ベストカー本誌やベストカーwebをチェックしていて、ふとため息をもらす。
「ああ、旧車ってやっぱりかっこいいなあ……」
空前のアウトドア人気でブーム再来!? ポップアップルーフ車 最新AtoZ
2000GTにケンメリ、ストラトス……欲しいなあと思っても、金額的に手が届かなかったり、そもそも博物館にあるような貴重なクルマだったり……。
しかし諦めるのはまだ早い。「レプリカ」ならば買えるのでは? 本物かどうかなんて乗ってる本人にしか分からないし、レプリカを探し出して処分するようなブレードランナーもいない。
憧れのあの名車たちも、レプリカならチャンスがあるかも!!
※本稿は2022年2月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年3月10日号
■オリジナルなら億は超えるクルマでも、レプリカなら買える……(!?)
大昔、テレビや映画などで見て「カッコいい!」と思ったあのクルマ。読者の皆様も心のなかに一台は思い当たるクルマがあるのではないだろうか。『007は二度死ぬ』で登場したトヨタ2000GTや、モータースポーツの歴史にその名を刻んだスポーツカーの数々など……。
やはりクルマ好きならば一度は名車を所有したいと思うわけだが、いざ調べると本物はどれも億近い価格で取引されている! 普通じゃ本物には手が届かない……。
ただ諦めるには早い! 欲しい一台がれっきとしたヒストリーのある本物、というこだわりさえなければ、現代の技術で新造されたレプリカには手が届く……かもしれない。
ここではそんな往年の名車レプリカを一挙ご紹介。一見世界の名車図鑑のような誌面だが、ここで登場するクルマはすべて新車で買えるレプリカでっせ。
●3000GT(トヨタ・2000GT/ロッキーオート)★日本で買える!!
3000GT(トヨタ・2000GT/ロッキーオート)
「往年の輝きを持ちつつ、オートエアコンなど現代に必須な快適装備も完備した」夢のようなレプリカがこの3000GTだ。
このコンセプトを実現すべく、シャシーは新設計で、パワートレーンはトヨタ2JZ(3L直6)+4速ATを搭載する。
エクステリアは2000GT開発に携わった細谷四方洋氏が監修した。価格は約2300万円から。
●R32 ケンメリ GT-R(日産スカイライン2000GT-R/ロッキーオート)★日本で買える!!
R32 ケンメリ GT-R(日産スカイライン2000GT-R/ロッキーオート)
コストや製作日数といった課題改善のため「モデル車に現代の技術を盛り込んでいく」という手法から「R32スカイラインをベースにしたケンメリ」という逆転の発想で生まれたのがこのR32ケンメリだ。
エンジンはR32のものから選べるほか、快適装備を完備して街乗りもこなせる夢のような一台だ。価格は約1000万円から。
●the STR(ランチア・ストラトス/リスターベルエンジニアリング)★日本で買える!!
the STR(ランチア・ストラトス/リスターベルエンジニアリング)
ランチア・ストラトスはWRCの歴史を語るうえで外せないラリーカーだがオリジナルはほぼ買えないのに対し、レプリカなら1500万円から購入可能だ。
エンジンはトヨタとアルファロメオV6から選択できシャシーは新開発。納期は受注から2年以内とのことだ。
●デイトナクーペ(シェルビー・デイトナクーペ/スーパフォーマンス)★日本で買える!!
デイトナクーペ(シェルビー・デイトナクーペ/スーパフォーマンス)
キャロル・シェルビーがスポーツカー世界選手権参戦用に開発したモデルで、オリジナルは6台が製造された。
その流麗なデザインで今もファンが多くレプリカも多数存在するが、スーパフォーマンス製はエアコンなどの装備も整えた高い完成度がウリである。
■あまりの精巧さに映画でも多数使用! レプリカメーカー「RCR」って?
1960年代にフォードによるフェラーリ買収拒否などをきっかけに勃発した、ル・マン24時間耐久レースでの激闘を描いた映画「フォードvsフェラーリ」を覚えているだろうか?
2019年に公開された当時、迫力ある実車でのレースシーンが話題となったが、実は劇中で走らせていたマシンはすべてオリジナルを忠実に再現したレプリカなのだ。
劇中車を製作したのはアメリカ、ミシガン州にあるRCR社(レースカーレプリカの略)で、製作しているモデルはフォードGT、ポルシェ917K、ジャガーXJ13など多岐にわたる。
気になった読者はぜひRCR公式サイトを覗いてみてほしい。
■レプリカ車はこんなに多いのに、どうして復刻車はできないの?
おそらく世界で唯一、メーカーで「復刻」を謳っているアストンマーティン・DB5
クルマ以外の世界に目を向けるとスニーカーや腕時計には復刻モデルと呼ばれるものが数多く存在する。それを踏まえたうえでクルマに話を戻すと復刻モデルを呼べるクルマがない。なぜだろう?
「復刻車」と呼べるクルマの定義だが、本来ならばボディ寸法やデザイン、ボルト一本までオリジナルモデルを忠実に再現したのを復刻車と呼ぶ。
しかしそれをクルマでやるにはあまりに莫大なリソースや資料が必要になるため、クルマで復刻モデルを作られることはほぼない。
なので、現代の技術でベース車を用いてオリジナルの姿に似せていくレプリカが多く生み出され、愛されているのだ。
■終わりに
日本は法律上厳しいところがあるが、海外ではあらゆるモデルのレプリカが作られている。なかでも「これのレプリカあったのか!」と驚きの車種もきっと多かったのではないだろうか?
価格はいずれも1000万円を超えるモデルがほとんどだが、オリジナルの価格と比べたら圧倒的に安いうえ、日頃気兼ねなく乗れる点はありがたい。
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