『ゼイリブ』ほか鬼才監督の初期代表3作上映「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」

『ハロウィン』（1978年）や『遊星からの物体X』（1982年）などで知られるSF・ホラーの名匠ジョン・カーペンターの初期代表作から、『ザ・フォッグ』（1980年）、『ニューヨーク1997』（1981年）、『ゼイリブ』（1988年）が「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」と題して4Kレストア版で一挙上映されます。

　霧とともに港町を襲う亡霊たちの恐怖を描いた『ザ・フォッグ』、巨大刑務所と化したマンハッタン島に捕らわれた大統領を救うべく死刑囚スネーク・プリスキンが大暴れする『ニューヨーク1997』、不思議なサングラスの効果で実は宇宙人に支配されていることに気づいた力持ちが陰謀を暴く『ゼイリブ』。3作ともジャンル映画好きならば避けて通れない名作であり、今回のレトロスペクティブは4Kレストア映像かつ大きなスクリーンで鑑賞できる貴重なチャンスとなります。

　監督作品は2010年の『ザ・ウォード／監禁病棟』以来ご無沙汰となっているカーペンター監督ですが、SFやホラー、スリラー、サスペンス映画に徹したキャリアは多くのリスペクトを集め、優れたキャラクター造形と自らが手掛ける音楽、そして未来を予見したようなストーリーなど、2022年現在まで世代やジャンルを超えて大きな影響を与え続けています。このたび上映される3作を未見でも、少なからずその影響下にあるコンテンツを享受していることでしょう。

『ニューヨーク1997』のセルフリメイク作『エスケープ・フロム・L.A.』（1996年）はスネークがハーレーダビッドソン・スポーツスターに乗る姿が印象的でしたが、80年代の乗り物が大量に映り込むという意味でも見逃せない初期カーペンター映画。『ゼイリブ』『ニューヨーク1997』『ザ・フォッグ』4Kレストア版は「ジョン・カーペンター レトロスペクティブ2022」で2021年1月7日（金）より公開です。