現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > LMDhかLMHか。フォード、将来のWEC/IMSAプロトタイプ開発の可能性示唆も「状況を注視する」

ここから本文です

LMDhかLMHか。フォード、将来のWEC/IMSAプロトタイプ開発の可能性示唆も「状況を注視する」

掲載
LMDhかLMHか。フォード、将来のWEC/IMSAプロトタイプ開発の可能性示唆も「状況を注視する」

 フォード・パフォーマンス・グローバル・モータースポーツ・ディレクターのマーク・ラッシュブルックによると、フォードは将来的にトップクラスのプロトタイプレースに進出する場合、LMDhとLMHの両方のプラットフォームを検討するという。

 同氏はアメリカ、デトロイトのOEMがIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とWEC世界耐久選手権で、それぞれGTPとハイパーカー・クラスのプログラムを実施することを検討し続けていることを認めた。一方、それらはまだ可能性の段階であり、決定されていないことを示唆している。

アキュラがLMDh新時代初戦のポールポジションを獲得。僅差でポルシェが続く/デイトナ24時間予選

 ラッシュブルックは26日(木)、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイでSportscar365に対し、「GTコンバージェンス(収束・収斂の意)とプロトタイプ・コンバージェンスの両方で起きていることについて、世界のスポーツカーコミュニティを祝福したい」と述べた。

「このようにWEC、ACOフランス西部自動車クラブ、FIA国際自動車連盟がIMSAと協力しクルマを一緒に走らせることができる事実とその機会を生み出したことは素晴らしく、また、ここで用いられるLMDhやGTPのフォーミュラも素晴らしいものだと思っている」

「プロトタイプクラスでそのようなことが起こるのは、スポーツカーレースにとって素晴らしい時代だと思う」

 フォードは2023年からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のトップクラスに導入されたLMDhについてどう考えているのか、という質問に対しラッシュブルックは状況を見守り続けていると答えた。

「何ごともそうだが、我々はつねに世界中でどのようなシリーズを利用できるかを見ている」と彼は言った。「私たちは、つねにこの状況を注視しているんだ」

 しかしラッシュブルックは、フォードが「文字どおり今すぐ」プログラムを開始するのであれば、2024年のデビューは「時期尚早」であると述べたが、メーカーが実際に開発中のプロジェクトがあるかどうかは明らかにしなかった。

「私たちにとって多くのことがあり、それらはすべて良いものだ」と彼は答えた。

「我々の責任のひとつは、世界のどこでレースをするのがベストなのかを見極めることだ」

「どのレーシングシリーズにもつねに目を向けているが、どれだけ頻繁に見るか、どれだけ近くで見るかの問題だ」。

 ラッシュブルックは、IMSAとFIA/ACOの世界的なコンバージェンスを考えると、LMHマシンを作ることは不可能ではないと強調した。

「もし我々が真剣に決断する段階に入ったとき、あるいは本気で決断を下したとき、その時点になれば我々は両方を公平に見るだろう」と彼は言った。

「今の時点では、どちらかに傾いているとは言えない。私たちはそれらを公平に検討するつもりだ」

■今日のフルEVシリーズでは不十分。現時点ではハイブリッドが適格と判断

 ラッシュブルックは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権のようなフル電動シリーズを監視しながらも、フォードがEV技術を「自社の分野で」推進すると決めたことは、哲学の変化をもたらしたと述べた。

「私たちは少しシフトした」と彼は言った。

「2018年当時、私たちは『これからたくさんのフル電気自動車がやってくるから、何かフル電動車のレースをする必要がある』と言っていたんだ」

「そのため、我々はそれを綿密に研究した。しかし、モータースポーツはスペクタクルなんだ。ファンや顧客の関心を引くためのものである」

「残念ながら今日に至るまで、私たちは電動シリーズの中でそれを実現するものはまだないと考えている」

「我々の戦略はNASCAR、マスタングGT3や同GT4、オーストラリア・スーパーカー(SCB)のいずれでも内燃エンジンと関わりながら、私たちのドライバーやパーソナリティを使って電気自動車やデモカーで行ってきたような電動化のストーリーをマーケティングツールとして伝えることだ」

「私たちは、完全にコントロールできる方法で、電動化の話をすることができる。それが、私たちのためになっているんだ」

■WRCではプーマ・ラリー1ハイブリッドがうまく機能

「もしも、フォードにとって魅力的なフル電動化シリーズがあれば、それを見て検討することはもちろん、もしかしたら飛びつくかもしれない」と語ったラッシュブルック。

「先ほども言ったように、今のところ我々は内燃機関を用いるシリーズへの参戦とフルEVデモカーでのPRで満足している。WRC世界ラリー選手権のラリー1では、フォード・プーマでハイブリッド車による競争をしているが、このスポーツのフォーマットではハイブリッドはとてもうまく機能している」

「(ラリーの拠点となる)サービスパークでは、(規則により)フル電動駆動でなければクルマを動かすことができない。だから、サービスパークに来たファンは、驚異的な速さを見せるあのクルマが、電気モーターだけでサービスパークを移動しているのを見ることになるんだ」

「電気モーターによるエクストラパワーがもたらすパフォーマンスは、音も匂いも素晴らしいままだが、従来以上のパフォーマンスを得ることができる。これは私たちのためにあるようなものだ」

「IMSAのGTPは電気モーターからエクストラパワーを得て、これまでより強力なパフォーマンスを得るという点で多くの意味で(ラリー1と)似ている」

「ハイブリッド車は意味あるものであり、それは理にかなっている」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村