現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > アンドレッティF1、ルノー製パワーユニット供給事前契約は既に失効……アルピーヌ暫定代表が認める「彼らと交渉を再開する前に、F1の”参入承認”決定が必要だ」

ここから本文です

アンドレッティF1、ルノー製パワーユニット供給事前契約は既に失効……アルピーヌ暫定代表が認める「彼らと交渉を再開する前に、F1の”参入承認”決定が必要だ」

掲載 更新
アンドレッティF1、ルノー製パワーユニット供給事前契約は既に失効……アルピーヌ暫定代表が認める「彼らと交渉を再開する前に、F1の”参入承認”決定が必要だ」

 アルピーヌは、F1新規参入を目指すアンドレッティとのルノー製パワーユニット(PU)供給契約について、既に期限切れになっていることを明かした。

 F1に新規参入することを目指しているアンドレッティは、先日FIAから参戦計画が承認された。今後、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)との商業権契約を結ぶことができれば、晴れて2025年からF1に参戦することが可能となるが、FOMや既存のF1チームは、アンドレッティのF1参戦については否定的な見方を崩しておらず、まだまだ高い障壁が残っているというべきだろう。

■F1新規参戦のエントリー承認受けたアンドレッティ、進む先は「法廷ではなくF1グリッド」とFIA会長は楽観視

 そんなアンドレッティは、GM(ゼネラル・モータース)/キャデラックと提携してF1に参戦することを目指している。GMも将来的にはF1のPUを開発することを目指していると言われる。

 ただ2025年にはGMのPUは間に合わないため、アンドレッティの参戦開始当初は、別メーカーのPUを使う予定であり、GMのマーク・ロイス社長も今年の1月の段階で「我々は(参戦の)初期段階に向けてあるPUサプライヤーと合意している」と明言していた。

 その”あるメーカー”とはルノーであったことを、同社のワークスF1チームであるアルピーヌの暫定チーム代表を務めるブルーノ・ファミンが認めた。すでに事前合意まで結ばれていたという。しかしながらファミンは、その事前合意はすでに失効してしまっていると、motorsport.comの取材に語った。

「我々はアンドレッティと事前契約を結んでいたが、それは期限切れとなってしまった。彼らは特定の日付までにF1エントリーが認定されるはずだったからね」

 そうファミンは語った。

「つまり、これからアンドレッティと何かをしたいのであれば、完全な契約、正式な契約について交渉する必要があるということだ。現時点でアンドレッティとの契約は何もない」

 ファミンによれば、数ヵ月前に事前合意が期限切れになって以来、さらなる交渉は行なわれていないという。また、アンドレッティの参入がFOMに承認されるまでに、交渉を再開する予定はないと説明する。

「状況については、誰もが知っていると思う」

 そうファミンは付け加えた。

「我々には何かが必要だ。そしてアンドレッティとの交渉を再開する前に、F1の決定が必要なのだ」

 前述の通り、アンドレッティはF1に参入するにあたってGMと提携しているが、アルピーヌとしてはこの事は、短期的にPUを供給する上で影響を与えることはないという。

「我々は依然として同じ線の上にいる」

 そうファミンは語る。

「我々には、契約を結ぶための前提条件があった。これが満たされることを依然として期待しているが、我々のプロセスは全く変わっていない」

 しかしカスタマーPUを供給するためには準備するための時間が必要であるため、来年初めまでに決定が下されなければ、2025年に向けてPUを準備できなくなる可能性があると、ファミンは説明する。

「アンドレッティだけのことを言っているわけではない。我々はシーズンに向けたパーツの供給を、かなり早い段階から開始している」

 そうファミンは言う。

「もちろん、状況によってはできることもできないこともある」

「しかし現時点でそれについて話しても無駄だ。我々には出発点がないからね」

 アルピーヌは、アンドレッティにPUを供給することについては前向きであるものの、同チームの参入については、F1に追加の利益がもたらすことができることが確実だと判断される場合にのみ承認されるべきだと主張した。つまり、他のチームと足並みを合わせている。

「全11チームになることが、このビジネス全体、そしてF1全体に付加価値をもたらすのであれば、11チームになることについて我々は何も反対しない」

「11番目のチームがもたらす付加価値を評価するのは、F1とプロモーターだ。そして本当に大きな付加価値があると評価されれば、それは素晴らしいことだ」

「我々が望んでいないことは、11番目のチームが参入することで、チャンピオンシップにおける我々の資産価値を薄めてしまうことだ。そういうことがあるのなら、もちろん我々は反対する」

こんな記事も読まれています

フェルスタッペン「ラスベガスは今季を象徴するような週末」これまでとは異なる価値を実感/チャンピオン会見 (1)
フェルスタッペン「ラスベガスは今季を象徴するような週末」これまでとは異なる価値を実感/チャンピオン会見 (1)
AUTOSPORT web
「厳しいシーズンを団結して戦ったことは誇り」フェルスタッペンも予想外の苦戦。転機はモンツァ/チャンピオン会見 (2)
「厳しいシーズンを団結して戦ったことは誇り」フェルスタッペンも予想外の苦戦。転機はモンツァ/チャンピオン会見 (2)
AUTOSPORT web
「イライラが和らぐ」とドライバーも支持。IMSA、GTDプロ/GTDをめぐるルール変更を発表
「イライラが和らぐ」とドライバーも支持。IMSA、GTDプロ/GTDをめぐるルール変更を発表
AUTOSPORT web
トヨタ版「CX-80」は“4人乗り”仕様! 衝撃的な「カクカクボディ」採用した“個性派デザイン”が凄い! マツダ「3列シートSUV」とは異なる“めちゃ未来”なモデルとは!
トヨタ版「CX-80」は“4人乗り”仕様! 衝撃的な「カクカクボディ」採用した“個性派デザイン”が凄い! マツダ「3列シートSUV」とは異なる“めちゃ未来”なモデルとは!
くるまのニュース
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
AUTOSPORT web
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
Auto Messe Web
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
AUTOSPORT web
進化型『GRヤリス』用、HKSのスーパーターボマフラー2製品発売 「運転が楽しくなる音質」実現
進化型『GRヤリス』用、HKSのスーパーターボマフラー2製品発売 「運転が楽しくなる音質」実現
レスポンス
『ジャガーXJR-12(1990年~1991年)』再びル・マン制した耐久専用車【忘れがたき銘車たち】
『ジャガーXJR-12(1990年~1991年)』再びル・マン制した耐久専用車【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
美しすぎる三菱「和製スポーツカー」が凄い! ド迫力の「巨大グリル」採用した“ラグジュアリークーペ”に大注目! めちゃ開放的な「オープン仕様」も設定した「“幻の”エクリプス」とは!
美しすぎる三菱「和製スポーツカー」が凄い! ド迫力の「巨大グリル」採用した“ラグジュアリークーペ”に大注目! めちゃ開放的な「オープン仕様」も設定した「“幻の”エクリプス」とは!
くるまのニュース
R36「スカイラインGT-R」まもなく実車公開か!? デザインはまるでR34型! 4.1リッターで1000馬力を発生する「次世代型GT-R」の気になる姿とは?
R36「スカイラインGT-R」まもなく実車公開か!? デザインはまるでR34型! 4.1リッターで1000馬力を発生する「次世代型GT-R」の気になる姿とは?
VAGUE
【第1回】長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:ミニチュアと実車の二刀流趣味~スーパーセブン編
【第1回】長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:ミニチュアと実車の二刀流趣味~スーパーセブン編
AUTOCAR JAPAN
「能ある鷹感がいい」ワゴン専用になったVW『パサート』、デザイン、実用性にSNS注目
「能ある鷹感がいい」ワゴン専用になったVW『パサート』、デザイン、実用性にSNS注目
レスポンス
ハイエースにキャラバンが「デコトラ」みたいに「ギラッギラ」! 一歩間違えると「ブサイク」になる難易度高めの「デコバン」ワールド
ハイエースにキャラバンが「デコトラ」みたいに「ギラッギラ」! 一歩間違えると「ブサイク」になる難易度高めの「デコバン」ワールド
WEB CARTOP
F1ハースとの協業で得られる技術的メリット。WECとの違いとパイプライン【トヨタ/TGR加地部長インタビュー/前編】
F1ハースとの協業で得られる技術的メリット。WECとの違いとパイプライン【トヨタ/TGR加地部長インタビュー/前編】
AUTOSPORT web
マセラティ公式の「スーパーカー消しゴム」グッズ発売、“直線番長レース”で大人も夢中に
マセラティ公式の「スーパーカー消しゴム」グッズ発売、“直線番長レース”で大人も夢中に
レスポンス
「うわっ…!」“西日”がまぶしい! 午後のドライブで突然のピンチに!? 注意したい晩秋特有の“現象”に有効な「対策」とは
「うわっ…!」“西日”がまぶしい! 午後のドライブで突然のピンチに!? 注意したい晩秋特有の“現象”に有効な「対策」とは
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村