ジェッダ市街地サーキットを舞台に開催されている2023年シーズンのF1第2戦サウジアラビアGP。金曜日を締めくくるフリー走行2回目では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがセッション最速タイムを記録した。
現地16時30分から行なわれたフリー走行1回目と異なり、フリー走行2回目は日の沈んだ20時00分からのセッション。気温25度、路面温度はFP1の41度から31度へとグッと下がった。このFP2は、土曜日の予選セッションや日曜日の決勝レースが同じ時間帯に行なわれるため、マシンセットアップを煮詰める上で非常に重要なセッションとなる。
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そして直線区間と低速コーナーをつないだバーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれた開幕戦から、多くの高速コーナーで構成されるサウジアラビアGPへ移り、予選や決勝レースで勢力図にどのような変化が生まれるのかという点を図る上でも注目が集まるセッションとなった。
セッション序盤では、多くのドライバーがミディアムタイヤやハードタイヤを履きコースで周回を重ねた。角田裕毅(アルファタウリ)はウォールに左リヤタイヤを擦るシーンがあったものの、ピットでのチェックを経て再びコースへ戻った。
硬めのコンパウンドではあるものの、各ドライバーはチャージラップを挟みつつパフォーマンスランを実施。6~7周程度でガレージにマシンを戻した。
中でもフェルスタッペンはミディアムタイヤで1分29秒952と、FP1で自身がソフトタイヤで記録した1分29秒617に迫るタイムを記録した。
セッション開始から20分を経過する頃には、各ドライバーがソフトタイヤを履いての予選想定プログラムを開始。FP1でソフトタイヤのみを使用していたレッドブル勢やアストンマーチン勢も初日3セット目となる新品タイヤを投入した。
各ドライバーはトラフィックを掻き分けながらタイム計測を実施し、フェルスタッペンは1分29秒603までタイムを更新。2番手には1分29秒811でフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が並び、セルジオ・ペレス(レッドブル)の前につけた。
セッション折返しを過ぎると、各車は予選想定を終えて再びガレージへ戻り、決勝レースを想定したロングランの走行プログラムへ移った。アロンソやペレスがユーズドのミディアムタイヤを履く一方で、フェルスタッペンはユーズドのソフトタイヤでのロングランとなった。
フェルスタッペンは15周を周回し、路面改善やフューエルエフェクトの影響ももあってか、タイヤにデグラデーション(性能劣化)の傾向は見受けられず、1分35秒420から走り始めると最後は1分35秒024で走り終えた。
またミディアムタイヤのペレスにもデグラデーションは見えず、周回を重ねる毎にタイムを更新していった。注目のアロンソも、比較的デグラデーションは少なめ。ただ、絶対的な速さの面では、レッドブルには若干劣っているように見える。
パワーユニット(PU)のコントロールエレクトロニクス(CE)を交換したことで決勝では10グリッド降格ペナルティが科せられることとなっているフェラーリのシャルル・ルクレールは、アロンソやペレスと同様にユーズドのミディアムタイヤで周回。基本的に1分35秒台をキープしていたものの、マシンの違和感を訴え一時ペースを緩めるシーンもあった。
セッションは大きなアクシデントも無く終了。トップタイムはセッション中盤にフェルスタッペンが記録した1分29秒603で、2番手にアロンソ、3番手にペレスと開幕戦の表彰台獲得メンバーがFP1に続いてトップ3を独占した。
興味深いのが4番手のエステバン・オコン(アルピーヌ)。チームメイトのピエール・ガスリーもジョージ・ラッセル(メルセデス)を挟んで6番手につけており、高速型のサーキットにマシンが適しているのかもしれない。
7番手にはアストンマーチンのもう一台を駆るランス・ストロール。8番手にニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)が食い込み、2台のフェラーリを上回った。初日低調な結果となったフェラーリとしては、土曜日のフリー走行3回目に向けて夜は長くなりそうだ。
角田はFP2で30周を周回。1分30秒776を記録して13番手。17番手の僚友ニック・デ・フリーズを上回った。
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