マクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウンは、2021年に新たに導入されるレギュレーションによって、自身が望む環境が用意されなければ、F1からの撤退を検討すると発言した。
2021年F1に技術レギュレーションやコストキャップなど財政面での変更を行うべく、協議がなされている。26日にロンドンで開催されるストラテジーグループおよびF1コミッション会合において、F1商業権保有者のリバティ・メディアはチーム側に最終的な提案を示す見通しとなっている。
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この会合を前に、ブラウンは、マクラーレンとして譲れないふたつの条件を明らかにした。
「マクラーレンにとっては、ふたつの条件をクリアする必要がある。ひとつは経済的に活動可能な状況であること、もうひとつは高い競争力を持って公平な戦いができることだ」とブラウンはthe Guardianに対して語った。
「そういう状況でなければ、F1における立場について真剣に検討しなければならない。我々としてはそのようなことは望んでいない」
「誰もが交渉のための駆け引きとして過激な発言する場合がある。だが、レーシングチームとしては、財政的に責任を負える状況であり、なおかつ高い競争力を発揮できる必要がある。新しい規則によってそういう環境で戦えると感じることができなければ、F1参戦について改めて考える必要があるだろう」
■「伝統よりも成績を重視した収益分配システムを」とザック・ブラウン
現在の分配金支払いシステムにおいて、マクラーレンは、フェラーリ、メルセデス、レッドブルらとともに“コンストラクターズ・チャンピオンシップ・ボーナス”を受け取っている。しかしブラウンは、過去の伝統よりもパフォーマンスに基づいて収益を分配するようなシステムに変更すべきであると主張した。
「収益分配はもっとパフォーマンスを重視し、よりバランスのとれた形にすべきだ」とブラウンは言う。
「フェラーリは一番のビッグネームであり、それに応じた分配金を受け取るべきであるという点においては誰も異存はない。しかし今のレベルは行き過ぎているし、それほどの金額をレースにつぎ込める状態はよくない」
「もっと平等になれば、全員が戦える状況になるはずだ」
「どこかひとつのチームが圧倒的優位に立つ時代もあるが、ひとつだけが優勢ではないF1の方が素晴らしい。つまり、あるチームが2年連続でタイトルを獲得することがあっても、5年や6年連続ではないことが望ましい」
ブラウンは、最終的には全チームとF1側が合意に達し、撤退するチームは出てこないことを期待している。
「全員が参戦を継続するものと期待している。今後、火花が散るようなこともあるだろう。交渉とはそういうものだ。しかしF1は最終的に正しいことをし、10チームすべてがサインし、2021年以降、より競争が激しい、優れたF1になるものと、私は確信している」
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