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セバスチャン・ローブ・レーシング、世界ラリークロスにも参戦。ライバルもテスト開始

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セバスチャン・ローブ・レーシング、世界ラリークロスにも参戦。ライバルもテスト開始

 WorldRX世界ラリークロス選手権で、プジョー・スポールのワークスドライバーとして参戦するセバスチャン・ローブが、サーキットを中心に活動してきた自らのチーム、“セバスチャン・ローブ・レーシング(SLR)”を2018年のWorldRXにフル参戦させると発表した。

 プジョーのワークス指定を受けるチーム・プジョー-ハンセンからエントリーする9度の元WRC世界ラリー選手権チャンピオンのローブは自らのチームもこの世界選手権にエントリーさせることを決め、ドライバーにはフランス人のグレゴール・ドゥムースティエを起用。マシンは自らがドライブする車種と同じ、プジョー208RXスーパーカーを投入する。

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 もちろん、このプジョー208はプジョー-ハンセンと同じワークスカーではなく、SLRがオンローク、オレカと共同開発した独自のマシンとなり、チームの共同創業者であるドミニク・ハインツはそのコンセプトを「極限まで追い込んだ究極の1台」だと説明する。

「世界ラリークロスへの参戦を発表できてうれしい。これはSLRにとっても新しい、エキサイティングな挑戦になるだろう」とハインツ。

「このカテゴリーは急速に発展しており、ファンやメディアの関心とともに競技レベルも急速に進化している。セバスチャン(ローブ)はこのカテゴリーを熟知しているし、今季は彼と毎ラウンド顔を合わせることができるのもうれしいね」

 ドライバーに起用されたドゥムースティエは、2016年にSLRとともにWTCC世界ツーリングカー選手権にエントリー。昨年はWorldRXに活動の場を移し、DAレーシングのプジョー208で数戦のイベントに参戦するなど、ラリークロスでの経験も重ねてきた。 

「グレゴールのチーム復帰も歓迎したい。彼とはSLRでWTCCでの旅を経験し、その後WorldRXで活躍する姿を見てきた。その経験は非常に役立つはずで、お互いをよく知る相手と仕事をすることはいつだって素晴らしいことだ」と、ドライバーへの期待を語ったハインツ。
 そのドゥムースティエ自身は、この新たなチャレンジとなる2018年シーズンに対し「技術的な面でも、自分自身にとっても、欠けているものを埋めるべく開発に集中する1年になるだろう」との見通しを述べた。

「たとえいくつかのラウンドでファイナルに進出できたとしても、我々はまったく新たなベンチャーであることに変わりはない。僕は自分自身にも目標設定をしないつもりだ」とドゥムースティエ。

 このほか、2018年のSLRは新設されたWTCR世界ツーリングカー・カップへの参戦も表明しており、WTCCでともに戦ったメディ・ベナーニと、ツーリングカーの名手で元WTCC王者でもあるロブ・ハフを起用。WTCC時代のシトロエンからフォルクスワーゲン陣営にスイッチし、ゴルフGTI TCRの2台体制で戦う。

 そのSLRにとってWorldRXではライバルとなるフォルクスワーゲン・モータースポーツを筆頭に、各ワークス指定チームが第8戦の舞台でもあるフランス・ロエアックで開催されたWorldRX公式オフシーズンテストに登場。カモフラージュをまとった2018年モデルを続々と披露した。

 この公式テストに先立ち、ベルギーのメテでシェイクダウンを敢行したPSRXフォルクスワーゲン・チーム・スウェーデンは、王者ヨハン・クリストファーソンと代表のペター・ソルベルグが、ドイツ・ハノーヴァーでアップデートが施されたマシンをシェアし、25ラップを走行。

 公式テスト初日にもソルベルグが52ラップを走破するなど、チャンピオンチームの貫禄をみせつけた。

 また、昨季限りでDTMドイツ・ツーリングカー選手権からの引退を表明し、アウディスポーツのワークス指定チームとしてWorldRX1本に集中して戦うことを決めた2016年王者のマティアス・エクストロームも、アウディS1 EKS RXクワトロの最新モデルを投入する。
 このチームEKSアウディスポーツの最新モデルは、リヤエンドを中心に大幅な改良が施されており、リヤコンパートメントに搭載された巨大なラジエーターに送風するためフェンダー部に設けられていたエアインレットが廃止され、新形状となったリヤウイングとルーフ、そしてクォーターウインドウ部にインレットを新設。エアロ効率が大きく改善されたという。  

 また、エクストローム同様にDTMでキャリアを重ね2度の王座を獲得、昨季はMJPレーシング・チーム・オーストリアから初のフルシーズンエントリーを果たしたティモ・シャイダーが、プロドライブが設計・製造を担当した新型モデル、ルノー・メガーヌRS RXスーパーカーのテストを担当。今季ルノーを走らせるゲラン・シシェリが代表を務めるGCKのプライベート施設でドライブを担当した。

 2018年シーズンに向け、BMWとの話し合いを持ったことを認めていたシャイダーだが、改めて今季はこのGCKで新型モデルの開発ドライバーを務めることになった。

「GCKとのコラボレーションは、僕がこれまでのキャリアで得た知見をラリークロスの新型モデル開発という大きなプロジェクトに役立てる理想的なもので、この大役に興奮しているよ」と、喜びを語ったシャイダー。

「この挑戦を本当に楽しみにしているし、願わくば世界中のラリークロス会場で好リザルトを挙げられるような成功が収められればうれしい。テストを続けるのが待ちきれないし、4月にメガーヌがどんな競争力を発揮できるか、本当に楽しみだよ」

 プロドライブが車体製作と2リッター・ターボの開発も請け負ったこのルノー・メガーヌRS RXは、元フリースタイルスキーの世界王者でエクストリーム・モータースポーツ界でも活躍してきたGCK G-FORSチームの代表を務めるゲラン・シシェリがドライブ。さらにセカンドドライバーとして、元フランス・ラリークロス王者のジェローム・グロセット-ジャニンの起用もアナウンスされている。

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