決勝レース開始直前に雨が降り始めたことで、波乱の展開となったMotoGP第10戦フランスGP。ウエットコンディションで開始された難しいレースを乗り切って優勝を果たしたのは、ドゥカティのダニーロ・ペトルッチだった。
ペトルッチは新型コロナウイルスの影響でレースが行なわれていない時期に2020年限りでの放出が決定され、ジャック・ミラー(プラマック)がその後任となることが早くから明らかとなっていた。
■MotoGPフランス決勝:番狂わせのウエットレース、ペトルッチ制す。マルケス弟初表彰台
2019年にドゥカティファクトリーへの念願の昇格を果たし、地元イタリアGPでキャリア初優勝を果たす活躍を見せたペトルッチ。しかし2019年後半戦は苦戦が続き、昨年末の時点で更迭の噂が出ていた。
ペトルッチは雨のブガッティ・サーキットでほぼ全てのラップで先頭を走行。チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾとのバトルも制し、苦戦の続いていた2020年シーズン初の優勝を果たした。
ドゥカティから離脱が決まっている状況での優勝には、ペトルッチも思うところがあったようで、シートを失った際には「誰も自分を信じてくれていない」と感じていたと心の内を吐露した。
「シーズンが始まってもいないのに、シートを失ってしまったんだ。とても、とてもクレイジーだったよ」
ペトルッチはそう語る。
「その瞬間、誰も僕のことを信じてくれていないように感じられた。だけど他のライダーたちや、周りの人は僕を信じてくれた」
「シーズンが始まると、新型リヤタイヤの構造の変化によって、かなり苦戦してしまった」
「最初は電子制御の作業に取り掛かったんだけど、上手くいかなくて、ミサノテストになってから発見があった。それでバルセロナではバイクがまた自分の望むように感じられたんだ」
「そしてここで、大きなチャンスを得られたんだ」
ペトルッチは終盤、アレックス・マルケス(レプソル・ホンダ)による追い上げを受けたものの最終的に1.2秒のギャップをもってフィニッシュを果たした。ただ彼自身はアレックスによる追い上げが本当に恐ろしかったと認めている。
「終盤、アレックスが近づいていることは、本当に恐ろしかった。彼がウエットで非常に良いライダーだってことはわかっていたからね」と、ペトルッチは言う。
「僕みたいに、彼はシーズン開始前にファクトリーチームのシートを失うことが決まっていた。だから、彼は自分が世界チャンピオンであり、MotoGPでも非凡な速さがあることを証明したがっていたと思う」
「だから、結局は“どれほど勝ちたいか”という話だったと思う。そして幸運なことに、彼は後方からのスタートで、僕はフロントロウでのスタートだったんだ」
ドライコンディションの予選でも3番手と、調子を取り戻したように見えるペトルッチ。彼は残る5戦でも表彰台を争っていけると自信を見せた。
「バルセロナから自信を持てているんだ。そしてここには表彰台に上がるつもりで到着していた」
「そして、週末全体を通じて最前列に留まることができた」
「今日、雨になるとは思っていなかった。でも今朝にはドライでも表彰台を争えるとわかっていたんだ」
「ドゥカティと僕の物語はとても長い。確かに、僕はこのシートを獲得するためにMotoGPのビッグネーム達や多くのライダーと戦う必要があった」
「ドゥカティの人は他の考えも持っていたのかもしれない。それは確かに理解している」
「最終的に今回また優勝できたことに満足している。それに今年の残りのレースで表彰台を争えるような良いフィーリングが復活したことも嬉しく思っているんだ」
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