アルパインは2023年11月28日、大画面カーナビの「ビッグX」の新製品として、トヨタ 30系アルファード/ヴェルファイアの後期モデル(2019年12月~2023年6月)の純正ディスプレイオーディオ(DA)から交換できる11型大画面カーナビの「ビッグX11 アップグレード」を発表した。価格はオープン。2024年1月中旬より順次、全国のアルパイン製品取り扱い店にて販売を開始する。
アルパインが展開する車種専用設計の大画面カーナビシリーズ「ビッグX」。大画面ディスプレイを装着するために開発したオリジナルデザインの専用取り付けパーツでカーナビをスマートにインストールできることから新車購入時に指名買いをするユーザーも多い。
しかし、最近のクルマではDAを標準装着するモデルも多く、使い慣れた好みの市販カーナビを選択する余地がなくなってきている。
アルパインが得意とする車種専用大画面カーナビで特に人気であったアルファード/ヴェルファイアも、2019年末に先代モデルがマイナーチェンジを実施したタイミングでDA化され、事実上カーナビ自体の選択ができない状態となった。
これに対してアルパインでは、純正DAを移設して車内に残しながら11型大画面カーナビのビッグXを装着できるカスタマイズプランを、同社直系カスタムカーショップであるアルパインスタイルで展開。さらに2021年には純正DAからの交換タイプを製品化し、アルファード/ヴェルファイアでビッグXを装着したいという要望に応えてきた。
30系アル/ヴェルをアップグレードするカーナビ
2024年6月、アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジを実施。しかし、昨今の部品調達などに起因する生産遅れや、人気のアルファード/ヴェルファイアだけに注文が殺到することを避けるために高額な上級グレードに絞ったラインアップとしたことから、30系に乗り続けるユーザーやすぐに乗り出せる中古車を求める人も多いという。
こうした状況の中でアルパインが新たに展開するのが新製品の「ビッグX11 アップグレード」である。これまでアルパインスタイルの店舗で培ったインストールのノウハウを生かし、30系アルファード/ヴェルファイアの純正DAからビッグX 11への交換をカーディーラーや用品店などでも行えるようにした。
これにより手軽に11型大画面で高画質化が図れるとともに、ナビゲーションやエンターテインメント性の大幅なアップグレードが図れるのだ。
さらに新製品には、国内の市販カーナビで初となる画面上でエアコンやスライドドアなどの車両機能のコントロールできる機能を採用している。これは東海理化との共同開発により実現したもので、先進感のあるアニメーションを用いたインターフェイスで車両の機能を11型の大画面で手軽にコントロールできるのだ。これまで純正DAだからできるとされていたディスプレイ上での車両情報表示や各種車両機能の設定操作を、市販のカーナビに置き換えてもできるという点が新しい。
もちろん新型となる40系アルファード/ヴェルファイアにはDA上で車両機能のコントロールができるのだが、これと同様の操作を30系でも実現しつつ、独自の操作項目も加えている点で、30系オーナーはまるで新型車に乗り換えたような、まさにアップグレードした満足感が得られるものとなっているのだ。
30系アルファード/ヴェルファイア用ビッグX11 アップグレードの具体的な特徴は以下のとおり。
■国内市販カーナビ初の車両機能コントロール
・ドライバーごとに好みの仕様をできる「パーソナライズ設定」
ドライバーごとにシートポジションやブレーキホールド、エコモード、ストップ&スタート(アイドリングストップ機能)キャンセルの設定ができるので、家族で利用する場合などでもワンアクションで好みの設定に変更可能だ。
・車内空調を操作できる「フロント/リア・エアコンコントロール」
フロントとリヤのエアコンの風量をコントロールしたりハンドルヒーターの操作が可能。暑い車内を一気に冷やす「MAX COOL」と寒い車内を暖める「MAX HEAT」機能も採用し利便性を高めている。吹き出し口もアニメーションでわかりやすく表現する。
・ドアの開閉操作もできる「ドア開閉コントロール」
後席スライドドアやパワーバックドア、リアルーフの開閉操作が可能。アニメーション表示で動作が確認できる。また、パワーバックドアは純正で必要なリモコン操作も不要になるなど快適性も高まる。
・「車両設定」で愛車の基本設定を行える
車両の装備に合わせて「あり」と「なし」を選択することで操作画面上に反映されるので、不要な機能ボタンやイラストが現れない親切設計。
・純正DA接続カプラーを装備
ビッグX11 アップグレードには純正DA対応のオプションコネクタをオンソール内に装備。改めて車両設定の確認や変更を行う際には、取り外した純正DAをカプラーに接続することで純正DAでしかできない設定変更が行える。
■11型大画面と高画質WXGA液晶モニターと専用デザイン
市販のカーナビとしては最大サイズとなる11型モニター(同社の9型に比べ1.22倍)を搭載。30系アルファード/ヴェルファイア専用にデザインされた取り付けパネルと操作ボタンでスマートなインストールが可能。また、専用のオープニングなどによって30系アルファード/ヴェルファイアのアップグレードを実現する。
■フルメディア対応でエンタメ性を向上
DVDやCD、SD、地上デジタル放送に対応。また、HDMI接続でスマートフォンやストリーミングデバイスの映像再生も可能になるなど多彩なメディアに対応する。
■ワイヤレスApple CarPlay、Android Auto、Amazon Alexaなどとスマホ連携
市販カーナビで唯一となるワイヤレスApple CarPlayや優先接続のAndroid Autoに対応。ふだんから使用している音楽サービスやハンズフリー通話、メッセージの送受信などの機能が利用可能。
また、Amazon Alexaではスポット検索や、目的地をビッグXでのルート設定、自宅などの対応スマートスピーカーとの会話ができるほか、音楽アプリの操作やニュースや天気の確認などスマホ連携が可能になる。
■車種専用チューニングでサウンドを強化
フルデジタルパワーアンプや低音ノイズを減らす高音質回路、高級オーディオパーツ等による高音質設計でハイレゾ音源にも対応する。さらに専用サウンドチューニングや前後4チャンネル独立のパラメトリックイコライザーなどでサウンド環境をアップグレードできる。
■純正バックカメラなどを接続可能
車両に装着済みの純正バックカメラの接続も可能。
このほか、走行中でも声で主要なナビ操作が行える「ボイスタッチ」や、ルート案内で人が案内してくれているようなわかりやすい「カウントガイダンス」など、ビッグXシリーズで好評の機能を搭載するほか、同社の後席モニター「リアビジョン」とのリンク機能で前席と後席で異なるメディアが再生できるダブルゾーンといったファミリーユースにうれしい機能も搭載する。
なお、お客様登録を行うことで地図更新が3年間無料更新できる。さらに新設された高速道路のデータも配信されるので、地図の鮮度が保てるのもうれしい。
メカなしや前期のオーディオレス仕様車専用モデルなど4機種をラインアップ
今回紹介した「ビッグX 11アップグレード」はDVDやCD再生が可能なメカ搭載のフルメディア対応モデルだが、これのメカレスモデルも少しラインアップ予定。さらに30系アルファード/ヴェルファイア前期型(2015年1月~2019年12月)のオーディオレス仕様車向けのフルメディア対応モデルとメカレスモデルと合わせて4機種で展開する。
[30系アルファード/ヴェルファイア専用ビッグX11 アップグレードの概要]
■EX11NX2-AV-30DA-UP
純正ディスプレイオーディオ装着車専用・交換モデル
(対応年式:2019年12月~2023年6月)
*フルメディア対応/地図更新3年3回無料
価格:オープン(編集部調べ想定価格:35万円前後)
発売日:2024年1月中旬予定
■EX11NX2S-AV-30DA-UP
価格:オープン(編集部調べ想定価格:34万円前後)
純正ディスプレイオーディオ装着車専用・交換モデル
(対応年式:2019年12月~2023年6月)
*DVD/CD/SDメカ搭載なし/地図更新3年目1回無料
発売日:2024年春予定
■EX11NX2-AV-30-UP
価格:オープン(編集部調べ想定価格:33万円前後)
オーディオレス仕様車専用
(対応年式:2015年1月~2019年12月)
*フルメディア対応/地図更新3年3回無料
発売日:2024年1月中旬予定
■EX11NX2S-AV-30-UP
価格:オープン(編集部調べ想定価格:32万円前後)
オーディオレス仕様車専用
(対応年式:2015年1月~2019年12月)
*DVD/CD/SDメカ搭載なし/地図更新3年目1回無料
発売日:2024年春予定
〈文と写真=ドライバーWeb編集部・兒嶋〉
■問い合わせ先
アルパイン
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