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歴代モデルで振り返るOPELを象徴するスペシャリティクーペ「CALIBRA」の魅力

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歴代モデルで振り返るOPELを象徴するスペシャリティクーペ「CALIBRA」の魅力

シンプルかつ流麗なデザインを最大の特徴とする『CALIBRA』。そのボディーワークはモデルライフを通じて大きく変わることはなかった。

CALIBRA カリブラ

【2021上半期ヒット商品】成熟したHVやPHVの登場で加速する電動化

1989-1997

実用車造りに長けたOPELは一方で、時代を象徴するエポックメイキングなクーペの開発も得意とする。その90年代の代表が『CALIBRA』である。

世界最良の値を生み出す空力ボディー

 20年近くにわたって人気を博した『MANTA』の後継車といえるのが『CALIBRA』だ。1989年に誕生した4シーターの2ドア+ハッチバックモデルは、『MANTA』の後を継ぐスペシャルティークーペとしての役割を担った。『VECTRA』をベースとしたこのクーペの肝は何より流麗なスタイリングであり、当然のことながらオペルのモデルすべてにおいて貫かれたエアロダイナミクス技術が取り入れられた。フロントエンドを天地に薄く仕立て上げ、後方に行くに従って絞り込むなどのボディーワークにより、空気抵抗係数は0.26と当時の量産車の中でも最良の値を叩き出している。

 プラットフォームがそうであるようにメカニカルコンポーネンツも『VECTRA』のそれが用いられた。エンジンは2L直列4気筒のSOHC(115PS)とDOHC(150PS)を用意し、駆動方式もFWDとフルタイム4WDの2タイプから選択可能だった。

 流麗なスタイリングのクーペながら、大きく開くテールゲートや分割可倒式のリアシートを備えるなど、高い実用性を融合させたこともあって『CALIBRA』はたちまちベストセラーカーへと上り詰めている。

 そんな勢いを削がぬようラインアップの充実を図るため1991年のマイナーチェンジで追加されたのが『TURBO 4×4』である。フロントには2L直4DOHCにKKK製ターボチャージャーやインタークーラーを追加して最高出力204PSを獲得したハイパワーユニットを搭載。車名からもわかるとおり駆動方式を4WDのみとしたことも特徴のひとつである。

 加えて93年には2.5L、V6(170PS)搭載車を用意するなど、オペルにおけるハイパフォーマーとしての地位を確固たるものにした。94年からは日本にも導入が始まっている。

シリーズタイトルをもたらしたハイパフォーマー

『CALIBRA』の人気に拍車をかけたのはドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)での活躍であることは間違いない。オペルがDTMに参戦したのは1989年のことで当初は『KADETT』や『OMEGA』をベースとしたモデルで選手権を戦ったものの、思うような成績を残すことができなかった。

 そこでオペル・ワークスチームはベースモデルを『CALIBRA』にスイッチ。94年から本格参戦を果たすとすぐに上位に入賞。非選手権ながらも初優勝を飾り、96年には国際ツーリングカー選手権(ITC)でマニュファクチャラーズタイトルを獲得するなど、その性能の高さを知らしめた。レーシングフィールドでの活躍もあって人気を集めた『CALIBRA』は97年まで生産が続けられ、24万台近くが世に送り出されている。

一見すると2ドアクーペのように見えるが、大きく開くテールゲートを備えている。ラゲージ容量は最大980Lと実用性も高い。

クーペモデルながら大人4人がゆったり座れる空間を確保。6:4分割可倒式リアシートを採用している。

空気の流れを示す『CALIBRA』のプロファイルショット。0.26という空気抵抗係数は1999年まで量産車最良値を誇った。

1996年にはチーム・ヨーストのマヌエル・ロイターが駆るマシン(写真)がシリーズタイトルを獲得した。

1994年からDTMへの本格参戦を果たした『CALIBRA』。元F1ワールドチャンピオンのケケ・ロズベルグらがステアリングを握った。

取材・文/桐畑恒治

160年の歴史を持つオペルのすべてがわかるブランドMOOK「&OPEL 未来を創るクルマ。」発売中

 1862年の誕生以来、不断の進化によっていつの時代も時代も最先端のポップカルチャーであり続けたOPEL。そのブランドDNAとその魅力を、チーフデザイナーへのインタビューや歴史的名車の検証などをもとに解き明かすムック本「&OPEL」が発売されました。

 ドイツの自動車メーカーOPELは、160年の歴史を持つ老舗ブランドです。日本との縁も深く、戦前から輸入され、2006年までは日本国内でも販売されていたので、ご存じ方はもちろん、実際に乗った/所有したことがある方も多いのではないでしょうか。

 そして今、OPELが再び、日本に上陸するといわれています。今度、日本にやって来るOPELは、私たちがしばらく見ないうちに、すばらしくモダンで、ポップな佇まいに変身していました。ドイツ車としての信頼感と堅実さはそのままに、ガジェット感あふれるデザインやカラーリングからは、「どんな人生を愉しみたい?」と、クルマが語りかけてくるようです。そんな、ニュー・ジャーマン・カーで実現するライフスタイルのテーマは「リラックス」。

 本書では、暮らしをアップデートするモダンジャーマンなクルマづくりの魅力を、160年の歴史とともに余すところなく、紹介します。

160年の歴史を持つオペルのすべてがわかるブランド大図鑑

『&OPEL(アンドオペル) 未来を創るクルマ。』

定価1650円(税込)A4変形判/132ページ

小学館刊

https://www.shogakukan.co.jp/books/09104254

■本書のコンテンツ紹介

PART 1  OPELが提案するRELAX LIFE

●人気モデル「CORSA」「MOKKA」「GRANDLAND」徹底解剖!

PART 2 Pop&Future! OPELの秘密

チーフデザイナー・Mark Adams インタビューファッションデザイナー・Marcel Ostertag インタビュー「ASTRA」「MANTA」「COMBO LIFE」最新モデルの魅力OPELと相性抜群のライフスタイル名品セレクションPART3  Just like an OPEL

注目のクリエイターが語るNEW OPELの魅力アンバサダーを務めるリバプールFC監督・ユルゲン・クロップ氏とOPELPART 4   ドイツから特報!元気なOPEL

「MOKKA」「CORSA-e」「GRANDLAND」現地試乗レポート詳報オペルCEO Uwe Hochgeschurtz氏インタビューPART 5   Republish of Historic car impression

革新的な挑戦を続けてきた自動車ブランドOPELの歴史

老舗自動車専門誌の編集者が語るOPELの魅力OPEL in Motorsports「CORSA」「ASTRA/KADETT」「VECTRA」「OMEGA」「SPEEDSTER」「GT」「MANTA」「CALIBRA」「ZAFIRA」PART6 「&OPEL」 Square

FUN collectionOPEL FUN in JapanOPEL Engineering HistoryLogo transition of OPELOPELディーラーの斬新なCI【オンライン書店で購入する】

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みんなのコメント

7件
  • TURBO 4×4の6MTにはかなり惹かれた
  • 普通の2リッターのFFのに乗ってましたが、すごく気に入ってました。デザインは流麗ですが中も広くて4人大人がちゃんと乗れます。女性受けも良かったですね。ほとんど街で見かけないのもメリットでした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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