10月15日、大分県のオートポリスでスーパーGT第7戦の決勝レースが行なわれた。優勝したのは、GT500クラスが36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)、GT300クラスが52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)だった。
8戦で争われるスーパーGTもいよいよ佳境となり、残すところ2レース。ハーフウエイトで行なわれる第7戦オートポリスは、今季5度目の450kmレースであり、同地では初の450kmフォーマットとなる。タイヤに厳しいと言われるオートポリス、10月に入り本格的に涼しくなったコンディションでどのようなレース展開になるのか注目された。
【リザルト】36号車au TOM'Sが予選12番手から追い上げ優勝しランキング首位浮上。GT300は52号車埼玉トヨペットがタイトル王手|スーパーGT第7戦オートポリス:決勝順位結果
97周の決勝レース気温17℃、路面温度27℃のドライコンディションでスタートした。
■GT500クラス
GT500クラスは、ポイントランキング上位につける3号車Niterra MOTUL Z、36号車au TOM'S GR Supra、23号車MOTUL AUTECH Zが軒並みQ1敗退に終わる中、ランキング4番手の16号車ARTA MUGEN NSX-GTがポールポジションを獲得。2~5番手には19号車WedsSport ADVAN GR Supra、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra、14号車ENEOS X PRIME GR Supra、37号車Deloitte TOM'S GR Supraとトヨタ勢が続いた。
オープニングラップは16号車ARTAが飛び出し、2番手スタートの19号車WedsSportはペースが上がらず後続に蓋をする形に。そこから真っ先に抜け出したのが39号車DENSOで、2番手に浮上した。19号車は7周目にガクッとペースが落ちて隊列に飲み込まれてしまうと、そのままピットインした。
2回のピットストップが義務となっている450kmレースだが、数台が10周前後で1回目のピットストップを実施。レース距離3分の1にも満たない20周前後で大半が1回目の義務を消化した。トップを走っていた16号車ARTAは、後続に10秒以上のリードを広げて19周目にピットに入った。
34周を走ったところで36号車au TOM'Sがピットインし、これで全車がルーティンストップを完了。上位のオーダーは16号車ARTA、23号車MOTUL AUTECH Z、17号車Astemo NSX-GT、38号車ZENT CERUMO GR Supra、1号車MARELLI IMPUL Zと、予選順位とは全く異なる顔ぶれとなった。
1回目のピットストップで給油を行なわず、短い作業時間で2番手までジャンプアップしていた23号車NISMOは40周で2度目のピットイン。給油、タイヤ交換を含めたフルサービスでロニー・クインタレッリから松田次生に交代した。なお、450kmレースでは「給油を含む」ピットストップを2回実施することが義務付けられているため、23号車は必然的に3ストップが確定した。
レースが折り返し地点を迎え、50周を過ぎたあたりから各車2回目のピットストップを実施していった。2番手を走っていた17号車Astemoは57周を終えてピットインしたが、コース合流の際に7周早くピットインしていた38号車ZENTに先行されてしまった。
首位の16号車ARTAは59周でピットに。福住仁嶺から大津弘樹にドライバー交代してコースに向かったが、38号車ZENTが前に。これで38号車が事実上のトップに浮上したが、16号車の大津は63周目に38号車の石浦宏明を抜き返した。
3ストップの23号車NISMOが67周目に入ったことで、全車がピットストップの義務を消化した形に。16号車ARTAのトップは変わらずだが、2番手以下の争いは大きく変動があった。当初は38号車ZENT、17号車Astemoと続いていたが、タイヤを交換したばかりの3号車Niterra、36号車au TOM'Sが猛チャージを見せ、38号車と17号車を共に攻略。タイトルを争う2台がグリッド後方から2番手、3番手まで上がってきた。
その後3号車Niterraと36号車au TOM'Sは接近したバトルを展開。77周目の第1ヘアピンで、36号車の宮田莉朋が3号車の高星明誠をオーバーテイクして2番手に上がった。
36号車au TOM'Sの次の標的は、トップをいく16号車ARTA。その差はどんどん詰まっていき、すぐにテール・トゥ・ノーズとなった。16号車の大津も必死のブロックラインを取ったが、残り11周の第2ヘアピンで勝負あり。これで12番手スタートの36号車がレースリーダーになった。
36号車au TOM'Sの宮田はリードを保ったままトップでチェッカー。今季2勝目を挙げると共に、ポイントランキングでもトップに浮上した。16号車の背後には3号車Niterraが迫っていたが、大津はなんとか守り切り2位でフィニッシュした。
これにより、最終戦もてぎに向けドライバーズタイトル争いは3組に絞られた。36号車au TOM'Sの坪井翔/宮田莉朋が69ポイントでトップ、3号車Niterraの千代勝正/高星明誠組が62ポイントでランキング2番手、そして16号車ARTAの福住仁嶺/大津弘樹組が53ポイントでランキング3番手。トヨタ、日産、ホンダの各メーカー1組ずつがタイトルの権利を残すことになった。
■GT300クラス
GT300クラスは2号車muta Racing GR86 GTがポールポジションを獲得。2番手は61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番手は31号車apr LC500h GT、そして4番手にはポイントリーダーの52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTと、GT300規定(旧JAF-GT規定)車両が上位を占めた。レース開始直後は上位陣の順位に変動はなかったが、ピットウインドウがオープンとなる5周目終了時には、3番手の31号車aprが給油のみの短いピットストップを実施した。
これで3番手に上がった52号車埼玉トヨペットは、61号車SUBARUを攻略して2番手に浮上すると、19周目には2号車mutaもオーバーテイク。これで首位に浮上した。
またレース前半にはGT300絡みで3度のフルコースイエロー(FCY)が出された。1回目は、19周目に18号車UPGARAGE NSX GT3が96号車K-tunes RC F GT3に追突される形で1コーナーのグラベルにストップしたため。18号車はその後レースに復帰したが、ランキング2番手につけていたことを考えると、あまりにも痛いコースオフとなった。その後27周目には、27号車Yogibo NSX GT3のタイヤがコース外に脱落した際と、その後ピットインした27号車がコース合流直後の1コーナーでストップしたことでFCYが出された。
2号車mutaが30周でピットに入ると、52号車埼玉トヨペットは翌周にピットイン。タイヤ無交換でコースに送り出し、2号車に対して30秒近いマージンを築いた。
その後は1度もピットインせずにステイアウトしていた56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rがトップに立っていたが、45周終了時にはその56号車と、1回目のストップはタイヤ無交換だった52号車埼玉トヨペット、そして1回目は“スプラッシュ&ゴー”だった31号車aprの上位3台が揃ってピットイン。その数周後に56号車がスプラッシュのために2度目のピットに入ったため、事実上のトップは再び52号車となった。
2号車mutaは57周で2度目のピットイン。52号車埼玉トヨペットの先行を許したが、そこから徐々にそのギャップを縮めていき、GT500の先頭車両が残り20周となる頃には1秒差以内の接近戦となった。
しかし、52号車埼玉トヨペットの吉田広樹は残り周回で常に2号車mutaの堤優威を背後に抱えながらも巧みにポジションを守り切り、トップでチェッカー。第6戦SUGOから2連勝を記録した。2位は2号車muta、3位は61号車SUBARUを抑え切った31号車apr LC500h GTで、今季から投入されたLC500hにとっても初表彰台となった。
これにより、タイトル争いは20ポイントを加えた52号車埼玉トヨペットの吉田広樹/
川合孝汰組が圧倒的優位な状況で最終戦に向かうことになる。
52号車以外でタイトルの可能性を残しているのは2号車mutaの堤優威/平良響組のみだが、そのビハインドは20点。仮に最終戦で2号車が優勝して52号車が無得点でも両者は同点になり、優勝回数の差で吉田/川合組に軍配が上がる。そのため2号車mutaにとっては予選でポールポジションを獲得して1点を加算することが絶対条件であり、逆に言えば予選でタイトルの行方が決する可能性がある。
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