BTCCイギリス・ツーリングカー選手権に参戦するヒョンデ陣営のEXCELR8 Motorsport(エクセラーエイト・モータースポーツ)は、来季2025年に向けエースのトム・イングラムと、トム・チルトンの“トム・ペア”が残留し、新たに『Team VERTU(チーム・ヴェルツ)』のエントリー名に改称することをアナウンスした。
これまでブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラーエイトの名称でシリーズを戦ってきた同チームは、今季2024年もタイトル争いの輪に加わると、最終戦を前にスタンディングで同率首位で並んだ2022年王者イングラムとジェイク・ヒル(レーザー・ツールズ・レーシング・ウィズMBモータースポーツ/BMW 330e Mスポーツ)に、王者アシュリー・サットン(NAPAレーシングUK/フォード・フォーカスST)を交えた三つ巴を展開。最終戦ブランズハッチの週末では3ヒートの激しいシーソーゲームの末に、BMWのヒルが初戴冠を決めるという熾烈な展開で幕を閉じた。
2022年に導入したばかりの共通ハイブリッド機構を破棄、来季より100%持続可能燃料を採用へ/BTCC
そんな2024年シーズンを経て、引き続き『ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス』を走らせる同チームは、タイトルパートナーを務める主要小売ブランド“ブリストル・ストリート・モータース”を含む親会社"ヴェルツ・モータース・グループ”の運営名統合という変化を受け、参戦名も新たに『チーム・ヴェルツ』へと進化を遂げる。
すでにオフのプライベートテストのため、ウェールズ北西岸に位置する風光明媚なアングルシー島のトラックに赴き、早くも10月末より2025年向け開発プログラムを開始しているイングラムとチルトンは、来季も4名の強力なドライバーラインアップの先頭に立ち、前輪駆動のヒョンデをふたたびシリーズのウイニングカーにするべく作業に取り組んでいるという。
「最後まで全力を尽くすつもりで、どんな状況でも転倒するつもりはなかったが、最後の最後で負けるのは本当に残念だった。でも戦うことすらできない状態で負けるのは、さらに残念だっただろう」と最終戦決着直後に語っていたイングラム。
「それでも、このチームとブリストル・ストリート・モータースで成し遂げたことを心から誇りに思う。素晴らしいシーズンだった。上手くいかないこともあるが、2025年にはさらに強くなって戻ってきて、タイトルを取り戻さなければならないね」
■2025年確定ドライバーとカラーリングは「後日発表」
そんなエースの言葉に対し、エクセラー8のチームオーナーを務めるジャスティナ・ウィリアムズも、来季に向けた意気込みを語る。
「過去4シーズンにわたるブリストル・ストリート・モータースとの関係は素晴らしく、ツーリングカープログラムの成功に彼らが重要な役割を果たしてきたことは間違いありません」と続けたジャスティナ。
「ブリストル・ストリート・モータースがヴェルツに進化するなか、この新しい時代でも私たちの関係が続くことをうれしく思う。これまで一緒に達成してきたすべてのことを、さらに発展させる機会が得られたことを誇りに思うよ」
残る2台のシートを含め、チームの2025年確定ドライバーラインアップと、最終カラーリングに関する情報は「後日、発表する予定」としたジャスティナだが、残留を先行発表したふたりのエースに対しては絶大な信頼を寄せる。
「トムとトムが引き続きチームのラインアップを率い、他のドライバーとの話し合いもすでに進行中です。こうして『チーム・ヴェルツ』の名のもとで、2025年シーズンがどのようなものになるのか、本当に楽しみね」とジャスティナ。
「2025年にはトラック上でチャンピオンシップタイトルを争うだけでなく、全国のレースファンに“ヴェルツ”のブランドをアピールする役割も果たせると確信しているわ」
そんなBTCCでシリーズ恒例となっている“メディアデイ”こと開幕前公式テストの会場と日程もアナウンスされ、2025年のシーズンラウンチはドニントンパークが担当することに。
イベントは4月15日に開催される予定で、レスターシャーが誇るトラックにて午前3時間、午後3時間の合計6時間の走行セッションを前に、参戦する“Class of 2025”の各車と各ドライバーは、撮影や取材対応など忙しい一日を過ごすことになる。
さらにその前段階では、ノースヨークシャーのクロフト・サーキットで4月1~2日の2日間の日程で、オフシーズン公式テストの実施も決定している。
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