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【セバスチャン・ベッテルインタビュー】日本GP訪問に嬉しさ。引退後は「思い出とともにF1を楽しんでいる」と復帰を否定

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【セバスチャン・ベッテルインタビュー】日本GP訪問に嬉しさ。引退後は「思い出とともにF1を楽しんでいる」と復帰を否定

 9月9日、F1マシンたちがドイツ・ニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)を駆け抜けるモータースポーツイベント『レッドブル・フォーミュラ・ニュルブルクリンク』が開催され、セバスチャン・ベッテルが自身とレッドブルにダブルタイトルをもたらしたレッドブルRB7“Kinky Kylie”をドライブした。

 同週末にはニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)の12時間レース(土・日曜日に各6時間耐久レース)も開催され、グランプリコースとノルドシュライフェにはF1マシンを一目見ようと数多くの観客が集まり、6万人ものファンが熱狂的な声援を送った。

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 そんなイベントで、2022年シーズンをもって15年に渡るF1ドライバーのキャリアに終止符を打ったベッテルに、現在の生活や噂について聞いた。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

──現役を退いてから少し時間が経っていますが、お元気ですか?

セバスチャン・ベッテル(以下、ベッテル):僕はとても元気にしている。しばらくF1マシンをドライブしていなかったけど、運転の仕方は忘れていなかったよ(笑)。

──F1引退後はどのように過ごしているのですか?

ベッテル:現役時代とはまったく違う日々で、非常に充実した素晴らしいときを過ごしているよ。家族との時間を大切にして、その時間は愛おしくて、そして楽しんでいる。

──F1に復帰する考えが頭をよぎったりしますか?

ベッテル:考える時間は毎日たっぷりあるね(笑)。確実なことは誰も分からないけど、今言えることは……F1復帰はない。

──F1日本GPに来日するとのことですが、どんなプログラムを用意しているのでしょうか?

ベッテル:現時点ではまだ発表はできないけど、僕自身も非常にワクワクしている。再び日本を訪れることに対しても嬉しい気持ちだ。

──今回、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェをドライブするにあたり、何か前もって準備はしましたか?

ベッテル:セーフティカーの先導があるとはいえ、コースがとても長くてコーナーも多くあり、短期間ではなかなかコースを覚えられないから、弟に電話をしてノルドシュライフェについてレクチャーをしてもらったよ(笑)。(弟ファビアンはニュルブルクリンク耐久シリーズやニュルブルクリンク24時間レースの出場経験がある)

──現役時代から、環境問題やサステナビリティに高い関心を示していますね。今回のデモランでドライブしたレッドブルRB7は合成燃料で走行されましたが、それについての想いは?

ベッテル:僕を含めてだけど、ファンのみんなもモータースポーツや自動車が大好きだと思う。今後もその楽しさや、モビリティ社会を継続していくためにも、CO2を極力排出しない合成燃料を使用して今回のデモランを行った。

 ここにいるファンが日ごろの生活のなかで、ごみの分別に気を付けたり、旅行に行くときにはどの方法で行けば良いかなどを少しでも考えて、少し気にかけてくれるだけでも地球環境は改善できるのではないかと思っている。その行動が最初の一歩になるだろうし、まわりの人達にもインスピレーションを与えるかも知れない。

 僕の現役時代は400トンのCO2を排出していたけど、引退してからはF1マシンをドライブすることもロングフライトもほとんどなくなった。とはいえ、現在排出するCO2量は60トンで、一般の方の6倍以上を排出している。だから、僕自身もさらにCO2削減を心掛けていきたい。

──現在のF1では、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが非常に強い状況です。あなたの現役当時と比べて、彼の功績を見ていて嫉妬などはしますか?

ベッテル:彼(フェルスタッペン)は本当によく頑張っているから、さらに勝つだろうね。嫉妬はしないよ。彼の活躍を嬉しく思いながら見ている。

 僕のF1キャリアは終わっているんだ。そのことが意味するのは、僕が後輩やかつてのライバルたちの活躍を、その場から離れて楽しみながら観戦できるようになったということだ。

 そして観戦しながら、かつて若かった自分がチームクルーらとともに仕事をしたときや、レースの思い出が蘇ってくるんだ。その思い出とともに、マックスらの活躍を応援している。

──あなたが非常に気にかけている後輩のミック・シューマッハーですが、来季はリザーブドライバーからレギュラードライバーにカムバックできるでしょうか?

ベッテル:非常に難しい状況で、もし(シートが)空くとしてもひとつしかないだろう。そこへどう入り込むか……。でも、チャンスはいつどこで出てくるか分からないから、そのチャンスを活かせるような状態でいるべきだ。

──F1での他の役目であなたのカムバックは期待できますか?

ベッテル:例えばザントフォールトなら、F1よりもビーチでのんびりする方がいいね。(ザントフォールト・サーキットのすぐ近くには海岸がある)

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 ニュルブルクリンクには、ハンナ夫人とふたりの幼い子供たち、さらには両親や兄弟家族も訪れており、父ノルベルトによると、「やっとヒッピースタイルの髪型から普通に戻って良かったよ」と笑い、『帰りにセバスチャン一家は実家に寄るのか』との質問には、残念ながらそのままスイスへ直帰するとのことで、非常に残念そうにしていた。

 フォーミュラEでABTクプラからエンビジョンへ移籍したロビン・フラインスのシートが空いているため、来季はフォーミュラEに参戦するのではないか、という噂がドイツでささやかれるベッテル。今後の活動に注目が集まる。

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