4気筒の上位モデル、待ち望まれていたT
日本でのデリバリーがはじまったばかりのポルシェ・マカンTのステアリングを握ることができた。試乗コースは東京都内から富士五湖の往復だ。
【画像】ポルシェ・マカンT、素のマカンとどう違う? ディテール比較【詳細】 全127枚
2013年にデビューしたポルシェSUVの末っ子は日本にもすっかり浸透している。平日の都心のみならず、カントリーサイドでもその姿をけっこう見かける。
近年販売されたポルシェの3台に1台はマカンなのだから、これは当たり前なのかもしれない。
2018年にマイナーチェンジに続き、昨年も改良モデルとしてラインナップが再編されたマカン。その顔触れはV6を搭載するマカンSとGTSという2モデルに対し、直列4気筒モデルは昨年末にマカンTが発表されるまでベースモデルだけだった。
直4モデルに専用装備やチューニングを盛り込んだマカンTのデビューは待ち望まれたものだったに違いない。
マカンTが搭載する直列4気筒ターボ・エンジンのスペックはベースモデルと同じ265ps。
外観はアゲートグレーに塗られたフロントのスプリッターやサイドミラー、ルーフスポイラーといったパーツがT専用となる。
シャシーは3段階でショックアブソーバーのレートを可変させるPASMや車高を15mm下げる専用スプリングとスタビ、さらにマカンS用の20インチホイール等によってキャパシティが上げられている。
キャララホワイトでペイントされた試乗車も専用パーツや黒いウインドウトリム、そして前後の4灯LEDのランプ類により上位モデルと遜色ない質感を与えられている。
ではその走りはどうだろう?
太いタイヤを手なずけるPASMのアシ
外観で気になったのは、ボディからはみ出さんばかりの前265、リア295というマッチョな20インチタイヤだ。
4気筒モデルにもかかわらず、タイヤ幅は上位グレードと同じで「目いっぱい」ということになる。
インテリアは黒基調でスポーツシートを標準装備。シートの中央には暑い季節でも爽やかな座り心地を提供してくれる「Sport Tex」というざっくりした織の生地が用いられている。
走りはじめると、これぞポルシェという引き締まったシャシーの印象に襲われる。
以前乗ったベースモデルとはまるで違う濃密な感じ。ステアリングのセンター付近に少しも遊びがなく、太めのタイヤが全面接地している感覚が濃密なのである。
「まるで911のような」という表現で間違っていないと思う。
接地感が強くステアリングに遊びがないと、堅苦しいドライブフィールを想像してしまう。だが実際には広いカバレッジでダンパーの硬さを的確に変化させるPASMのおかげで、「極太タイヤにも関わらず」実用的なクロスオーバーSUVとしてのキャラクターもちゃんと享受することができている。
ステアリングスポークの右下にある走行モードのスイッチでノーマルを選べば、ポルシェらしい精度の高い、しかしラグジュアリーな乗り心地を体感できる。
一方走行モードをスポーツにすると、瞬時にタイヤのグリップ感がクローズアップされ、ロールやピッチングも減り、スポーツカーの表情に変わる。
ポルシェの質感
オプションでエアサスも選べるマカンTだが、可変ダンパーを含むシャシーの専用セッティングだけでも充分にポルシェらしい上質さは味わえると感じた。
ある意味予測可能なシャシーの盤石ぶりと比べ予想外だったのは直4ターボ・エンジンの方だった。
デビュー当時(前期型)の237psユニットは現行の265ps版よりも数値以上にパワー感が乏しく、ターボラグも如実に感じられた。
ところが今回は、発進する瞬間からまるで電気モーターにアシストされているかのようにしっとりとした力強いパワー感を提供してくれる。
ポルシェは強く主張していないが、7速PDKやターボとのマッチング化などあらゆる部分がアップデートされているようだ。
V6モデルと比べると前軸重が60kg近くも軽くなっているため、ハンドリングも軽快。高速道路でも必要にして充分なパワーを持ち合わせている。
街乗りからワインディングまで、おおよそマカンTに弱点は見当たらなかった。
マカンはデビューしてから今年で9年目。しかも次期モデルはBEVになると宣言されていることからもマカンTは集大成的なモデルと言っていいだろう。
爆発的なパワーこそないが、ポルシェらしいシャシーファスターな質感はたっぷりと味わえる。またひと通りのオプションが標準装備されているから価格的にもリーズナブル。
マカンTはあらゆるシーンでポルシェらしさを堪能できる万能モデルだと思う。
ポルシェ・マカンTのスペック
価格:854万円
全長:4726mm
全幅:1927mm
全高:1606mm
最高速度:231km/h
0-100km/h加速:6.4秒(スポーツクロノパッケージ装着時=6.2秒)
燃費:9.3-9.9km/L
CO2排出量:229-242g/km
車両重量:1865kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:265ps/5000-6500rpm
最大トルク:40.8kg-m/1800-4500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント