もくじ
ー SUVトップモデル 生産は米スパータンバーグ工場
ー X5とは全く別のモデル
ー 搭載エンジン未定 プラグインハイブリッドは登場予定
『BMW X7 Mバージョンの存在、明らかに』すべての画像をみる
SUVトップモデル 生産は米スパータンバーグ工場
Mパッケージのトリムをもつ「BMW X7」の開発車両が目撃された。将来的なレンジローバーのライバルと目される、スポーティバージョンのルックスが垣間見える。
11月のロサンゼルス・モーターショーでの公開が予定されているSUVのトップモデルで、メルセデス・ベンツGLSのライバルでもある。その姿は、昨年のフランクフルトで公開されたX7 iPerformnaceの影響を強く受けている。
BMWから発売間近の7人乗りSUVには当初、X7 iPerformanceのハイブリッド・パワートレインではなく、自然吸気エンジンが搭載されることになる。しかし、ハイブリッドモデルも後から追加される予定だ。
7シリーズとともに、BMWのラインナップにおけるフラッグシップとなるX7の英国上陸は、2019年2月が予定されている。今年前半には、最初の量産試作モデルが、米国サウスカロライナ州にあるスパータンバーグ工場からロールオフされる見込みだ。
過去数カ月にわたって、X7の路上テストが目撃されており、このSUVのデザインとサイズに関するヒントとなってきた。これまでのBMWで最大のSUVであり、ボクシーなキャビンエリアをもつ典型的なSUVスタイルを採用。
スクープ画像が示すように、議論をよんだX7 iPerformanceに比べて抑制されたフラットなフロントフェースを組み合わせている。しかし、XLサイズのキドニーグリルと薄いヘッドライト・デザインはそのまま残されるようだ。
X5とは全く別のモデル
量産バージョンのスタイリングは、発売前にさらなる調整が行われるはずだが、ボディの大きさはほぼそのままとなるだろう。つまり、
・全長:5020mm(現行X5比プラス113mm)
・全幅:2020mm(同プラス82mm)
・全高:1800mm(同プラス37mm)
・ホイールベース:3010mm(同プラス76mm)
という組み合わせは、ほぼそのまま残るわけだ。
カモフラージュの上からでも、デイタイム・ランニングライトやキドニーグリルといった、見慣れたBMWの特徴が見て取れる。X7 iPerformanceで見られたライトバーは量産モデルには引き継がれないようだ。
7人乗りモデルも米国と中国市場を念頭に開発が進められているが、2016年にBMWのセールスおよびマーケティング責任者であるイアン・ロバートソンによって、英国への導入予定も明らかにされている。
その年のニューヨーク・モーターショーでAUTOCARに対してロバートソンは「いくつかのトップエンドとなるラグジュアリー・バージョンと、主力となるモデルが存在することになります。いまのところ、価格についてはお話できませんが、このクルマに7シリーズと同じテクノロジーとラグジュアリー性が与えられることを考えれば、価格の重大なヒントになるのではないでしょうか」と話している。
これまでX7は、X5のボディを延長したモデルになると考えられていたが、ロバートソンは多くのパーツが専用設計だという。「ふたつのモデルを並べてみれば、ホイールベースをはじめ似ているところは少ないとお気付きになるでしょう。われわれはただ単にホイールベースを延長したりはしません。完全に新しいボディパネルです」
搭載エンジン未定 プラグインハイブリッドは登場予定
BMWがどのエンジンをX7に搭載するかについて議論するのは時期尚早だが、以前には、6気筒と8気筒エンジンから選択されるのではないかとの推測が行われていた。つまり、30d、40dと50dに積まれた3.0ℓディーゼルと、X6 xDrive 50iが積むツインターボ4.4ℓV8ガソリンエンジンだ。さらに、このクルマがラグジュアリーモデルであることを考えれば、Mを名乗るパフォーマンスモデルは、完全なMバージョンというよりも、米国と中国市場向けに、M760Liのようなモデルとして設定されることになるだろう。その場合、モデル名はX7 xDrive M60iが予想される。
ロバートソンはさらに、X7に搭載されるエンジンは、X5とX6だけでなく、BMWの幅広いモデルから選択される可能性を示唆する。一般的なガソリンとディーゼル以外に、X7 iPerformanceに搭載されていた、バッテリーでの航続距離が最大100kmのガソリン・プラグインハイブリッド・パワートレインも選択可能となるだろう。BMWのプラグイン・モデルの販売は急増しており、「例えば2016年の1月と2月だけで、2015年全体よりも多くのハイブリッドモデルを発売したのです」とロバートソンは明かす。2016年からの傾向は続いており、ここ数カ月は顕著に表れているという。
X7はBMWのスパータンバーグ工場での生産が予定されている。3列シートをもつこのモデルは、米国と中国市場ではキャデラック・エスカレードとリンカーン・ナビゲーターのライバルとなる。X7のボディはメルセデス・ベンツGLSよりも110mm短く、やや幅が広い一方で、レンジローバーよりは30mmほど長い。
X7の開発は2015年に始まっており、最初に目撃されたのは7シリーズのシャシーをベースとした開発車両だった。スカンジナビアでのテストが目撃されたこのクルマ(写真は画像ギャラリー後半)には、SUVの高重心を再現するため、ルーフに重りが取付けられていた。
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