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逆転チャンピオン狙うトヨタのタナク「自分の力をすべて出し切る」/WRC第13戦オーストラリア 事前コメント

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逆転チャンピオン狙うトヨタのタナク「自分の力をすべて出し切る」/WRC第13戦オーストラリア 事前コメント

 11月15~18日に開催される2018年のWRC世界ラリー選手権最終戦、第13戦オーストラリアに向けて、参戦するドライバーたちが意気込みを語った。

 シリーズ最終戦であると同時にチャンピオンが決まる1戦でもあるラリー・オーストラリアは、アジア・太平洋圏で行われるシリーズ唯一のイベント。オーストラリア東海岸のコフスハーバーを舞台に争われる。

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 このラリー・オーストラリアはグラベル(未舗装路)で争われる1戦でステージも、道幅が狭く曲がりくねった森林地帯やカントリーロードを舞台とした高速ステージなど、バラエティに冨んでいる。

 森林地帯を抜けるステージでは、特に陽が低い早朝や夕方などは、生い茂る木々の間から光が差して、ドライバーの視界を奪う点も難度を高めるポイントだ。

 ラリーは15日(木)の現地8時(日本時間6時)ごろにシェイクダウンが行われ、翌16日(金)の8時3分(日本時間6時3分)に行われるSS1で開幕する。競技初日の16日はSS1~8までの9SSが行われる。

 競技2日目の17日(土)はSS9~18までの10SS、最終日の18日(日)はSS19~24までの6SSが行われる。このうち最終SS24はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。

 全24SS合計の走行距離は318.64km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1017.07kmとなる。

 WRC最上位クラスでは、シトロエンを除く3チームが3台体制でエントリー。シトロエンはマッズ・オストベルグとクレイグ・ブリーンのふたりにシトロエンC3 WRCを託す。

 チャンピオン争いでは王者セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が203ポイント、追うティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が201ポイント、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が181ポイントで、この3名がチャンピオン獲得の権利を持っている。

 マニュファクチャラーズチャンピオンはTOYOTA GAZOO Racing WRTが331ポイントで首位。ヒュンダイ・シェル・モビスWRTが319ポイント、Mスポーツ・フォード・ワールド・ラリー・チームが306ポイントだ。



■Mスポーツ陣営のコメントはこちら
■ヒュンダイ陣営のコメントはこちら
■シトロエン/トヨタ陣営のコメントはこちら


■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)

「チャンピオンシップも大詰めとなり、僕たちは2位とわずか3ポイント差のランキング首位で最終戦のラリー・オーストラリアを迎えている」

「それでも2戦前(第10戦トルコ)で首位と23ポイント差の3位だった時に比べれば素晴らしいポジションだよ。いまプレッシャーを感じているのは僕に追いつきたいライバルたちの方だからね」

「もちろん“掃除役”である先頭走者を務めることが簡単でないことはよく分かっている。それでも何が起きても不思議ではないが、僕たちの準備は万全だ」

「オーストラリアでは過去何度か優勝してきたから、今週末の目標も優勝することだよ」

「全力を尽くして、6度目のタイトルに向けてプッシュする準備はできている。(チーム代表の)マルコム(ウィルソン)やチームとの楽しくやりがいのあった2年間を最高の形で終えたいね」

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)
「いつもラリー・オーストラリアを楽しんできたから、週末はふたたび素晴らしい結果を出してシーズンを終えるつもりだ。スペインでの表彰台に続いて、オーストラリアでも自己ベストを出してシーズンを締めくくることができたら最高だ」

「ラリー・オーストラリアにはフレンドリーでリラックスした雰囲気があって、コフス・ハーバーに着いた瞬間から歓迎ムードを感じられる」

「だけど、このラリーは本当にチャレンジングなもので、年間を通して戦ってきたどのラリーともまったく異なるものなんだ」

「WRCでもっともエキサイティングなタイミングだから、誰もが来週何が起こるかワクワクしていると思うよ、僕たちも含めてね。ベストを尽くす準備はできているし、チームにとって最高の結果が得られるよう頑張るよ」

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)
「ラリー・オーストラリアで戦うのは初めてだけど、事前の準備方法は変わらないし、万全の準備をするために何度も(オンボードなどの)ビデオを観てきた」

「2016年にレッキ走行をした経験があるけど、今年のイベントを戦うためのペースノートがあるわけではない」

「ライバルと対等に戦えるように、まずはレッキから集中していかなければ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)
「オーストラリアはいつも僕たちと相性がいいんだ。2016年は優勝したし、ヒュンダイから参戦した2017年は総合首位で初日を終えたからね。残念ながら競技2日目にトラブルが発生してリタイアすることになったけど、基本的には速さを発揮できる」

「今年も競争力を発揮したいと思っているし、ここまで思うような流れを作れていないから、いい結果を出して今年を終わらせたいんだ」

「また観衆の目はタイトル争いに注がれている。チームとティエリー(ヌービル)をサポートするために、できることはすべてやるつもりだよ」

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

「ここ数戦は思うような戦いができておらず、信じられないくらい激戦のチャンピオン争いに身を投じている」

「今シーズンはどのマニュファクチャラーもクルーも浮き沈みがあったが、そうしたことはすべて忘れて、オーストラリアでの週末を完璧なものにするべく集中しなければならない」

「ドライバーズランキングで2位に後退してよかったことは、ダスティなグラベルステージの掃除役(先頭出走)をしなくて済むことだ」

「小さなアドバンテージでしかないが、今はすべてのことが重要だ。1年前も同じ出走順から優勝したが、この週末も同じ結果を目指している。それがタイトルを獲得するのにベストな方法だからね」

●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ラリー・オーストラリアでヒュンダイi20クーペWRCをふたたびドライブできることを楽しみにしているよ。僕たちが一番楽しみにしているイベントのひとつだからね」

「いつものように、(母国の)ニュージーランドからファンが来て素晴らしい応援をして、僕の気分をすごく高めてくれるんだ。昨年は3位でこのイベントをフィニッシュし、表彰台を獲得してシーズンを終えられた。今回もそんな結果を出したいと思っているよ」
■シトロエン・レーシング
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)
「去年がオーストラリア初参戦だったけど、安定した速さでステージを走ることができた。日曜日に大雨に見舞われるまではね」

「今年は2014年から2016年に使われた区間の一部がステージ構成に組み込まれている。でも僕はこのラリーが好きだし、ステージについての知識不足を補うためにできることはすべてやるつもりだ」

●マッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)
「昨シーズンはラリーオーストラリアには出場できなかったけど、またこのイベントを戦うことができてうれしいよ。例年、大きくステージ構成が変化しないからステージのことも分かっているしね」

「ステージは高速で、ドライブをとても楽しめるんだ。ここではいつも速さを発揮できるけど、たまに運が悪いときがあって、速さがリザルトに反映されにくいこともある」

「最後にC3 WRCをドライブしてから、少し時間が経ってしまっているけど、可能な限りすばやく感覚を取り戻せるだろうと期待しているよ」

■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
「オーストラリアを本当に楽しみにしている。なぜなら心から楽しむことができるラリーだからだ」

「オーストラリアはまず何よりもとてもリラックスした雰囲気が素晴らしく、通常は天候も良いから、シーズンの終わりにふさわしい1戦だと思う」

「今年は多くのステージが変更されたけど、その大部分は過去に走った経験がある道だし、僕が好きな高速ステージが多く含まれている」

「ここ数戦、速さを示すことができているから、自信を持ってラリーに臨み、好結果を得てタイトル獲得に貢献したいと思う」

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
「オーストラリアでは自分の力をすべて出し切るつもりだ。数字の上では僕にもまだドライバーズタイトル獲得の可能性がある。自力だけではどうにもならない部分はあるけど、最後まで諦めずに攻め続けるよ」

「マニュファクチャラーズタイトルに関して、我々は選手権をリードしているし、良い位置につけている。特に、グラベルラリーではここ数戦で良いパフォーマンスを発揮できているから、自信を持つべきだろう」

「ラリー・オーストラリアはつねに挑戦し甲斐のあるイベントだけど、高速で流れるような道が多く、我々との相性はとても良いはずだ」

●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)
「オーストラリアで良い結果を残し、チームのマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献したいと心から願っている」

「昨年はとにかく経験を積むことを目標にこのラリーを戦ったけど、今年はその経験を活かし、強さを示したいと思う」

「もしもドライコンディションなら、グラベルのステージは滑りやすいルーズグラベルに覆われる箇所が多くなり、早い出走順での走行は大きなチャレンジになるだろうね」

「実際、昨年早い出走順は経験して慣れることができているし、ここは時おり大雨に見舞われることも学んでいる」

「もしそうなると、森の中のステージはグリップレベルが頻繁に変わるから注意が必要だ」

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