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【7シーターという魅力】メルセデス・ベンツGLB 200に試乗 新型SUV登場 

掲載 更新 8
【7シーターという魅力】メルセデス・ベンツGLB 200に試乗 新型SUV登場 

GLAとGLCの中間に位置するGLB

text:James Disdale(ジェームス・ディスデイル)

【画像】メルセデス・ベンツGLBとGLA GLC【比較】 全88枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


メルセデス・ベンツのSUVとしては最新モデルとなるGLB。SUVカテゴリーとして、同社で8モデル目となる。車名のアルファベットのとおり、GLAとGLCの中間に位置するクルマだ。

「B」に準じて、Bクラスの堅牢なクルマということになるだろう。また「G」のとおり、単なる3列シートのMPVではない性能も与えられている。

最近新しくなったランドローバー・ディスカバリーと同様に、GLBも7シーター。GLAのように、2輪駆動と4輪駆動の両方がラインナップされる。より大きなGLCやGLEは4輪駆動のみとなっている。

ボディデザインは、小さくしたGLSに見えなくもない。一般道で見るとかなりボクシーで存在感がある。デザインは好みが分かれるかもしれないが、見る角度によっては少し不釣り合いな部分もあると思う。シトロエンC5エアクロス以上に個性的にも見える。

GLBのインテリアには、1年ほど前にデビューしたAクラスと同様に、ダッシュボードの幅の半分を占める大きな液晶モニターがレイアウトされる。インフォテインメント・システムとデジタルメーター用の鮮明なモニターだ。

OSにはメルセデス・ベンツ最新のMBUXを採用し、音声コントロール「ヘイ・メルセデス」も実装。加えてGLBのシステムでは、駐車料金を支払ったり、アップル・カープレイなどの機能をダウンロードすることも可能となっている。

質感の高いインテリアに3列シート

インテリアの質感は全体的に高く、BMWやアウディのライバルにも引けを取らない。きれいにフィンの並んだエアコンの送風口や金属仕上げの操作ノブ、3スポークのマルチファンクション・ステアリングホイールなど、Aクラスに座っているのと変わらない上質さがある。

唯一の違いはドライビングポジションが高いことくらい。足元には安っぽさが目立つプラスティック製パーツも目に入ってくる。

車内はかなり広い。3列目シートは小さな子供か、大人が臨時的に使用する程度の大きさ。2列目のシートを目一杯後ろにスライドさせると、3列目の足元にはほとんど空間が残らない。

3列目シートが座れる状態では、ほとんど荷室空間と呼べるものは残らない。ワンアクションで畳まれる3列目を収納すれば、570Lの容量が確保できる。ディスカバリー・スポーツなら、シート下に荷物を入れることができるのだけれど。

GLBを構成するのは、基本的にはAクラスと同じMFA2プラットフォームだが、3列シートを実現するために一回り伸ばされている。エンジンは4気筒のガソリンとディーゼルを用意。メルセデスAMGとして、A35にも搭載される306psの2.0Lターボも選べる。

今回試乗するのはエントリーグレードとなる前輪駆動のGLB 200。1.3Lの4気筒ターボ・ガソリンで、最高出力は163ps。日産・ルーノーと共同開発したユニットとなる。

好印象な姿勢制御と上質な乗り心地

1555kgと軽くはない車重を考えると、1.3Lという小さなエンジンの割に、クルマはかなり活発に走る。最大トルク25.3kg-mが1620rpmという低回転から得られることと、6000rpmまで綺麗に回ることが影響しているだろう。エンジンは遮音性も良い。

トランスミッションは7速ツインクラッチAT(DCT)で、変速のレスポンスもよくスムーズ。多くの点でGLBに最も良く合うパワーユニットだと思う。

GLB 200の安定志向の動的性格付けに、エンジンのパワーが丁度いい。キビキビとコーナリングを楽しむのではなく、毎日を快適に走るタイプのクルマとして。

サスペンションは、フロントがストラット式でリアがマルチリンク式。試乗車にはオプションのアダプティブ・ダンパーがセットされていた。試乗コースのスペインの道は平滑だったが、大きい起伏を超えても上質な乗り心地を保っていた。

カーブの連続する区間でも気持ちが高ぶる興奮は味わえないが、優れた落ち着きとグリップ力で、不満のないスピードで走ることができる。ステアリングホイールへ伝わる情報は希薄だが、クルマの反応は漸進的。スピードを上げていくとボディロールも大きくなるが、姿勢制御はかなり良好といえる。

コーナリング中にサスペンションへ強い負荷が掛かっても、前後のタイヤが荷重を分散していることが感じられる。アンダーステアの発生も自然で、最小限に抑え込まれている。

限界領域まで攻め込むと姿勢制御に締まりがなくなり、車重も実感するようになる。しかしこの車格を持つSUVとしては、かなり機敏に運転できるといって良い。

7シーターとして強く惹かれる存在

4輪駆動の4マティックを採用する220dなら、サーキットでも積極的に走れることは確認した。厳しい起伏を持つオフロードコースでも、巧妙にトラクションが保持され続け、スタックする兆候も見せなかった。とはいえ、はやりランドローバーのモデルにオフロード性能は分があることは間違いない。

英国での価格は、GLB 200スポーツの場合3万4200ポンド(478万円)から。最も手頃なランドローバー・ディスカバリー・スポーツより5000ポンド(70万円)も安い。

GLB 200は、実用性で勝るディーゼルエンジンより二酸化炭素の排出量が少なく、回転もスムーズ。家族を乗せてゆったりと週末のドライブを楽しむ目的なら、間違いなく訴求力は高い。

特に快適性と洗練性は、GLBの際立つ部分。7シーターという実用性と居心地の良さを備えつつ、ワイドモニターが存在感を示すインテリアは、ライバルでは届かない高級感を獲得している。

GLBよりコンパクトな7シーターモデルは欧州では珍しい。普通のMPVではつまらないという人に、GLBは強く惹かれる存在となるだろう。

メルセデス・ベンツGLB 200のスペック

価格:3万4200ポンド(478万円)
全長:4634mm
全幅:1834mm
全高:1658mm
最高速度:207km/h
0-100km/h加速:9.1秒
燃費:12.8-14.3km/L
CO2排出量:134g/km
乾燥重量:1555kg
パワートレイン:直列4気筒1332ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:163ps/5500rpm
最大トルク:25.3kg-m/1620-4000rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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みんなのコメント

8件
  • BMW2シリーズに対抗してBクラスのロング版を出すかと思いきや、ベンツはこのクラスに3列シートSUVを用意してきた
    アメリカ市場を考えると非常に賢い選択
    日本でも大きすぎないし人気が出るだろうね
  • リヤのオーバーハングがこれだけ短いのに三列目のシートとか要らないかな。あくまでも臨時使用レベルの代物でしかないからね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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