ゴルフGTIより加速が鋭く、EQCより航続が長い
執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】今後のキアに期待が持てる EV6 GTラインS 欧州での競合モデルと比べる 全149枚
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)
近年のキアには独特のセンスというか、勢いがある。2017年には、ドイツのBMWが支配するスポーツサルーン・セグメントに、3.3L V6エンジンを載せたドリフトマシン、スティンガーを投入している。
オレンジやイエローなど派手なボディカラーで、ディーラーや読者の受け止め方は様々だったと思う。それでも4年後の現在も、腕利きドライバーに向けて販売が続いている。
純EVクロスオーバーのeニロと兄弟関係に当たる、eソウルもプレミアムな位置付けで販売している。ボクシーなボディだが、正直にいってeソウルのアドバンテージは大きくない。売れ行きも、eニロの10分の1程度らしい。
それでもキアの上層部は、ラインナップとして重要な要素を構成していると主張する。当面のモデル存続も明言している。
スティンガーもeニロも、見た目が楽しく、運転も楽しい。数は少ないにしろ、ユーザーは気に入っているだろう。慎重になりがちな量産車の戦略に対して、新鮮なほど明快なアプローチをキアからは感じる。
ドライバーや同乗者を笑顔にすることが、クルマを売るためのマーケティングにつながると思う。キアはシンプルに、それに取り組んでいるのだろう。
そんな韓国の自動車メーカーから、新たな1手が打たれた。最新のフォルクスワーゲン・ゴルフGTIより発進加速が鋭く、メルセデス・ベンツEQCより航続距離が長い、純EVのクロスオーバーが登場した。
構成の多くをアイオニック5と共有
ガソリンエンジン車と遜色のない距離を、一度の充電で走れる。確かにトリムグレードやパワートレインのチョイスで、優劣は変わってくる。だがスペックシートを見れば、その優れた数字に関心してしまうはず。
このEV6は、キアとして初となる純EVの専用モデル。性能は高い方が良い。
キアEV6がベースとするのは、E-GMPと呼ばれるプラットフォーム。英国では数ヶ月前に販売が始まった、ヒュンダイの純EV、アイオニック5も採用しているものだ。こちらは、すっかり市街地では見慣れたモデルになっている。
EV6が採用する電圧800Vの電動システムも、最大239kWの急速充電能力も、電費効率を高める革新的な技術も、アイオニック5と共有している。最大3.6kWの容量まで、駆動用バッテリーの電気を外部供給できる機能まで受け継いでいる。
ツインモーターの四輪駆動が、現状でのEV6の最上位。トリムグレードには、GTラインと上級のGTラインSの2段階が用意される。既に英国での受注は始まっており、大半はGTラインSが選ばれているという。
モデルの頂点は、追って登場するEV6 GTが飾る。黄緑色のブレーキキャリパーが足元を引き締め、最高出力585ps、最大トルク75.3kg-mを発揮するという。ポルシェ・タイカンのオーナーも2度見したくなる数字だと思う。キアの勢いは、ここにも表れている。
システム総合で325ps、航続距離は482km
今回試乗したのは、キアEV6 GTラインS AWDと呼ばれるクルマ。システム総合で325psを発揮するツインモニターの四輪駆動となり、航続距離はWLTP値で482kmを実現している。駆動用バッテリーの容量は、77.4kWhだ。
英国価格は、5万1945ポンド(805万円)。20インチのアルミホイールに、パノラミック・サンルーフ、自動で格納されるドアハンドルなどが装備される。車内を覗けば、ヘッドアップ・ディスプレイにメリディアン社製のサウンドシステムも奢られていた。
EV6はクロスオーバーであり、SUVではない。キアは、スポーツ・クロスオーバーと呼んでいる。考え方としては、ポールスター2と同じといえるだろう。やや全高が高く、ファストバック風のプロポーションを持つ。
全長は4695mmで全幅は1890mmあり、BMW X3と上から見た時の大きさは同等。だが全高は1550mmと100mmほど低い。確かに見た目は、SUVのようには見えない。
ドアを開いて運転席に座ってみると、座面の位置はやや高い。スロープした低いボンネットがフロントに伸び、視点が高いから、車内からの眺めはSUV的ではある。
実用性もSUVのように高い。荷室容量は490Lあり、リアシートは大人3人がくつろげるだけの空間がある。純EVに特化したプラットフォーム、E-GMPのおかげでフロアはフラットで、ファミリーユーザーに喜ばれるだろう。タクシーとしても重宝されそうだ。
この続きは後編にて。
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みんなのコメント
恥ずかしくて乗れない。