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BEVになっても「ベンツらしさ」は不変!! 液晶パネルの反射は要改善か!? メルセデスベンツ EQS450徹底試乗

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BEVになっても「ベンツらしさ」は不変!! 液晶パネルの反射は要改善か!? メルセデスベンツ EQS450徹底試乗

「メルセデスベンツEQ」ブランドを立ち上げ、BEVラインナップの拡大に取り組むなかでフラッグシップに君臨するのが「EQS」。高級セダンであるSクラスのBEV版のようなポジションであることを考えると期待も高まるが、走りの評価はいったいどうだ!?

※本稿は2024年1月のものです
文/水野和敏、写真/ベストカー編集部、撮影/池之平昌信
初出:『ベストカー』2024年2月26日号

BEVになっても「ベンツらしさ」は不変!! 液晶パネルの反射は要改善か!? メルセデスベンツ EQS450徹底試乗

■EVにしかできないパッケージング

走りはあくまで静かで滑らか。速度を上げていっても静粛性は変わらない。ラグジュアリーEVの見本のような感覚だ

 改めて、この全面液晶パネルは反射が激しいです。反射を抑えるために傾斜をつけて配置しているのでしょうが、それでもちょっと気になります。ここまで大きいと、気にならないレベルまで反射を抑えるのは困難でしょう、小手先の表面処理などで対処できる仕様ではありません。

 では走りましょう。

 静かで滑らかです、これぞラグジュアリーEVという感覚です。

 例によって歩くほどの速度でゆっくりと走りながらステアを左右に大きく切ります。まったく車体に遊びがありません。操舵に対する左右差もなく、切り始めからしっかりと車体の動きが反応しています。ただし、タイヤのショルダーの柔らかさは感じます。

 速度を上げていっても静粛性は変わりません。タイヤが路面を叩く音も入ってきません。ブッシュ類が起こすブルブル感が若干残ります。車体がガッチリしている分、ブッシュ類の遊びが目立ってしまうのです。とはいえ、乗り心地はとても素晴らしいです。

 ブレーキは、ペダルを軽く踏むと一瞬、初期制動の効きの鈍さを感じます。奥まで踏めばグググと効いてくるのですが、踏んだ瞬間に制動力が立ち上がらず、スッと抜ける感覚があります。ちょっとコントロールに気を使うブレーキです。

 動力性能はスポーツモードにしてもけっして暴力的と言うほどではありませんが、この後輪1モーター仕様で充分なトルクを出しています。穏やかでプレミアムサルーンらしい走りです。

 フロントが軽く、車重2.5トンを超えるクルマとは思えないほどの軽快な動きです。このEQS450はリア1モーター仕様で、前軸重1210kg、後軸重1350kgとややリア寄りの重量配分も効いています。EVだからできるパッケージングです。

■EQSの評価は!?

全長5225mm、ホイールベース3210mmの堂々たる車体サイズなのだが、前後を絞ったワンモーションフォルムのため、そのサイズ感を感じさせないEQS。水野さんの評価は94点

【水野和敏 取材メモ】

・ベンツが次世代を見据えてEV専用新プラットフォームを開発したプレミアムサルーンEVとして新たな挑戦を感じる。

・インパネ全面を液晶パネルとしたインテリアは視覚的インパクト大。従来の内燃機関モデルとの違いを印象付ける。

・後輪1モーターだが、最大トルクは57.9kgmを発揮し、充分な動力性能。

 ベンツが誇るEVシリーズのフラッグシップサルーン。EV専用に開発されたプラットフォームはほぼ50対50の前後重量配分を実現。今回のEQS450は1モーターの後輪駆動だが、フロントにもモーターを搭載する4WDも設定される。

 ワンモーションフォルムの5ドアハッチバックにして、エンジン車との差別化と、空力を向上(Cd:0.20)させたエクステリアはいかにもベンツ的。

 高速での長距離走行時の電費に空力は大きく影響するため、特に航続距離が気になるEVでは空力性能は大きな意味を持つ。

 スタビリティの高い操安性と上質な居室性能はベンツらしさそのもの。

メルセデスベンツ EQS450+Edition1 主要諸元
・全長:5225mm
・全幅:1925mm
・全高:1520mm
・ホイールベース:3210mm
・最低地上高:140mm
・最小回転半径:5.5m
・車両重量:2560kg
・バッテリー:リチウムイオンバッテリー
・総電力量:107.8kWh
・フロントモーター:―
・リアモーター:333ps、57.9kgm
・システム出力:―
・一充電走行距離:652km
・WLTCモード電費:200Wh/km
・Fサスペンション:4リンク式
・Rサスペンション:マルチリンク
・タイヤサイズ:265/40R21
・車両価格:1536万円

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