621psと81.4kg-mを獲得した4.4LのV8
text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
圧倒的な性能を誇るBMW X7 M50iですら物足りないという読者へ、それを超える選択肢をご紹介しよう。新しいアルピナXB7だ。
XB7はアルピナ史上、最も強力な量産SUVとなる。このクルマなら、きっと納得できるのではないだろうか。
ラインナップの拡充が図られる、アルピナへ加わったSUVがベースとするのは、BMW X7 M50i。すでに不足ないパフォーマンスを備えた、大型SUVモデルだ。
変更箇所は、大幅に手が加えられたエンジンとトランスミッションのほか、サスペンションやブレーキなど、多岐にわたる。インテリアもアルピナらしい上質な設えが施されている。シートレイアウトは、6名か7名かを選択可能だ。
豪華でラグジュアリーなXB7。最も強いハイライトといえば、やはりエンジンだろう。
4.4LのV型8気筒エンジンは、ツインスクロール・ターボを大型化。水冷システムを2基追加し、インタークーラーはオリジナルのものへ換装。エグゾーストは、アルピナによるステンレス製システムを搭載している。
その結果、最高出力は91ps増しの621psを獲得。最大トルクは5.1kg-m増えて、81.4kg-mを2000rpmから5000rpmにかけて生み出す。
比較としてベントレー・ベンテイガW12の性能を見てみよう。6.0LのツインターボW型12気筒エンジンの最高出力は608psで、最大トルクは91.6kg-mとなっている。こちらも負けじと凄まじい。
パワフルで、リニアでスムーズ
ベースのBMW X7 M50iが搭載する8速ATにも、アルピナは手を加えている。プログラムをマッピングし直し、シフトパドルによるスイッチトロニック・システムを与えた。
トランスミッション自体には、独自のアルミニウム製オイルサンプを装備。変速スピードを向上させるとともに、より太いトルクにも対応させている。BMW製の四輪駆動システム、xドライブも、ソフトウエアに変更を受けているという。
アルピナXB7をスタートさせてみる。ベースのX7から動的性能高めつつ、すべてのレスポンスを向上させ、パワー感やメカニズムの滑らかさも改善させている。見事な仕事ぶりだ。
2000rpmから最大トルクが得られることもあって、スポーツ・モードを選んだ時のパンチ力は驚異的。適度に迫力を増したエグゾーストノートが、気持ちを高ぶらせる。
0-100km/h加速時間は、X7 M50i比で0.5秒短縮の4.2秒。最高速度も高められているものの、タイヤの性能上、アルピナによってリミッター制御される。とはいえ、289km/hも出せるが。
代償として、環境性能は犠牲になっている。平均的な燃費は7.2km/Lに留まり、二酸化炭素の排出量は316g/kmもある。
今回アルピナXB7を試乗したのは、サーキットのみ。実際の道路環境でのドライビング特性や乗り心地は、評価することができなかった。
M50iより充足感の高いドライビング体験
それでもステアリングの操舵感は、X7 M50iよりわずかにシャープになっている。エアサスペンションは、高速域で車高を自動的に下げ、安定性を向上させてくれる。ボディが大きく重たいSUVの割には、突出した姿勢制御を得ている。
カーブの連続する区間で、高いグリップ力を活かして巨体を猛突進させる体験は楽しい。ボディの傾きで旋回性が変化するロールステアが早めに発生し、動的性能には制限があるけれど。
おそらく、アルピナXB7のオーナーが、サーキットで全開走行をする機会は少ないだろう。BMW X7 M50iより動的性能は向上しているから、もし試せば、充足感の高いドライビング体験が得られるはず。
不満のないBMW X7 M50iを、さらに引き上げたアルピナXB7。それだけに、価格も相応に引き上げられている点にも触れておきたい。
アルピナXB7(欧州仕様)のスペック
価格:13万ポンド(1755万円・予想)
全長:5151mm
全幅:2000mm
全高:1797mm
最高速度:289km/h
0-100km/h加速:4.2秒
燃費:7.2km/L
CO2排出量:316g/km
乾燥重量:2655kg
パワートレイン:V型8気筒4395ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:621ps/5500rpm
最大トルク:81.4kg-m/2000-5000rpm
ギアボックス:8速オートマティック
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