現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > マニュアルってだけで中古価格2倍以上? スポーツカーは「MTじゃなくたっていいじゃないか!」

ここから本文です

マニュアルってだけで中古価格2倍以上? スポーツカーは「MTじゃなくたっていいじゃないか!」

掲載 173
マニュアルってだけで中古価格2倍以上? スポーツカーは「MTじゃなくたっていいじゃないか!」

 クルマを自分の思い通りに走らせたいならだんぜんMT! それはわかっちゃいるけど、やっぱり現実的にはATかCVT。でもCVTやMTでもおもしろいクルマはたくさんある! はたしてどんなクルマがあるのか、おススメのAT車はどれだ?

文・写真/ベストカーWeb編集部

マニュアルってだけで中古価格2倍以上? スポーツカーは「MTじゃなくたっていいじゃないか!」

■ホンダシビック1.5L、直4VTECターボ/CVT

1.5L、直4VTECターボを搭載するシビック

 MT車を毎日の通勤で使っていると、渋滞、特に坂道の渋滞で疲れることもある。実際、筆者はもう50代だから、都内の坂道の渋滞や高速の出口が坂道だったりすると辟易することもある。

 それにAT限定免許しかもっていない彼女や奥さん、子供が運転することだってある。

 そこで、ATやCVTだって、MT並み、MTに匹敵するほど、運転が楽しいクルマを挙げてみたい。

 まずMTじゃなくてもいいじゃないかと思う新車を3車種挙げてみたい。

 最初におススメしたいのはシビックの1.5L、直4VTECターボのCVT車。電動化時代に合わせたスポーツモデルで、1.5L、直4VTECターボのCVT車なのだが、全開加速時のステップアップシフト制御やブレーキング時のステップダウンシフト制御が入り、まるでMTを運転しているような錯覚を感じさせてくれる。エンジン音、排気音も心地いいのでおススメです。

シビックのコクピット(CVT)

■スバルWRX S4/CVT

2.4L水平対向4気筒エンジンにCVTを組み合わせるWRX S4

 続いて挙げたいのはスバルWRX S4。きめ細かい変速フィールや応答性のよさはCVT勢のなかでも最高峰といえるもので、特にS、S♯モードはスポーツ走行したいというドライバーの意志を読み取り、トルク制御やブリッピング制御をしてくれるので、MT感覚の走行フィールが味わえる。なぜMT車を出さないのか、というスバリストの多いと聞くが……。

秀逸な制御を行うS4のCVT

■GR86/6速AT

非常に出来のいいGR86の6速AT

 GR86の6速ATもなかなかの出来。このモデルを試乗した時に、気張らずにこれならATでもいいじゃないかと呟いてしまったほどの秀逸モデルだった。

 というのは前モデルのトヨタ86のAT車よりも2ランク上くらいの出来のよさだったからだ。前モデルが200ps/20.9kgmの2Lエンジンが、2.4Lとなり、235ps/25.5kgmへと引き上げられ、下からのトルク増強でパンチとともに、高回転域までスムーズに回る余裕が感じられられた。

 さらにブレーキングに合わせてシフトダウンするスポーツモードの制御ロジックもいい。これは蛇足かもしれないが6速AT車のみアイサイトが付くというのもポイントが高い。

■スイフトスポーツ/6速AT

スイフトスポーツの6速AT車の車重は1トンを切る970kg

 スイフトスポーツに関しては、日本車、いや世界の至宝といってもいいほど太鼓判を押せるホットハッチだが、実はZC33S型スイフトスポーツの6速AT車も大穴までとはいかないが、おススメのATのスポーツモデル。

 2023年中にも登場するといわれる新型スイフト、スイフトスポーツはマイルドハイブリッド車になる可能性が高く、筆者は昨年最後まで注文しようかと迷ったことがあった。

 それはさておき、スイフトスポーツの6速AT車もなかなかどうして、走りが楽しいクルマだ。

 意外なことに発進加速はレスポンスがよくダイレクトで、いわゆるCVT車のような違和感=ラバーバンドフィールはない。

 ATなのにおもしろいと感じさせる一番の要因は、ボディの軽さだ。実は前モデルのZC32S型の1.6L、NAのCVT車と迷ったのだが、あちらは7速マニュアルモード付きのCVTだったものの、車重は1050kgと、970kgのZC33型に比べ80kgも重いのだ。乗った印象もパドルシフトを介した加速フィールはZC33S型の6速AT車のほうがいい。

 もちろんMTがいいに越したことはないが、MTじゃなくてもスイフトスポーツの魅力が堪能できる。50歳以上のおじさんが、最後に買うホットハッチという選択肢にスイフトスポーツの6速AT車はアリじゃないかと思う。

 6速AT車の中古車は150万円前後からあり、走行距離の少ない登録済み未使用者も210万円前後から流通しており、6速AT車の在庫も少なくないので検討してみてはいかがだろうか。

スイフトスポーツの6速AT。パドルシフトでもシフト操作が可能

■アルトターボRS/5AGS

シングルクラッチの5AGSを搭載したアルトターボRS

 アルトターボRSは2015年3月に登場し、2018年12月に販売終了。アルトワークスは2015年12月~2021年12月末で販売終了。

 ちなみにアルトターボRSが消滅した理由は、アルトのラインナップにおいて、ターボRSは実用的なライトスポーツモデル、ワークスはオーソドックスなスポーツモデルという棲み分けをしていたが、一部仕様変更で行ったグレード体系の見直しで総合的に判断し、販売終了となった。

 アルトワークスに試乗した時に、むしろあっち(アルトターボRS)のほうがいろんな面でいいかもと思った。

 というのは、アルトターボRSはシングルクラッチの5AGSの2ペダルMT。64ps/10.0kgmのターボエンジンは7000rpmまでスムーズに回っていくし、変速していくタイミングはややダルさを感じるものの、ダイレクトさが欲しければマニュアルモードに変えればいい。特にコーナー手前でのシフトダウンなど、シングルクラッチのなかでは全体的に印象がよかったからだ。

 マニア心をくすぐるストラットタワーバーやスポット増し、各部のブッシュ変更に加え、専用のKYB製サスペンションは、乗り心地も意外に上質でおじさんの胃袋をまさぐられることはなかった。

 アルトターボRSは、ちょっとお金があれば、こいつに乗って走りに行きたいと思わせてしまう魅力が潜んでいる。なんたって670kgのホットハッチが中古で60万円ほどから手には入るのは魅力。アルトワークスは高めだが、アルトターボRSのほうはそれほど高騰していないというのもポイントだ。

■ホンダNSX/4速AT

3Lの前期型NSX。後期型の3.2Lモデルのタマ数は少ない

 高騰を続けているネオクラシック車はATだっていいじゃないか説は通用するのか?

 まずはホンダNSX。前期型の3Lモデルがメインになるが、AT車の中古車価格帯は1991年式、1993年式、1999年式の640万~900万円前後。なかには1993年式で1.1万km、998万円、1999年式、985万円でワンオーナーといった感じで900万円くらいでも極上車を見つけることができる。

 一方MT車は1500万から1890万円とAT車の倍以上で、なかなかAT車のような走行距離の短いものを見つけるのも難しい。NSXタイプRはほぼ流通していないが、あれば4000万円以上といわれている。

 これなら「ATでもいいんじゃね」と思いませんか?

AT車とMT車の価格差は2倍以上。ここまでくるとAT車でいいんじゃないかと

■スープラ80/4速AT

280psの3L、直6ツインターボを搭載したスープラRZ

 スープラ80のMTも暴騰している車種の1つ。チューニングベース車として大人気だったこともあり、大幅な改造車やメーター改ざん車が多く、MT車の中古車価格帯は550万円前後から1088万円前後といったイメージ。

 走行距離1.3万kmのRZのMT車があり、おっと思ったが1088万円……。昔からワイルドスピード人気で高騰していたが、まさか1000万円と超えてくるとは……。

 一方、スープラ80のAT車は350万~749万円。この749万円というのは走行距離1.9万kmのRZ-S。そのほか、ワンオーナーの8000km、498万円のSZや2.9万kmのSZが498万円というものも。

 ここでおさらいすると、スープラ80には、2JZ-GE型の3L、直6NAと、3L、直6ツインターボの2JZ-GTEエンジンがラインナップ。グレードによってMTやATの搭載車種が異なるので以下に整理しておく。

 ツインターボはGZ(4速AT)、RZ(6速MT)、RZ-S(6速MT/4速AT)。NAはSZ-R(5速MT、後に6速MT)、SZ(5速MT/4速AT)というラインナップだった。

 ちなみに新車当時、RZをターンパイクで走らせた時の、直6ツインターボ+6速MTの気持ちよさは身体が覚えている。

 とはいえ、スープラ80もATとMTの価格は倍以上だから、そんなに飛ばさないのなら2JZの直6ツインターボをATで流す、というのもアリと思うのだがいかがだろうか。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
レスポンス
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
6速MTあり! 日産が「“新”フェアレディZ」を発表! GT-Rの「湾岸ブルー」と「“伝説”のパープル」設定! “改良型”登場も「また抽選」? 受注再開で販売店にも反響
くるまのニュース
バスがズラ リ並ぶ「壮観すぎる光景」今年も再び!? ピーク時は“1時間あたり50便”運行へ 人気の航空祭輸送で
バスがズラ リ並ぶ「壮観すぎる光景」今年も再び!? ピーク時は“1時間あたり50便”運行へ 人気の航空祭輸送で
乗りものニュース
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
なぜか自販機になると買いたくなる不思議! 24時間365日買えるソフト99の「洗車用品自販機」が便利な上にファンキー!!
WEB CARTOP
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
F1ラスベガスFP1速報|ルイス・ハミルトンがトップタイム記録。角田裕毅は19番手
motorsport.com 日本版
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
レスポンス
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
藤原とうふ店がWRCラリージャパン参戦!? WRC2グリアジン、愛する『頭文字D』フルカラーリングは「僕の夢だった」
motorsport.com 日本版
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
くるまのニュース
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
角田裕毅のマシンが“グリッター”カラーに。RB、ラスベガスGP用スペシャル・リバリーを発表
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
フォルクスワーゲン「ティグアン」発売! 3代目に進化した全長4.5mの“VWで一番売れている”SUVはどう進化?
VAGUE
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
台湾では「輪行」不要!? 国鉄で広がる自転車の旅はちょっと不思議な感覚
バイクのニュース
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
カーメイト、改良版サイクルアタッチメント、釣り竿収納ホルダーの新製品が発売!
レスポンス
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
美しい! 速そう!! カッコいい!!! 幻の日産フラッグシップ「Q80インスピレーション」市販可能性
ベストカーWeb
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ベストカーWeb
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
【SHOEI】システムヘルメット「NEOTEC 3」に新グラフィックモデルの「ANTHEM(アンセム)」が設定された!   
モーサイ
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
軽快スポーツフルフェイス「Z-8」シリーズに新グラフィック「YAGYO」が追加!パーツ怪異イラストがかわいい!  
モーサイ
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
「青の位置が矢印の信号機」ってなんだ? 更新で消えゆく超激レアモデルだった! 【信号機マニア・丹羽拳士朗の偏愛日記 #1】
くるくら
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
光岡自動車、シビックベースの「M55ゼロエディション」発売 イメージは1970年代 6速MTのみ 808万円
日刊自動車新聞

みんなのコメント

173件
  • ATのスポーツカーなら、MTの軽トラックのほうが面白い。
  • 確かに、ATでも魅力的と感じることは多々ある。
    しかし、長く維持保存してゆく上で、MTの方が機構上もシンプルで故障箇所が少なくて済むというメリットも大きい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村