レーシングカーを公道向けに
レーシングカーや二輪車のメーカーとして知られるオーストリアのKTMは、新型の軽量スポーツカーとして「クロスボウGT2」の公道向けモデルを開発している。KTMにとって、2008年発売のクロスボウ(X-Bow)に続く、2台目の市販四輪車となる。
【画像】オーストラリア発KTMの軽量スポーツカー【クロスボウGT2のプロトタイプをライバルと写真で比較】 全86枚
今回、ドイツのニュルブルクリンク・サーキットでテスト中のプロトタイプをカメラが捉えた。従来のクロスボウとは大きく異なるスタイリングが確認できる。
以前に寒冷地で目撃されたときよりもリアスポイラーが小さくなり、デザインを隠すためのカモフラージュも減ってきた。また、彫りの深いシャープなボディサイドとカーボンファイバー製スプリッター、そして大型のリアディフューザーが採用されている。
現行のクロスボウGT2はサーキット専用のレーシングカーで、搭載されるパワートレインはアウディRS3と同じリアマウントの2.5L 5気筒ターボエンジン。最高出力600psと最大トルク73.4kg-mを発揮する。
このパワーは、7速シーケンシャル・トランスミッションとLSDを介して後輪に伝達される。
開発中の公道向けモデルで、レース仕様の性能を受け継ぐかどうかについては、まだ明らかにされていない。
レース仕様の基本的な構造としては、ダラーラ設計の80kgのカーボンファイバー・モノコックをベースに採用。FIA公認のスチール製ロールケージも装備され、KTMは「2008年から十数回のクラッシュテストを行ってきた」としている。
カーボンファイバー製の「戦闘機」風のキャノピーから乗降でき、サイドの小さなウィンドウはフルオープンにすることが可能。
レース仕様のクロスボウGT2の乾燥重量は1048kg。公道仕様ではホモロゲーションに必要な追加装備により、若干重くなることは間違いないが、開発陣は社内のレースチームと協力し、「軽量化にフォーカス」していくとのこと。
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