”燃える”アストンのF1シート、問題は「カタール以前からあった」とチーム代表。行き着く先はエアコン装備？

　F1第18戦カタールGP決勝は非常に暑い過酷なコンディションがドライバーに襲いかかるレースとなり、多数の体調不良者も生み出す結果となった。

　フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）も暑さの影響を語っていたドライバーのひとりだが、彼はレース中にシートが燃えるように熱いと訴える場面があった。

「シートが燃えているよ」と、アロンソは無線で伝え、「ピットストップでなにかできない？　水か何かをかけるとか！」とチームに訴えていた。

　なお結局これらの措置は規定の影響で行なえないままアロンソはレースをフィニッシュすることになった。チーム代表のマイク・クラックによると、シートの熱さはチームが繰り返し解決を試みてきている問題であり、カタールGPでは極度の暑さによって問題がさらに悪化してしまったのだという。

　当該の問題が以前も発生していたのかと尋ねると、彼は「ああ、それは本当のことだ。彼はすでに何度かその問題を報告している」と答え、さらに以下のように続けた。

「我々はその問題に取り組んできていた。そして何もしていなかったわけではない。シンガポールでもあったが、ずっと良かったと思う」

「ただ言うまでもないことだが、こうした極端なコンディションが続けば、”エアコン”の導入もそう遠くないかもしれない」

　なおAMR23のシートが熱くなる理由について、クラック代表は次のように説明している。

「周囲に油圧ラインやECUなどがあるんだ。それらすべてが熱くなるため、シートを熱から守ろうとすることになる」

「だが重量の問題もあり、何らかの冷却デバイスを設けるというのも望ましいことではないんだ」

　アロンソはレース序盤15周の段階で、すでにシートの熱さが問題になっていたと振り返った。

「僕たちの場合、ランスも僕も右手側のシートの熱さに少し苦労した。最初の15周でやけどしたので、無線でピットストップの時に水か何かをかけて欲しいと頼んだけど、それはダメだったみたいだ。だから本当にキツかったね」

「僕らは（以前も）いくつかの問題に対処してきた。でも今日は極まっていたね」

　なおアロンソは同じく中東サウジアラビアで開催されるダカールラリーにも参加したことがある。その時の過酷さと比較について、彼はこう語っている。

「以前、8月にここカタールでナッサー（アル-アティヤ）とテストをしたことがあるけど、今日と似たような感じだった。この時期のカタールはいつも超過酷だ」

Additional reporting by Adam Cooper

Comments

[iyx********]

エアコンとかだと今後減少傾向にある重量とかスペースに関わってくるからそんな大袈裟なことじゃなく空冷で上手くシートを冷やす事はできないのかな。

[葛葉恭次]

実際に発火して燃えるテスラやヒョンデがある中で、燃えるようだという表現を、あたかも本当に燃えたかのように書くタイトルはよくないですね。