11月10日(日)、2024年のスーパーフォーミュラ最終戦となる第9戦鈴鹿の開催日を迎えた。午前中に行なわれた予選では、野尻智紀(TEAM MUGEN)がポールポジションを獲得した。
前日の第8戦の結果を受けて、タイトル争いの候補はふたりにまで絞られた。2位に入った坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がライバルに対するリードをさらに広げ、逆転の権利を有するのは同レースで3位に入った牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)のみとなった。ただその差は18.5ポイントとなっており、第9戦の予選で牧野が坪井に対して2点以上差を広げられることがあれば、その時点でチャンピオンが決まってしまうという状況だった。
【リザルト】スーパーフォーミュラ第9戦予選Q2順位結果(暫定)
気温17℃、路面温度19℃というコンディションでスタートした予選はまずQ1 A組の走行が行なわれた。タイトル獲得へ望みを繋ぎたい牧野は1分37秒719をマークしてトップに。ただ、PONOS NAKAJIMA RACINGの山本尚貴が1分37秒574でそのタイムを更新し、A組トップ通過でQ2に駒を進めた。山本はこのレースを最後にスーパーフォーミュラを引退することを発表済だが、シリーズから去るドライバーとは思えないパフォーマンスを見せた。
2番手は牧野。3番手以下は、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、岩佐歩夢(TEAM MUGEN)と続き、ここまでがQ2進出ラインだ。
続くB組では、ポイントリーダー坪井や前戦ポールトゥウインの太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)らが出走。前戦の予選で不運もありQ1敗退に終わった悔しさを晴らしたい野尻が1分37秒758でトップに立つと、それを更新したのが坪井。1分37秒351をマークし、B組トップ通過となった。2番手は太田、続いて野尻、山下健太(KONDO RACING)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)までQ2進出を果たした。
7分間Q2では、各車2周~3周をかけてタイヤを温め、前を行くマシンとのギャップを慎重にコントロールしながらアタックに入っていった。
その中でも野尻は、S字区間のあるセクター1で驚異的な速さを見せ、1分36秒542をマーク。その時点でタイムを記録していたライバルを大きく離してトップにつけた。
その後、坪井が1分36秒844で2番手に。一方で牧野はタイムが伸びず、予選トップ3のボーナスポイントを獲得できないことが決まった。このまま予選が終わり坪井が2ポイントを手にすると、この時点でタイトル争いに決着がついてしまう……そんな状況で好タイムをマークしたのが、牧野のチームメイトである太田。1分36秒797というタイムで、野尻と坪井の間に割って入った。
これで予選が終了。野尻が今季2度目のポールポジションを獲得した。2番手は太田、3番手は坪井で、タイトル争いは決勝に持ち越し。ただ点差は19.5に広がったため、決勝での逆転タイトルの可能性は10番グリッドスタートの牧野が優勝し、坪井が無得点(11位以下)になるシチュエーションしか存在しないことになる。
なお4番手以下は佐藤、福住、坂口、笹原、山下、山下、牧野、岩佐、大湯となった。
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