ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティのフィリペ・アルバカーキは、1月27~28日に決勝開催されるデイトナ24時間レースに向けてアキュラが「昨年とは異なる現実」に直面しており、昨年のレースと比べてアキュラARX-06がより多くのウエイトを搭載して走行していることについて語った。
2023年、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTP時代の幕開けとなったデイトナを圧勝したアキュラだったが、今年はペースに苦戦。公式テスト最終日の1月21日にフロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われた2024年開幕戦の予選では、5&6番手に並ぶ形となった。
【2024年デイトナ24時間:全車総覧1】要注目の新カラーリング多数/GTP&LMP2クラス編
■BoPについては「あまり話したくない」
既報のとおり、昨年GTPを戦っていたメイヤー・シャンク・レーシングが活動休止。一方でWTRアンドレッティでは1台増車され、2024年は2台体制を敷く。
迎えた2024年のデイトナの予選で、アルバカーキはリッキー・テイラー、マーカス・エリクソン、ブレンドン・ハートレーとシェアする10号車を予選6番手につける結果となった。ポールポジションを獲得したアクション・エクスプレス・レーシングの31号車キャデラックVシリーズ.Rからは、0秒691のおくれとなっている。一方の40号車は、ルイ・デレトラズのアタックにより5番手に入っている。
「僕らにとって、予選はとくに何か問題があったわけではない。ルイは『とんでもないラップだった』と言っていたし、僕から見ても良いアタックをしたと思う。だから、何の余力も残っていなかったと思う」とアルバカーキはSportscar365に語った。
「ポールポジションには、どうしたって手が届かなかった。他の選手たちがプラクティスで何をしているのかを知るのは難しいが、いずれにせよ、どのセッションでもトップタイムに近づくことはできず、予選でも同様だった。それが現実だ」
公式テスト前に発表されたBoP(性能調整)により、アキュラARX-06の最低重量は、今年のデイトナ24時間では1072kgと定められている。これに対し、当時4台の新型LMDh車両がすべて同一のBoPで臨んだ2023年の最低重量は1030kgだった。
キャデラックは今年も1030kgにとどまるが、同時に10kW(約13馬力)の出力の削減と、最大スティントエネルギーの12MJ削減に直面している。
また、大幅な変更があったGTクラスとは対照的に、GTPクラスでは予選後のBoP調整は行われなかった。
「このトピック(BoP)については、あまり話したくない」とアルバカーキは続けた。
「オフィシャル(IMSA)は僕らよりも知識があり、すべての車両のデータを持っているのだから、僕は彼らの取り組みを信頼しなければいけない」
「昨年から、とくに(最終戦の)プチ・ル・マンと比較して、我々の重量は大幅に増加した。最終戦ではアキュラとキャデラックはかなり互角に見えたけど、いまでは少し異なる」
「アキュラはもっとも準備が整い、もっとも効率的にクルマを投入し、シーズンを通してバランスが取れていたけど、アキュラとキャデラックはおそらくもっとも安定して強かった」
「それが最初のシーズンにのみ起こることは分かっていたんだ。現在はさまざまなメーカー間のバランスをとり、全員に勝利のチャンスを与える段階にあるけど、それは現実とは異なる。現在では、以前に行っていた作業は関係なくなっている」
「僕らはまだ良いクルマを手にしているけど、キャデラックと比較してウエイトが40kg重くなっているんだ」
アキュラが予選と比べてレースコンディションでより力強いパフォーマンスを発揮できるという期待はあるかとの質問に対し、アルバカーキは次のように答えた。
「ウエイトが増えると、とく暑いときはタイヤ・デグラデーションに大きな影響を与えるだろう。それは普通のことだ」
「燃料が少なく、1周のグリップがもっとも高い予選では生き残ることができるけど、そこから先は下り坂となる。それは単純に物理の法則であり、誰もが知っていることだ」
「理論的には、レースはもっと難しくなるだろう。だけど僕らは一生懸命取り組み、最善を尽くす」
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みんなのコメント
よくやってられるよな。話したくなくなる気持ちもよくわかる。