モンスターエナジーNASCARカップは11月4日、テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで第34戦が行われ、ケビン・ハービック(フォード・フュージョン)が優勝してシーズン8勝目、キャリア通算45勝目を挙げて最終戦マイアミの“チャンピオンシップ4”へ駒を進めた。
全36戦で争われているNASCARも残り3戦。チャンピオン決定戦“プレーオフ”も終盤も迎えており、第35戦終了時点でチャンピオン候補は8名から4名に絞られ、マイアミ・ホームステッドでの最終戦で王座が決まる。
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1周1.5マイル(約2.4キロ)のハイバンクオーバルを85周、85周、164周の3ステージ合計334周で争われる決勝は現地4日(日)の14時過ぎにスタート。予選トップだったライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)を先頭に幕を開けた。
3番手からスタートしたハービックは、31周目に出されたコンペティションコーション(レースオーガナイザーが意図的に導入するイエローコーション)のタイミングでピットイン。
トップと同一周回だった車両は全車がこのタイミングでピットインしており、ハービックはそのなかでトップでコースへ復帰。37周目にレースが再開されてラップリーダーにおどり出ると、そのままレースをリードしてトップチェッカーを受けた。
勢いに乗るハービックは続くステージ2も独走。2番手ブレイニーに対し、5.875秒もの大差をつける圧倒ぶりでステージ2も制している。
迎えたステージ3もハービックを先頭に進行したが、レース残り28周で出されたイエローコーション明けの311周目、ハービックは2番手につけるブレイニーとサイド・バイ・サイドのバトルを演じると、攻略を許してしまう。
しかし、レース残り17周の317周目、ターン2への飛び込みでブレイニーのインを突いたハービックがふたたびトップに浮上した。
レースは終盤、延長戦の“オーバータイム”に突入したが、このリスタートも危なげなく決めたハービックが177周とレースの半分以上でラップリーダーを務める独走で第34戦を制した。
「とにかく速く走るために、来る日も来る日も作業を続けてきた」とハービック。
「ここ(2017年も優勝しているテキサス・スピードウェイ)は相性がいいんだ。これまでの悪い流れも断ち切ることができたよ」
「とにかく勝つことだけを考えてきた。レース前にも話したけど、ポイントのためにではなく、勝利のために走っていたんだ。(チャンピオン候補に残るため)ライバルとのポイント差を計算することはしたくなかったからね」
2位はブレイニー、3位はジョーイ・ロガーノとフォード・フュージョン勢が上位を独占。トヨタ勢最上位は4位のエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)だった。
これでフォード陣営は前戦を制したロガーノとあわせて、2名を最終戦マイアミでのチャンピオン獲得権利を持つ“チャンピオンシップ4”に送り込むことになった。
トヨタ勢のなかで“チャンピオンシップ4”への進出がかかるマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)はレース終盤にピットレーンでミスがあったものの9位。カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)はライバルとピットタイミングがずれたことが影響し17位に終わった。
“チャンピオンシップ4”最後の2席をかけた第35戦は11月11日、アリゾナ州エイボンデールのISMレースウェイ(旧フェニックス・インターナショナル・レースウェイ)で行われる。
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