MotoGP第19戦マレーシアGPの決勝レースで、LCRホンダの中上貴晶はレース終盤にピットインし、そのままリタイアした。この原因はマシンに発生していた振動だったという。
中上は18番グリッドからレースを始めると、中盤にはポイント圏内となる15番手を走行していた。しかし残り5周の段階で彼は突然ピットイン。そのままマシンを降り、レースはリタイアする結果となった。
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今季でフル参戦を終える中上にとっては1レース1レースが貴重なモノとなっているが、その中でリタイアを選んだ理由はなんだったのか? レース後の取材に対し、中上はマシンが抱えていた振動の問題が、看過できないレベルになっていたことがリタイア原因だったと説明した。
なおマシンの振動については、スプリントレースの段階から訴えていたが、それが悪化してしまった形だ。
「残念ですが、リヤから狂ったような振動が感じられていました」と中上は言う。
「今週末、僕はこうしたフィーリングを昨日のスプリントでも感じていました。ですがスプリントの前は、まだ受け入れられるものだったんです。いくつかのコーナーで振動はありましたが、クレイジーというほどではありませんでした」
「ですがスプリント、そして(決勝前の)ウォームアップ、そして決勝では振動がどんどん大きくなっていました。バイクに乗り続けるのが本当に怖いと思えました。だからストップすることを決めたんです」
「もちろんガッカリしています。でも様子を見てみましょう。次のレース……モンメロ(カタルニア)だと思いますが、そこで僕は問題ありませんが、ホンダは十分な強さではありません。バイクのバランス改善を試み、クレイジーな振動も減らせるようにしていくつもりです」
最終戦予定だったバレンシアGPが同地域の豪雨災害を受けて中止となったため、MotoGPは代替戦をカタルニア・サーキットで行なう方向で調整している。
中上は自身にとってのMotoGPラストレースになる次戦に向け、ベストを尽くし、少なくともライディングを楽しみたいと思っていると語った。
「次のグランプリが僕にとって最後のレースになります。他の人が既に使っているものではありますが、新しいシャシーも入って来る予定ですし、色々なモノもあります」
「ですから頑張っていきます。最後の3日間ですからね。ベストを尽くしたいと思っていますし、少なくともライディングを楽しみたいと思っています」
なおMotoGP最終戦後にはそのまま居残りでポストシーズンテストも行なわれる。フル参戦を終える中上はホンダのMotoGP開発ライダーとなるが、ここではまだテストはせず、Moto2から後任として昇格するソムキアット・チャントラに助言を送ることになるだろうと語った。
「(ポストシーズンテストには)いや、僕は火曜日にはチャントラに助言していると思います」
「これまでとは違う仕事ですけど、どうなりますかね。レース後の月曜日から僕は一歩下がり、エンジニアともっと過ごすことになります。彼らのテスト計画を理解するためにも必要ですから」
「そしてもちろん、チャントラの手助けも行います。HRCからも僕に助けて欲しいと言われています。ただチャントラはまずバイクを試してみることが必要でしょう。というのも、MotoGPバイクに乗る前に、全てを説明するにはあまりに多すぎるからです。だから彼に言いたいのは、自然な形でバイクに乗って走らせて、そうしてMoto2とMotoGPがどれだけ違うかを理解することが、主な目標になるだろうということです」
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みんなのコメント
だって昔みたいに自分たちがリスクを取って先駆者になり、覇者として君臨する気概のかけらもない。しかも他メーカーの後追いとかパクリしかできないくせに、その真似したオリジナルの足元にも及ばない。
あと10年もしたら、レースの強さでも市販車の販売数でも中国勢にあっさり抜かれるんじゃないの?
そんな危機感すら、今のホンダの経営陣は持ってないんだろうな。