■身近な問題!高齢運転者の運転傾向とは?
日本では少子高齢化が進む中、道路交通の現場でも高齢運転者が占める割合が増加しており、高齢運転者による交通事故が社会問題となっています。
加齢に伴う身体機能や認知機能の変化が運転にどのような影響を与えるのか、多くの方が気になるポイントではないでしょうか。
【画像】「えぇぇぇぇ!」 これが「迷惑運転の代表例」です 画像で見る(37枚)
高齢運転者には、加齢による特有の傾向が見られます。
全日本交通安全協会(以下、全安協)が編集・発行する「交通教本」には、「加齢に伴う認知機能の低下」 「視力や視野の障害の増加」 「柔軟かつ瞬間的な判断力の低下」 「反射神経が鈍くなるによるとっさの反応が遅れ」 「過去の経験にとらわれる傾向」といった5つの特徴が指摘されています。
これらの傾向はひとつひとつが重大な事故につながるリスクとなり得ます。
まず、高齢になると認知機能が低下しやすくなり、信号や標識、クルマの動きを適切に認識できなくなることがあります。
例えば、交差点の赤信号に気づかず進入してしまうケースがこれに該当します。
この場合、後続車が危険を知らせようとクラクションを鳴らしても、状況を把握するまでに時間がかかり、さらに混乱を招いてしまうこともあります。
また、視力や視野の衰えも見逃せません。
加齢や疾患により視界が狭まることで、歩行者や自転車を見落とす可能性が高くなります。
特に、左折時に横断歩道の歩行者に気づかず接触しそうになるといった場面が典型例です。
このような事故は運転者本人に自覚がない場合が多いため、同乗者や家族、周囲が注意を促す必要があります。
さらに、高齢運転者は柔軟かつ瞬間的な判断力が衰える傾向があります。
例えば、合流地点で他のクルマのスピードを適切に把握することができず、急ブレーキを踏んだり、逆に強引に割り込んでしまうなどが挙げられます。
このような状況では、運転者自身が無理をせず慎重に行動することが求められます。
反射神経の低下も大きな問題です。
突然の飛び出しや急な停止に対して、とっさに対応できないことが原因で事故が発生するケースが多々見られます。
例えば、道路上に動物や落下物など予期していない障害物が出現した場合、ハンドル操作やブレーキが間に合わず接触事故になるといった事例です。
このような場合、自動ブレーキなどの先進技術を搭載したクルマを活用することでリスクを軽減できます。
最後に、過去の運転経験にとらわれる傾向も問題です。
「自分は大丈夫だ」 「運転歴長いから」といった過信から安全確認を怠り、結果的に危険な運転をしてしまうことがあります。
さらに近年では運転支援技術の発展により自身の運転技術を把握しにくくなってしまっているのも事実です。
例えば、スピードを出しすぎたままカーブに進入し、曲がり切れずにガードレールに衝突してしまうといった事態が起こり得ます。
これらの傾向に対応するには、定期的に自身の運転能力を見直すことが重要です。
運転技能検査や認知機能検査を積極的に受けるほか、運転に自信がない場合や体調が優れない場合は公共交通機関の利用も検討することが大切です。
また、先進安全技術搭載のクルマへ乗り換えなども現役運転手でいるために有効なことかもしれません。
そして、家族や周囲も「そろそろ運転を控えたほうがいいのでは」といった声掛けを行うことで、本人に高齢運転者という自覚持たせ、安全を確保するサポートができます。
高齢運転者の運転に潜む危険を理解し、適切な対策を講じることで、交通事故のリスクを大幅に減らすことが可能です。
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みんなのコメント
しかし、免許返納を促そうにも自家用車がなければ生活が成り立たない地域が年々増えているのも現実であり、いまある公共交通の廃止・大減便はどこでも起こり得る。
ただ単に講習費稼ぎの講習会なら危険な高齢者ドライバーが減らない!
自分で判断しても公道は皆んなが利用するからキチンと判定され、駄目なら免許は返納は仕方ない!
これ以上は危険運転するドライバーは公道に出さない様してください!