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新型コルベットでの初陣で課題が見えた小泉洋史、初戦でポイント獲得も「もっと攻めのレースを」

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新型コルベットでの初陣で課題が見えた小泉洋史、初戦でポイント獲得も「もっと攻めのレースを」

 長丁場の開幕戦を入賞圏内の10位で終えたあと、「自分にとって、とても多くを学べた価値あるレースでした」と初陣を振り返ったのは、今季2024年のWEC世界耐久選手権に参戦する5名の日本人ドライバーのひとり、小泉洋史だ。

 2月29日から3月2日にかけて、中東カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで行われたWEC第1戦カタール1812km。ジェントルマンドライバーである小泉は、この2024年に新設されたGTカテゴリー“LMGT3”で2台のシボレー・コルベットZ06 GT3.Rを走らせるTFスポーツに所属し、自信初となる世界選手権のフルシーズンキャンペーンを開始した。

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 開幕戦の舞台となったカタールはシリーズ初開催のサーキットということもあり、小泉を含め未経験のドライバーが多数を占めた。そんななか、本戦を前にした2月26~27日に同地で実施された公式テスト“プロローグ”で82号車コルベットに乗り込んだ小泉は初日から順調に周回を重ね、セッション1では最多となる79周をラップしつつブロンズドライバー最速となるタイムをマークしてみせる。続くセッション2でもベストタイムを2秒近く縮める快走を見せてクラス5番手に。翌日のセッション3でもクラス3番手となる1分54秒959をマークするなど、この1年をともに戦う新車への理解を深めていった。

 迎えたレースウイークは2月最終日の29日(木)から走行が開始された。小泉はマシンをシェアするダニエル・ジュンカデラとセバスチャン・バウドとともに、決勝レースに向け多くのプログラムを消化。この3名がドライブした82号車コルベットは、計3回のフリー走行でいずれもクラス10番手タイムを刻んだ。

 ブロンズドライバーがタイムアタックを担当する公式予選は1日(金)に行われ、小泉はこのセッションで1分56秒586をマークするが、惜しくもハイパーポールに進出できるトップ10を逃しクラス11番手からの決勝スタートが決定した。

 彼はレース後、金曜日の予選について次のように語っている。「長いレースであり、予選順位は大きな影響がないと思っていたのは大間違いだと痛感しました。やはりスターティンググリッドの1番手と11番手は違います」

 自身のアタックを顧みた小泉は「予選での1周のまとめかた」や「前車との間隔」といったものを課題として挙げている。

 今年最初のレースとなった決勝は1812km(335周)、約10時間におよぶ長丁場となった。母国ラウンドである富士戦へのスポット参戦経験はあるものの、実質WECルーキーである小泉だが、彼はスタートからのダブルスティントを含む計4スティントを担当。その中で大きなミスなく自身のパートを走り切り、チームオーナーであるトム・フェリエ代表を満足させてみせた。

 なお、最終スティントでは平均タイムを大幅に向上させた小泉だが、54歳のジェントルマンドライバーはこれさえ課題に挙げ、さらなる高みを目指している。

「決勝ではペースも良く、ミスなく高いアベレージラップで走り切ることができました。しかし最終スティントでベストをマークできたということは、慎重に安全マージンを取りすぎていた部分もあるということ。次からは耐久とはいえ、スプリントレースの気持ちでもっと攻めのレースをせねばと思いました」と語っている。

 ジュンカデラのトラックリミット違反によるドライブスルーペナルティがあったもののシーズン最初のレースをノートラブルで走り切り、クラス10位入賞という結果で終えた小泉組82号車コルベットとTFスポーツ。開幕戦では姉妹車81号車コルベットが、映えあるLMGT3クラス最初のポールポジションを獲得したチームが挑む次戦は、ルサイルと同様にこちらもシリーズ初開催となるイモラ・サーキットが舞台の第2戦イモラだ。

 同ラウンドに向け、小泉は「参加するドライバーの中でイモラを走ったことがないのは自分だけという厳しい状況ですが、まずはドイツに飛んで本格的にシムトレーニングを積み、より良い成績を求めてトレーニングに励みたいと思っています」と意気込みを語った。

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