントロールラインに戻ってきた阪口が1分37秒247をマークし暫定トップに立つが、すぐに岩佐が1分37秒106で逆転した。
続く国本は1分37秒610で3番手。そして、セクター1で全体ベストのマークを付けた牧野が戻ってくるが、唯一1分36秒台となる1分36秒786を叩き出し、堂々のトップタイムとなった。その後、山本が1分37秒084で岩佐を上回り2番手に入ると、福住が1分37秒441で6番手に滑り込み、セッション終了。牧野、山本、岩佐、阪口、笹原、福住がQ2に進出し、国本、小高、三宅、大津の4名がここで予選を終えることとなった。
続くQ1B組には、山下健太(KONDO RACING)、太田、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、大嶋和也(docomo business ROOKIE)、野尻、平良響(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、木村偉織(San-Ei Gen with B-MAX)、Juju(TGM Grand Prix)、佐藤が出走。
このB組セッションはで、各車がアタックラップに入った、残り時間1分を切ったところで木村がNIPPOコーナーでコースアウト。赤旗が提示されてしまう。ここまでセクター1、2と最速タイムを記録していた野尻を筆頭に全車が仕切り直しを余儀なくされることとなった。
セッションは残り時間を3分に延長して9時37分から再開された。野尻はタイヤ交換を行っている様子がモニターで確認され、この他のドライバーについてもほとんどの陣営が4本あるいは、リヤ2本のタイヤを履き替えた様子だ。
仕切り直しのアタックではまず、太田が1分37秒082で暫定トップに立つと、すぐさま坪井が1分36秒896で逆転する。続いてセクター3と4で全体ベストタイムを出した野尻が戻ってくるが、1分37秒676と、坪井から0.8秒近く遅れて3番手に入る。
ここから佐藤、山下、大嶋が続々と野尻のタイムを上回り、野尻の順位がひとつ、またひとつと下がっていく。そして大湯が1分37秒448で5番手に滑り込んだことで、野尻はついに7番手までドロップ。これでQ2進出を逃すこととなった。
野尻がQ1で予選を終えるのは、2セッションのノックアウト予選方式になった2022年から数えて初めてのこと。16.5ポイント差のランキング3位から逆転タイトルを目指す2冠王者にとって厳しいQ1敗退となった。
Q2進出は坪井、太田、佐藤、山下、大湯、大嶋の6名。野尻、小林、平良、Juju、そしてアタックラップでコースアウトしてしまった木村の5名がQ1敗退となった。
12台が出そろい、いよいよポールポジション争いのQ2がスタート。岩佐を先頭に残り時間が1分半を切って全車がアタックに向かった。
まずは岩佐がコース前半で速さを見せて1分36秒335をマークしトップに立つ。セクター3で全体ベストタイムを刻んだ牧野は1分36秒593で2番手に。阪口を挟んでコントロールラインに戻ってきた坪井は1分36秒707で、牧野に0.1秒届かず3番手に並ぶ。
すると、牧野のセクター3ベストタイムを上回った太田が1分36秒094マーク。岩佐のタイムに0.2秒以上の差をつけてトップに躍り出た。続いて山本が1分36秒738で暫定5番手、チームメイトの佐藤が1分36秒472で岩佐と牧野に割って入り3番手に入ると、最後に大嶋がチェッカーを受けてセッション終了。太田の自身初ポールポジションが確定した。
岩佐は第4戦富士に続き今季3度目のフロントロウ獲得。佐藤は今季ベストグリッド獲得となった。4位に牧野が続き、ここまでトップ4をホンダ勢が独占する結果に。前述のとおり、ランキングトップの坪井はトヨタ勢最上位の5番手につけた。
31周で争われる第8戦の決勝レースは、このあと14時30分のスタート予定だ。
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