メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフは、チームが第9戦カナダGPと第10戦スペインGPで2戦続けて表彰台を獲得したものの、「自分たちのことを見直す必要がある」と慎重な姿勢を示した。
スペインGPでは、前戦カナダGPに続き2戦連続でメルセデスF1のドライバーのうちひとりが表彰台を獲得し、もうひとりは4位でレースを終えた。モナコ以来、W15はトップ集団で戦うことができる大幅に改良されたマシンになったことが明らかになっている。過去2年間に起こったこととは対照的に、導入されたアップグレードはすべてチームが期待したとおりに機能している。
ハミルトンに対するチームの陰謀を主張するメールがF1関係者に届く。メルセデスは捜査を依頼も、警察は犯罪行為を否定
ウォルフは、常に期待を抑えているが、「改善を続け、自分たちのことを見直す必要がある」と明言した。
「最も重要なのは、ドライバーのルイス(・ハミルトン)とジョージ(・ラッセル)がいるチームとして、さらに改善することだ。そして表彰台に上がることができる力を強化し、ある段階で実力でレースに勝てるようになることを期待している。そして優れたマシンがあれば、優れたドライバーが来たいと思うだろう」
バルセロナでの予選とレースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)がメルセデスのふたりより優位に立っているように見えた。しかしウォルフは、メルセデスがその日最速だったふたりのドライバーをもっと手こずらせることができたはずだと感じつつ、グランプリを終えた。
「我々の最終的な順位を見てみると、ジョージにハードを履かせたのは明らかに間違った戦略だったが、それはチームが決定したことだった。そして、3秒という遅いピットストップがあった」
「ルイスのポジションを見てみると、首位から15秒遅れだったが、最後のペースを除けば10秒と言ってもいいかもしれない。その方がはるかに近いだろう。ルイスが最後の10周をなんとか頑張っていた一方で、マックスとノリスは容赦しなかった。そのため、我々はもっと接近して戦えるだろうと慎重に楽観視する理由がある」
「このふたりに対するギャップはおそらく約0.3秒だ。そこが欠けている部分だ。そして、彼らが彼ら自身のマシンにもアップグレードを加えていることを念頭に置いて、それを埋めることができれば、勝利を目指してレースができるかもしれない。しかし、まだ我々はそうなっていない。モントリオールでは勝てはずだった。おそらく我々も驚いたし、そのためにあそこでボールを落としてしまったのかもしれない」
ハミルトンが昨年のメキシコGP以来となる表彰台を獲得したことで、陰謀説が間違っていることが証明された。しかしウォルフは、7度の世界チャンピオンであるハミルトンをチームが妨害したというばかげた話にまだ腹を立てていた。
「こうした陰謀論者には頭脳がないので、私はまったく尊敬していない。我々はレースやチャンピオンシップを制覇できるマシンを求めているが、そのことがわからない人は別のスポーツを観戦すべきだ」
「ルイスが最高の週末を過ごしたのを見るのは素晴らしいものだ。なぜなら彼が表彰される側になったのは久しぶりだし、戦略は彼に不利に働いてきたからだ。でも今日は彼に有利だった。久しぶりのことなので、彼が表彰台を獲得できてうれしい」
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みんなのコメント
あとは空力パッケージのアップデートしかない