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懐かしさを感じる柔らかな光!? 昔のバイクのライトに暖かみを感じるのはどうして?

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懐かしさを感じる柔らかな光!? 昔のバイクのライトに暖かみを感じるのはどうして?

あのオレンジの暖かいライトは何に由来するのか

 昔のバイクと最近のバイクを比べていると、パーツの造形やデザインなどに違いを感じることが多々あります。その中でも、ヘッドライトの辺りには大きな違いを感じる人も少なくないでしょう。

【画像】過去と現在で違うヘッドライトの画像を見る(10枚)

 実際に比べてみると、最近のバイクのヘッドライトはキリッとした光り方をしているのに対して、昔のバイクのヘッドライトはどこか暖かく、柔らかい光り方をしているように感じられます。

 では、この光り方の違いには何が関係しているのでしょうか。

 そもそもバイクのヘッドライトに使われているランプとしては、主に「ハロゲンランプ」「HIDランプ」「LEDランプ」の3種類が挙げられます。この3つのランプのうち、どれを使っているのかが、ヘッドライトの光り方の違いに関係しています。

 1つ目の「ハロゲンランプ」は、この3つのランプの中で、1番古くから使われているランプです。そのため、昔のバイクでは必然的にハロゲンランプを使っていることが多いのです。

 ハロゲンランプは、家庭でも使われている白熱電球によく似ており、光る仕組みは白熱電球とほぼ同じです。電球の中央の「フィラメント」と呼ばれる細い線状の部分に電気が通ると、そこが発熱して発光するという仕組みになっています。

 このような光り方をするため、ハロゲンランプは自然な明るさと暖かみのあるオレンジ色の光を放ちます。この独特の明るさと色味が、昔のバイクのヘッドライトに暖かみを感じる理由の1つになっています。

 光る方法こそ似ている白熱電球とハロゲンランプですが、これら2つには、「電球の中に入れられている空気が違う」という大きな差があります。

 白熱電球の中には、フィラメントが簡単に燃え尽きることを防ぐために、アルゴンや窒素ガスといった気体が入っています。対して、ハロゲンランプの中には、アルゴンや窒素ガスだけでなく、ヨウ素や臭素といった「ハロゲン族」の元素のガスが少し入っています。

 ハロゲンランプは、ハロゲンガスが入っているおかげで、白熱電球よりもさらに明るく光るという特徴があります。また、白熱電球よりも寿命が長いという利点もあります。

「白く、明るく、寿命も長く」HIDランプやLEDランプの台頭

 対して、2つ目の「HIDランプ」や、3つ目の「LEDランプ」は、最近のバイクのヘッドライトに多く使われています。

 HIDランプは、ハロゲンランプにかわるランプとして1996年ごろから一部のバイクで使用されるようになりました。HIDランプは、発熱して発光するハロゲンランプよりも、エネルギーのロスが少ないため、消費電力が少ないことが特徴的でした。さらに明るさも向上し、より寿命も長くなったため、当時としては革新的でした。

 さらに、LEDで白色を表現できるようになったため、2014年ごろからLEDランプがバイクのヘッドライトにも本格的に使われるようになりました。

 LEDランプは、HIDランプよりもさらに寿命が長く、球切れした際の交換も楽という利点があります。

 過去に主流だったハロゲンランプと、現在の主流であるLEDランプを比較すると、LEDランプの方が明るく白いキリッとした光を放つため、ヘッドライトに必要な明るさを簡単に得られます。

 また、LEDランプの方が、ハロゲンランプより5倍も寿命が長いとされています。さらに、LEDランプの方が消費電力も少ないため、バッテリーに与える負荷も少ないです。

 このように、ハロゲンランプよりも優れている点が多くあるため、最近のバイクではハロゲンランプにかわって、LEDランプが基本的に使われるようになりました。

※ ※ ※

 LEDの方が合理的な点が多いため、最近のバイクではLEDランプが多く使用されています。ただ、最近の家でよく使われるLED照明よりも、昔の家でよく使われた白熱電球の方が、どこか暖かみを感じることがあるのと同じように、バイクのヘッドライトでも、独特の暖かさや、懐かしい雰囲気を感じさせるハロゲンランプの方は、いまだに人々を魅了し続けています。

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みんなのコメント

6件
  • xat********
    LEDランプは、自車のブルーライトの光で目が早く疲れます。往復で4時間以上に成ると酷い。
  • 藍流頓瀬奈
    ハロゲン、白熱球のヘッドライトは暗いとか言われるが荒天には強い。波長が長い分雨や霧でも遠くまで届いて見やすい。
    ウインカーの余韻があるのも白熱球はいい。
    マツダ車のウインカーはLEDなのに白熱球のような余韻を持たせている。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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