キャンピングカービルダーの技
執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
【画像】NV200バネットのカスタムカー 3選【AT-Z 詳細写真】 全100枚
キャンピングカーショーだから、会場に展示されている車両はキャンピングカーだけ……と思っていたら、なんとピックアップトラックが展示されていた。
そのブースは、埼玉県春日部市に本社を構える「A to Z(エー・トゥ・ゼット)」。トヨタ・ハイエースやマツダ・ボンゴ、日産NV200などをベースに、キャンピングカーの製造・販売を手がけている。
なかなかスタイリッシュなピックアップトラックの名は「AT-Z NV200カスタム・トラック」。
その名が示すように、ベース車は日産のバン、NV200だ。
完成したのは、今年1月に開催された東京オートサロン2022(TAS)の数日前。TASでもかなりの注目を集め、展示は今回のキャンピングカーショーで2度目となる。
どうやって作るの?
ベース車からキャンピングカーを製作する場合、キャブコン(キャブコンバージョンの略)と呼ばれるモデルではボディ後半をカットして、その上にキャンピングカーのキャビンを載せて作られる。
このAT-Zは、キャブコン製作用にボディ後半をカットしたNV200に、キャンピングカー用のキャビンではなくオリジナルの荷台やエアロパーツを装着した。
まさに遊び心満載のピックアップトラックなのだ。
ベース車からホイールベースは変更されていないが、リアオーバーハングは延長されて、サイズは全長4950×全幅1850×全高1850mm。
オリジナルのトラックボディにはエアロパーツやアクリルリアウインドウ、バグガード、スモークフイルムなどを装着。
足まわりはダウンサスで35mmローダウンされ、レーシングサービス ワタナベの8スポーク・アルミホイールに、前195/60R15、後205/60R15のBFグッドリッチ・ラジアルT/Aのホワイトレタータイヤを履く。
こう見えて、もちろん前輪駆動です
フロントまわりもベース車からかなりアグレッシブにドレスアップされているので、会場ではNV200がベース車と気がつかないギャラリーも多かった。
しかも、トラックの駆動方式は基本的にはRWD(もしくは4WD)だが、このAT-ZはNV200がベースだから、FWDとなる。
そのため、普通のトラックよりも荷台のフロアをかなり低くできるというメリットがある。実車を見ると、かなり荷物が積みやすそうだなと思えた。
インテリアやパワートレインはベース車から変わらない。109psと152Nmを発生する1.6Lガソリンエンジンに、2WD(FWD)はCVT、4WDは4速ATを組み合わせる。
このAT-Z、まだ検査前なのでナンバーは取得していないが、A to Zでは1ナンバーの取得を目指している。
TASでもキャンピングカーショーでも注目を集めており、受注生産が検討されている。価格的には、500万円くらいになりそうだ。
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みんなのコメント
このクラスの商用車にこそ、フルキャブオーバーが必要なんじゃないだろうか
これ乗るのは恥ずかしい。