8月3日、WRC世界ラリー選手権第9戦『ラリー・フィンランド』が、サービスパークが置かれるユバスキュラで開幕した。SS1のみが設定された競技初日のデイ1は、同市街地でスーパーSS“ハルユ1”が行われ、Mスポーツ・フォードWRTのオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組(フォード・プーマ・ラリー1)がトップタイムをマークし、総合首位に立った。ユバスキュラ在住の日本人ラリードライバー勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)はトップと3.1秒差の総合7番手につけている。
ユバスキュラの郊外にファクトリーを構えるTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のホームラリーが、2日(水)のセレモニアルスタートと翌日午前中のシェイクダウンに続き、木曜日の現地20時過ぎから開始されたスーパーSSによって幕を開けた。
トヨタ、ロバンペラが地元戦初日3番手。ドライバー復帰のラトバラ「再びスタートすることができて嬉しい」
ターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)が混在する3.48kmのショートステージでは前戦、自身の母国ラリーでエンジントラブルに見舞われ競技開始前に5分のペナルティを負って勝負権を失ったエストニア人ドライバーが、全体トップタイムをマーク。昨年の勝利を含めラリー・フィンランドで3勝をマークしているタナクが初日のラリーリーダーとなった。
「やってみよう、みんなでやろう」と走行後に笑みを浮かべて語ったタナク。
「それが僕たちをどこへ連れて行くのか見てみよう。僕たちが相手にするチームは明らかに非常に強力であり、すべてを賭ける必要がある」
大会2連覇を狙うMスポーツのドライバーに続いたのは、韓国メーカーの“エース”ことティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)だ。彼はタナクと0.6秒差の総合2番手につけたが、その背後にはコンマ1秒の僅差でユバスキュラ出身のWRC史上最年少王者カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がつけている。
首位から1秒以内のトップ3に異なる3メーカーのクルマが並ぶなか、総合4番手には2017年大会を制したエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)が入った。トップから1.8秒遅れたフィンランド人とわずか0.1秒差でTGR-WRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が続き、その後方にピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)が総合6番手につけた。
ユバスキュラに自宅を構える勝田は、彼にとって第2のホームラリーとなる今戦の競技初日を7番手で終え、明日以降の本格的なハイスピード・グラベルラリーに向けて「できるだけ早く走りのリズムを掴みたいと思います」と語った。
総合8番手から10番手には3人のフィンランド人ドライバーが並んだ。その先頭はラリー1カーでの参戦2戦目となるテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)で、トップとのタイム差は4.6秒。そこから3.5秒遅れて、実に3年ぶりのWRC復帰を果たしたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が9番手に。トップ10リザルトの最後の枠を埋めたのは、シュコダ・ファビアRSラリー2でWRC2クラス最速タイムをマークしたヤリ・フッツネンだ。
ラリー・フィンランドの本格的な競技がスタートする4日(金)のデイ2は、サービスパークの北東エリアで4本のステージを各2回走行した後ふたたびハルユに戻り、この日9本目のSSが行われる。SS2~10の合計距離は104.76km。リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は513.66kmだ。
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みんなのコメント
勝田よ 監督には抜かれるなよ