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もはや原型不明! 「ここまでやるか」の550cc軽自動車の超絶カスタム4台

掲載 更新 99
もはや原型不明! 「ここまでやるか」の550cc軽自動車の超絶カスタム4台

排気量550cc規格の軽自動車がカッコイイ!

 日本独自の規格となる軽自動車は1949年7月に誕生し、3度目の規格改定(2サイクル・4サイクルともに360ccに統一)を経て大手メーカーが本格的に参入。スズキ スズライト、ダイハツ ミゼット、スバル360、マツダR360などが続々と登場した。

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 その後も進化し続けた軽自動車は1976年に入ると新たな規格改定を行い、排気量550cc以下、全長3200ミリ以下、全幅1400ミリ以下、全高2000ミリ以下にサイズアップ。以降1989年まで続くことになる550cc時代には、当時のバブル景気も手伝ってスズキのアルトワークスやダイハツミラなど、今もなおチューニングやカスタム、ドレスアップベースとして重宝される、個性的な車両が登場し続けた。

 そこで今回は現代風のカスタムを施しても似合う、今なお仕事の足として活躍する軽トラックから、ハードなカスタムを施しているボンネットバンなど、550cc軽自動車のカスタムカー4台をご紹介する。

(1)スズキ マイティボーイ[SS40T型]予算は100万円! 知恵と腕をフル活用して製作

 毎年1月に幕張メッセで開催される大規模カスタムカーショー「東京オートサロン」。その見所の1つとして毎年楽しみにしている来場者も数多くいるのが、NATS(日本自動車大学校)カスタマイズ科の生徒による製作車両。こちらは2015年のオートサロンに出展され、アワードを獲得した車両だ。

 一見するとBMW E30型M3のDTM仕様だが、現物はとにかく小さい。そしてよく見ればリヤがピックアップ。ピラーやプレスラインを見てピンときた人も多いかと思うが、ベースはスズキ マイティボーイ(愛称はマーボー/マー坊)。当時学生は93年生まれが大半。そんな彼らにとって83年から88年に販売されたマーボーは、当然生まれる前のクルマだ。

「企画の段階で“面白いモノが作りたい”と思い、マーボーをベースにVWゴルフ1か2、ハコスカ、ランチア、もしくはBMW2002にするなど、色々候補が挙がりました。ただすでにキット化されているモノもあったり、どれもインパクト不足だったり……。そんな中、自分が始めて見て時衝撃を受けたE30型のM3DTM仕様を思い出し、それを提案したらみんな賛成してくれ、作る事になったんです」とは当時製作班のリーダーだったKさん。

 話はやや逸れるが、NATSがオートサロンに向けて製作する車両には以下3つの規定があるという。

◆製作予算は100万円◆オートサロンで完成車を披露する◆3月に行う製作車両での卒業“自走”ツーリングまでにナンバーを取得すること

 この100万円は車両代込み。その上でホイールやベースになるエアロパーツ、カスタムパーツやワンオフするためにFRPや鉄板などの細かな材料まで、予算の中から工面する。作業自体も班によっては冬休み返上で取り掛かり、オートサロンの会場内で完成した! なんてこともあるほど。近年はどの班も“先輩方の作ったカスタム車両を超えてやろう!”と、真面目な生徒が多く、クオリティも年々上がっているそうだ。

 エアロはフロント・サイド・リヤともにE30DTMをイメージしたオリジナル。リヤウイングは吟屋工房製ターボウイングの取り付け位置を加工して装着。さらにガーニーフラップを取り付けた。また、キモになっている顔まわりは、フロントグリルを短縮加工、ヘッドライトはE30純正の2灯を外側に入れて内側はカバーやエアダクトを取り付けてバランス感のあるフォルムに仕上げている。

 外装のDTM仕様のデザインは画像検索やミニカーやプラモデルを見れば一目瞭然! と、参考する素材は豊富。完成披露した会場ではおじさま方や外人さんにも大ウケして見事に最優秀賞を手に入れた。

(2)スバル サンバー[KT6型]アメリカンなショップにあう「パリピー」軽トラ

 店舗壁面に描かれたグラフィティアートが目を引くカスタムショップ『エレガントデザイン』。USカスタムを始め、Kカー、セダン、ミニバンオーナーにとってはインテリアのカスタマイズでも有名なプロショップだ。そんなプロショップで大活躍しているのが、スバルのKT6型サンバートラックだ。

「荷物も積めるし、四駆なので雪道でも大活躍してます」とはスタッフのSサン。店舗のある行田市は、冬になると雪が積もることもあり、そんな雪道でも活躍していた近所の軽トラを見るたびに“うちにも欲しいなぁ”と思っていたんだそう。そんな時にちょうど知人の食品会社で使っていたサンバーの譲渡話が耳に入ってきたのだとか。

 ノーマルだった車体はモスグリーンにオールペン。ベッドにはアオリよりも高くなるクルマ部品(エアロやマフラーなど)も積載することもあるため、ウッドで囲いを製作する。ホイールも旧車にピタリとハマるワーク・エクイップ01を装着して雰囲気を盛り上げている。

 注目はサイドに取り付けている、本来はマリンスポーツ用のキッカー製防水スピーカー。「海に行ったり、BBQの場で鳴らして楽しめます」と、今ドキのアウトドアにもバッチリあわせた楽しいギアも備えている。

 また得意とする内装は、ジャガードで張り替えて普段乗りとして使っている雰囲気をしっかりと出している。仕事とはいえ、楽しいカスタムを施したクルマで走れるのはなんとも羨ましい限りです。

(3)スバル レックス[KM1型] 解体待ちのレックスをD.I.Yで復活!

 “ザ・ビッグミニ”のキャッチコピーと「あなたに乗ってもらいたいなぁ♪」のセリフを爽やかにこなした、若大将こと現読売ジャイアンツ監督の原辰徳氏をCMに起用したスバルレックス。RRだった初代から、2代目ではFFへと変更したことにより室内やラゲッジ空間が広くなったことでも注目を集めた。

 このクルマをベースにカスタムするオーナーのSさん。通勤に使うのための旧い軽自動車が欲しく「自分の生まれた年よりも旧いベース車が欲しかったんです」という。このレックスは本人と同級生。実は他にもセダンのベルエアやGX61マークll持っているという。

 そんなレックス、手に入れたのは廃車置場だという。「解体屋さんに朽ちてタイヤも付いていない状態でクルマの上に積まれていたんです。それこそリアル草むらヒーローですよね(笑)」。

 それだけ聞くと動くようにするためには途方もない時間がかかりそうな印象。が、実際にレストア作業を開始してみると、ボディこそ修繕必須だったが、幸運にもエンジンは基本的なオーバーホール程度ですぐ始動。ボディは知人の鈑金屋さんにスペースを間借りして、仕事の後に深夜まで作業を繰り返して約半年で現状までに復活させたという。

 ボディカラーは落ち着きのある現行ヴィッツのグリーンをベースに、ボトム部分をデミオ純正グリーン、さらにバンパーの間をトヨタウィルサイファのソリッドのグリーンで塗る、3トーンでオールペン。

 ちなみにいずれも純正カラーにしたのは「いざ補修となった場合に再度色合わせするのが大変だから(笑)」。長く乗るつもりだからこそ、あえて突飛なカラーリングにはしなかったのが一番の理由だ。

 オークションで入手したというSSRマークllは、レッドからゴールドに塗り替え。PIAAのイエローレンズとともに年式やトータルの雰囲気に合わせるがごとく、マストな演出といえる。

(4)スズキ マイティボーイ[SS40T]軽とMR2を「丈伸ばし」でドッキング

 4台目は少々イレギュラー、というより破天荒なカスタムカーだ。パッと見はマイティーボーイ、でも実はAW11型のMR2との「ニコイチ」している1台。とはいえMR2の要素があまりにもわかりにくいため、イベント会場に展示しても興味がない人だとスルーされる事が多いという。

 そんな人たちを見て、逆に「よしよし!」と嬉しがっているのがオーナーのSサン。「2台とも解体扱いで入庫していたクルマなんです。でもその2台をじっと眺めていたらお互い似ているなぁって思って(笑)。同じに見えるということは、くっつけられるんじゃないかなと思ったんです(笑)」。

 軽自動車をベースとして普通車の部品を取り付ける場合は丈詰め加工が必要になるのが普通だが、今回はMR2のフレームとエンジンをベースに「丈伸ばし」する逆パターン。マーボーの外装を載せるため、車幅と長さの合わせがキモとなる。

「当たり前ですがMR2のサイズのままではマーボー側は全長も全幅も足りません。そこでマーボーのベッドを切り離してMR2のエンジン部分を延長することで全長はクリアしました」。幅に関してもMR2のサイズに合わせることになるため、フルメタルワークでオーバーフェンダーを製作している。

 そのため前後のバンパーやライト、レンズ類などはマーボー用をそのまま使用。これでは“パッと見”でMR2とのニコイチの要素を含んでいるのに気づかないのは無理もない。こうしたヘビーなカスタムを経たマーボー×MR2だからこそ、かえって“気付かないことが嬉しい”というオーナーの気持ちも理解できる。

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